石化した太陽が空から落ちてきた
遠くの海にポチャンと落ちた
みんなびっくりしたけれど
津波はやって来ないから
どうでもいいやと思ったそうだ
波に揺られて潮に流され
暗い海底をまりものように ....
最終電車はとっくに出たけれど
たまには線路の高架に沿って
歩いてみるのも悪くない
街路樹にはクリスマスの飾りが
まだ残っているし
星も今夜はきれいだ
誰もいない公園のブランコ
月に照 ....
からだのうちからまいあがる
しろいはねにこころみだされ
なつのさむさですら
いまはかがみにうつらない
とおりぬけるかぜは
そうげんをきんのうみにかえる
そこからくる ....
白い空の下
大きなビルディングの下
駅の高架の下
わたしは歩き君は走る
立ち止まっている奴を見て
すこしゆっくり歩いた
走る君を見て
置いていかれないように
すこし早足になった
白い ....
まだ五時だというのに
外は月夜の海中のようなブルー
静かに蒼い
電信柱のからす
低く垂れた満月を見て
何を考えるのだろう
わたしは窓のそばの椅子に座り
膝の上に読みかけの本を置いて
眠 ....
交錯する光の網に掬われたわたしは
空へ逃れるために
翼を広げてみたけれど
光が見せるイリュージョンにさらされて
わたしのゴーストはそれをしない
朝起きて海が見たくなった
眼の前に広がる海
曇り空のせいでなく
この海はなんて黒いのだろう
誰もいない防波堤で
水平線を眺めながら
ここから生命が誕生し
育まれたと仮定することは
人間 ....
白い犬がほえる夜
空は今日はまっさらで
風も吹いてはいない
こおろぎが鳴いていたけれど
今は深海のように静か
もう眠ったのだろう
わたしは学校の屋上にひとり・・・
ネオンの光が創り出す
....
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