行方知れずの小指を探して
後ろに歩いてみる


昨日に向けど
まだ形も失く

七日と後に返ってみれど
まだ影も失く

一つ月と下がってみれど
まだまだ気配も失く

いち年後戻 ....
虚ろだなあ

大輪の中にありて
真顔に
大輪咲かせようとて

小さいなあ

有耶無耶に噎びて
自負と
心中謀ろうとて

苦に成るなあ



しどろもどろに
もどかしく ....
ひとつ
ため息吐いてみるなれど
逃げやしないよ
惆しみは

ふたつ
ため息吐いてみるなれど
哂いやしないよ
腹立ちは

みっつ
ため息吐いてみるなれど
鎮みやしないよ
苛立ち ....
その影は赭(あか)い
一切の善を焼き尽くさんばかりに赭い

人の形(なり)をしているようで
その実
無形(むぎょう)の怨(おん)である

直と喰らい憑き
針ほどの穴を瞥(み)つけるや
 ....
空きの無い羅列の椅子に
また今日も
嘆息する

狭い踊り場は
且つ
斜(しゃ)に構えて視ると
歪に歪に
人影惑う

陽に降れる日もあれば
曇天に疼き
稲光に泪する陰りもあり
 ....
貝の石(5)
タイトル カテゴリ Point 日付
置いてきぼりの何時かの心自由詩2*16/1/2 13:33
満願の花自由詩1*15/12/20 15:29
人とならば自由詩2*15/12/11 16:18
闇(くら)いところより湧くもの自由詩2*15/11/29 14:30
業の行方自由詩315/11/23 22:25

Home
0.06sec.