六月の歩行
脳は油漬けのツナ缶だ
余分な油分を切らないと会話すらできない
スーパーの
しんせんな野菜とおじさんの動作は甲殻類の一種
れたすを手ではかるように
わたしの頭の重さ
見直してく ....
夜 狂いのむごたらしい清潔さ
不眠はわたしの明晰を鍛える
すべての致命傷がやがて
朝焼けに染まるように

消毒する どうせ助からないのだから
深夜 信号の変わった道路を
ふたりで歩いて ....
雷鳴の 母屋で人形をつかって話す
をんなたちのわらい声の
おおきい波 小さい波と
宴の忘れられた花として
ほこりをかぶった酒瓶がふたつ
影を曳いている


あやつり あやつられる会話
 ....
川津 望(3)
タイトル カテゴリ Point 日付
アンダー自由詩216/6/27 13:55
さくら自由詩416/3/5 7:25
むかえにゆく自由詩314/1/31 22:40

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