沈黙に退廃の予兆がある
無言の会話に哀しい影がある
もどかしさの極に達した今日
相手の表情は枯れていた
無表情には期待がなかった
みやげをあげると
表情はよみがえったけれど
表情に一掬の ....
生き遅れたもどかしさ
ただ夢む虚心坦懐の
俗な平和を
人びとは我らと共にした道を
歩んできたのに
私の夢む平和を満喫しているのは
なぜ 平和は平等にならないのか
私はなぜ夢むままに
平 ....
つみとろう笑顔の花
 実らせよう哀しみの実
咲かせたい笑顔の花
 つみとろう哀しみの実
この世界にいつ暁がおとずれるだろう
ピースを燻らしながら夢をみていた
哀れな人々の一見無表情な足音
酔いどれにたいする侮蔑の眼差し
失語症にして姑息な虚栄のつぶやき
忌々しい死に物狂いの奴隷 ....
絶対零度につつまれたぼくの体は
凍えているけど僅かな温度がある


 たれもいらない
 煙草20本 酒一升あれば
 一日は堪え忍ぶことができる


  泥酔し煙草を手に取ると
   ....
「さて、今日は何をしようか」
朝起きるとひとまず煙草を吸って考える
吸いきらないうちに人間を卒業して
ロボットにでもなれたらいいのに
たったと行動計画をたてて
それがいかに杓子定規であっても ....
陽はすでに昇っていても
暁はこなかった
鶏は鳴かないし
朝の静けさもなく
人びとの足音がするのみ
ぼくは酒が抜けず
来るはずのない暁を待っていた

暗い陽の下で
影踏みをして遊んでい ....
駅の改札前を
群衆たちは
怖じ気もつかず
黙して
ただひたすら
何者かの奴隷になるために
血道をあげているかのようだった

人々は
それで幸せだった
ぼくも
衝動的に
奴隷にな ....
人を愛することは
己を愛するための
手段である
己の影法師をみて
愛するのである

恋愛は
酒や煙草のような
マスターベーションである
支配欲どうしの
ぶつかり合い

己の生命 ....
煙草を呑んで
斗酒なお辞せず
早世した父の
生きざまを索めながら
父と同じ航跡を
たどっている自分に
ばくぜんとした
不安がそそる

眠れる
マグマのごとき狂気の
噴火をおさえる ....
魑魅魍魎の
跋扈した
牢屋にぼくはいた
その囚人たちと
夜な夜な
酒を酌み交わしていた

正直言って
ほんとは
こんな狐の皮を被った狼のような
世の人々と
酒など呑みたくはなかっ ....
自分が不愉快だった
だいいち
素面の自分が厭いだった
己の理性というドグマを
そら恐ろしいほどに信仰し
総ての世界を断じて
そのくせ
内心慄えながらみすぼらしい
自分に吐き気がしていた ....
泣きながら、笑っていた
この世のどこにも何もなかった
何もありはしないけれど
唯一あるのは
人々の
疲労の吐き気と、嘔吐物だけ
笑っていれば
嘔も可笑しくって
すべてが可笑しくって ....
人々は何かを語りあっていた
笑いながら
泣きながら
ときに真面目な貌して
どこかで共感しあっているのだろう、
愉しそうに喋っていた

けれど
ぼくには何を語りあっているのか
さっぱり ....
チビチビと
バーボン呑んで
広大な宇宙を旅する

すると
世界はもとより
人々が
小さく小さくみえるではないか

酔いがさめると
ぼくは
人々に
総てに押しくるめられた
団子 ....
ウィスキー呑むと
この世のすべてが
贋物であることは
明らかだった

ピースを吸うと
この世が
新しい希望に
あふれていた

煙を深く呑みこむと
人びとは穢れていた

人びと ....
星 ひとつない夜空の下で
ピース一本肺にいれると
頭がクラクラ
幻想につつまれ
ウィスキーをグイッと
自分のなかに
人の慟哭がきこえてくる

彼を探そうと
ピースをもう一本
手に取 ....
鵜戸口利明(18)
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