君がお星さまになって10ヶ月
もう私の中で君は過去になってしまった
君がお星さまになる最後の数日だけが
君との記憶になったようで
思い出す姿は痩せた小さい君。
だけど不思議と
あの時の君は ....
古傷は
ばんそうこうで隠し紛らわせても
消えることなく
ふとした拍子に剥がれてしまう。
私の
持つ自然治癒力では
どうしようもない傷なので
外界へ
ばんそうこうを探しに行く

この ....
しまった、走り過ぎた。速度を出し過ぎたらしい。
危険すぎる。信号は黄色信号で点滅し続ける。
『気をつけろ』
この速さが気持ちよくてアクセルばかり踏んでいたらブレーキが効かなくなってたんだ。点滅す ....
30分後には日常がはじまる
その30分の間に
着替え、顔を洗い、歯を磨き
昨日買ったお茶でも飲みながら
オリジン弁当でかったおにぎりを食べる

そとは慌ただしい
そらは雨模様です
 ....
サウザンクロスで降りた人は
どうなったのだろうか。
家庭教師の青年や幼い兄弟は
みなサウザンクロスで降りて行った。

あのリンゴも一緒に持って行ったようだ
リンゴはいつからそこにあったんだ ....
イヤな奴

私はイヤな奴だから
心と反対の言葉が
口から飛び出す

もうしらない!
会いたくない!

私はイヤな奴だから
心と反対の想いが
頭の中を駆け巡る

意地悪しちゃえ ....
一度籠の外へ出た文鳥は
もう二度と籠へと戻っては来なかった。

衣食住何1つ不自由ない籠の中で
ひたすら空想の海に浸り
満足していた文鳥は
本物の海の広さを知らない、
知らなかった。 ....
寝ているわたしの瞼を
朝日が容赦なく照りつけるんだ。

毛細血管の赤が見える
毛細血管の隙間から光が刺す
次第に耳から脈打つ音がしだした
どくん、どくん、
この世で一番正確なリズムを ....
引越し祝いにもらった胡蝶蘭が枯れた。
それなりに愛情を持って
育ててきたつもりだったのだが
ついに
根腐れさせてしまった。

水をあげすぎるなだとか
暖かいところに置けだとか
星の王子 ....
消防車が大通りを埋め尽くす
けたたましく鳴るサイレンの音のなか
たくさんの赤いライトが点滅する
何事かと人集りの方へ行ってみると
一軒家が燃えていた

炎は唸り声を上げる
周辺だけ灰色の ....
ホッキョクグマの巣穴
数多のクマが使ってきた巣穴

彼女たちはこんな穴ぼこの中
助産師無しで出産するなんて。

数えきれない母熊が
この巣穴で子どもを産んだ

元気な子、病弱な子 ....
電子端末の光に目が眩んだ。

目玉は乾ききったまま
情報の波に飲まれ
いくら沈んでも底は見えず
ドットの粒の集合体だけが
跡切れもなく発光するだけだ。

自分はただ好奇心の流れ ....
日光を反射した光は
触れようにも
手の中に収まりはしない。

触れようとした途端に
手の甲に滑って流れてしまうから

私が触れようとしてることさえ
太陽の子どもは
気付いていないよう ....
帰り道
どこもかしこも冬の空気で
しんとした夜のそらに
ぽっかり月が浮かんでいた

北風の冷気が全身を刺す
爪先はもう完全に冷え切っている
死んでしまったのではないか
と思うく ....
戻りたいかと聞かれれば
大して戻りたくもないが
あの頃の私は
非常に無垢で痛々しく
真っ直ぐに生きていたな、と
ふと思い出した

あの頃は
『好き』という感情に敏感で
勉強そ ....
『詩を書くなんて姉さんみたいに自分は患っていないから。』

会話の中に突如ぶっ込んできた言葉
患う、煩う...
ここで初めて自分が「患ってる」
ことを知った
子供の頃作詩の授業で先生に褒め ....
駅ビルをぶらついてたら
とんでもないものを
見つけてしまった

990円の茶色のニット

値札を見たら
黒字で3400円の文字
その上から赤い文字で990円
積まれたニットの背後には ....


