海に行きたい
夏の海に

あなたとの強い想い出の大抵は冬で
冴え渡る多摩の空の下から富士を望んだり
電車に揺られ詩的なものを探しに出たり
さよならを言えずに雑踏で握手を交わしたり
冷めな ....
姫様
こんな朝には目をつむり
芯部の痛みをやわらげるのです
色無き人々の圧迫などには
目も向けず
想うのです
ぼくを

スノーホワイト
赤い果実はあなたの芯部で
いかなる毒をしみ出 ....
コンビニの駐車場と壁沿いの喫煙所の側で
畑とその向こうのアパートを背景に
ひなたぼっこをしている2匹
にゃー
にゃー
細く甘えた声で私たちを見上げる
にゃーっていってるね
2歳の子の ....
新緑の木漏れ日
雨上がりの朝
ひとの気配を飲む森
まぐわうように
愛をからませて吐く息
命の匂いに満ち満ちて止まない
そんな五月のように私たちが求めて止まないころ
得ようとしていたもの
 ....
おはようございます。
誰にでも呼びかける太った駅員さん
その改札は朝にしか開かない
仕事や学校や病院や用事で出かける人に開かれる
上の子が赤ちゃんの頃にもそこに居た
9時を過ぎるとシャッ ....
あなたは笑っているのか
どこにいてもわかるお日様の声

私たちの心臓は揺れていて
駆けつけたい気持ちではちきれそう
あなたの詩は泣いていて
文字をなぞれば指が濡れ
ゆき場の無い塩水が光っ ....
目立たぬようにまとわりついてきたあなたたち
こんばんは
眠れないので話そうか

寝返りを打つたびに首の汗を拭う
空腹
泳ぎくたびれた金魚
月の無い窓際
控えめな秋の羽
消えゆく蝉 ....
多摩の春は立ち
梅の便り
雪の予報
氷のうさぎをせがむこども
声は眠らず
温もる床を抜け出る
もう未明なのに
待ちわびている

あなたが呼吸を恐れ
感じすぎるのだと胸を震わせる
 ....
たちばな まこと(8)
タイトル カテゴリ Point 日付
2016SS自由詩14*16/2/5 22:35
スノーホワイトシンデレラ自由詩6*16/1/10 18:10
にゃーにゃー自由詩11*15/12/2 0:21
あなたに終わらない五月を自由詩30*15/5/11 8:34
朝の改札自由詩5*15/2/23 14:29
お日様の詩自由詩12*15/2/17 8:32
残暑自由詩615/2/13 22:29
黎明自由詩8*15/2/13 22:12

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