墨の黒は
普通のインクとは違う
きっと
普通のインクより深みがある
でも
アクリル絵具の黒よりも鮮やかで
水彩絵具の黒よりも頼り甲斐がある

墨に触れたのは何時だろう
中学 ....
オンコロコロセンダリマトウギソワカ

薬師如来の御真言だそうだ
仏経の事はよくわからないが
どうやら御真言の意味は秘密らしい

オンコロコロセンダリマトウギソワカ

パゴダには薬師如来 ....
眠れない夜は
いろいろなことを考える
明日のご飯や
さっき読んだ本の続き
ここ最近の心配事や
死んだペットの事。

普段気にしないことでも
眠れない夜だと大事に感じる
きっと目を ....
米粒より小さな私がいる
足元の草よりも小さな私は
厳かで巨大な荒削りの岩の上に立つ

海風が吹き荒れる
米粒程度の私を試すかのように
青い地平線が広がる
米粒程度の私を包み込むか ....
一年で一番夜が長い日はまだ
私はこの街の住民で
ダンボールタワーの中で暮らしてる

一年で一番夜が長い日の次の日は
もう私はこの街の住民ではない
ダンボールタワーの中にはいるけれ ....
世界は回る
くるくる回る
私が悲しみで
打ちひしがれてる時も
お構いなしに
くるくる回る

大切ななにかを
亡くしたとしても
世界は最初(ハナ)から
興味無い、という様な顔で
 ....
今しかない
今しかないんだ

スズメの大群
目がくらむほど輝く夕日
橙と黄金色に染まる街並み
金色に閃く窓ガラス
生物は黒に染まり
無生物は鮮やかに色付き煌めく
世界が反転する瞬間
 ....
今日も高層ビル群はわたしたちに
たくさんの夢をみさせてくれる
街中には様々な言語が飛び交い
様々な文字がおしゃべりしてる
global化の賜物だ。

灰色のコンクリートジャングルには
サ ....
庭に落ちてるガラスの欠片を集めて入れていたガラスの小瓶も
本当は友達が持ってるキティちゃんのローズピンクのランドセルが良かったなとか思いながら使っていたワインレッドのランドセルも
幼稚園で作ったお ....
小さな街を歩く
通勤快速や急行は止まらないような街。

偶然賃貸住宅のサイトで見つけた。

駅前はこの前グーグルアースで見て回ったけれど。
名前すら知らなかったような、
そんなそんな ....
寒い冬の夜に
赤い提灯と屋台の車
そこにおじさんひとり。
マンションに囲まれた
住宅地に赤い光と屋台と煙
香ばしい甘い焼き鳥の匂いと
屋台から流れるラジオの音

"いらっ ....
チカッ チカッ


航空障害灯は
自己主張が激しい

ここには星が無いからって
じゃあ僕が星の代わりになるって

なるほど

星はきらめくけれど
点滅した ....
小さな駅を飛ばしながら
快速急行新宿行きは進んで行く
目の前の住宅街も飲み屋街も
ガラス張りのマンション群も
焦点がしっかり合わないまま
鮮やかな線の束になって消える

不思議なこと ....
(33)
タイトル カテゴリ Point 日付
レオ 2自由詩2*16/7/8 0:42
治癒自由詩2*16/6/23 19:43
危機一髪自由詩1*16/6/11 18:21
日常の30分前自由詩1*16/5/30 8:51
サウザンクロス自由詩2*16/5/12 23:38
イヤな奴自由詩2*16/5/9 4:32
大脱走自由詩1*16/5/6 12:42
朝日自由詩3*16/5/3 6:15
枯れた胡蝶蘭自由詩6*16/3/2 16:14
火事自由詩4*16/2/29 10:08
ホッキョクグマの巣穴自由詩3*16/2/25 10:25
ネットサーフィン自由詩5*16/2/6 20:07
光の感触自由詩5*16/2/2 9:11
満月自由詩10*16/1/28 8:36
学生時代自由詩2*16/1/27 1:21
無題自由詩2*16/1/23 1:36
990円のニット自由詩3*16/1/20 18:09
自由詩10*16/1/14 20:14
上野大仏自由詩3*16/1/11 0:15
夜更かし自由詩4*16/1/5 2:08
石廊崎自由詩5*16/1/3 10:32
引越し前夜自由詩4*15/12/22 20:47
くるくる回る自由詩6*15/12/17 20:09
今しかない自由詩6*15/12/15 17:20
夢と虚構自由詩4*15/12/13 11:53
思い出自由詩4*15/12/12 11:34
知らない街自由詩7*15/12/10 22:51
焼き鳥屋さんの詩自由詩8*15/12/6 9:54
航空障害灯自由詩5*15/12/5 10:43
快速急行新宿行き自由詩2*15/12/4 9:52

Home 次へ
1 2 
0.09sec.