前回私の足の話をしたので、今度は私の夫の足について話してみる。
私の夫は肉体労働従事者で、趣味が山歩き渓流釣り山菜採り茸狩り、毎週二回バレーボールとインディアカの練習に出かけ、日曜日にはソフトボ ....
小学三年のとき、図画工作で足の彫刻(といっても粘土細工)を作った。手首から先の手か、足首から先の足をつくれといわれ、私は足にした。足の方が単純構造で指も短く、簡単そうに思えたのだ。基本的に、全員が自分 ....
「袖道」
読者の誤解を恐れずに言いますと、
読むと不快感を感じさせる詩というのがあります。たとえば、プチブルな(この言葉はも
う古語になってしまいました。あなたが、街角やキャンパスで大富豪の ....
筑摩書房版の「明治文学全集」に凝つてゐる。懲性が過ぎて、不図気付くと脳味噌が旧仮名遣ひになつてゐるのであつた。嗚呼美しき哉、旧仮名。
最近借りてきて面白かつたのは「女学雑誌・文学界全集」である。 ....
サクマ式ドロップスのあのレトロな缶を見ると、私は必ずある映画を思い出す。そう、言わずと知れた傑作アニメ映画「火垂るの墓」である。あの映画は今までに何度も見たが、その度にいつも居たたまれなくなり、思わず ....
私の詩に英語タイトルのものはそう多くない。皆無というわけではなく、詩集に収めたものの中には"A Japanese Prayer"と"LOVE STORY"と二つ ....
●捨てられた男
周りは廃墟。少年が生きられる術もなく、飢えに苦しんだ。ただでさえ精神がやられているのに。頭にはノイズ(雑音)が走り、困惑している。死の淵に立たされていた。セリが温かい食事にあり ....
●クローン人間
移植、脳のそれは前例未聞だった。
クローン開発プロジェクトチームは、ある大企業の一組織である。バイオテクノロジーの最先端をいく。エリーと太郎もそこにいた。
基礎科学の成 ....
*隠された処女作。母はこの作品を読んだ翌朝自殺をした。
●ミクロくん
「ブクブクッブクブクッポンッ」
試験管に新たな生命が誕生した。微生物学者(microbiologist)エリー ....
5.
朱音は愛車コペンを走らせていた。目の前にあるのは洒落たレストラン。駐車場には茜色のフェラーリが止めてあった。着くとグランドピアノが用意されていた。だが、探しているのは演奏でもなくショパン三世 ....
とうとう、自動式回転寿司で死者が出たというニュースが新聞に載った。
あれが登場し始めた頃は本当に怖かった。その前にあった、手で回すタイプの回転寿司も怖かったけれど、自動式のは容赦なく回ってい ....
とうとう、自動式回転ドアで死者が出たというニュースが新聞に載った。
あれが登場し始めた頃は本当に怖かった。その前にあった、手で押すタイプの回転ドアも怖かったけれど、自動式のは容赦なく回ってい ....
白糸さんの「言葉の持つしっぽ(あるいは亡霊)について」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=9435&from=menu_d.php?start=0を読ん ....
なるべく精確に言葉を使いたい、と思う。だから、言葉がひきずっている余計な意味は、極力、排除する。
しかし、詩歌を書くとき、最も力強いのは、言葉の持っているしっぽではないか、と思うことがある。
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今日、引越しの前に最後の高校訪問をしました。
朝の10時に学校について、後輩とおしゃべりをして、そのまま川西へ。
後輩とほんの少しの間お茶をして、彼女は塾へ、ボクはまた学校へ戻った。
友達との約 ....
確信犯という言葉の意味が、気になって気になってしかたないので、辞書をひいてみた。
確信-犯【かくしん-はん】
自己の信念に基づき正当な行為と信じて行う犯罪。
[特に、宗教的・政治的な義務感・ ....
今日、頭の中でブラウン運動が起こっている不快感に耐えつつ、いそいそと道を歩いた。爪先ばかり見ていたら道を間違えた。嗚呼、急に泣きそうになる。手が痺れる。
もうすぐ僕の目玉はなくなって、真っ暗な二 ....
私は少し、いや、だいぶ母親に依存していると思う。
世間的にいうマザコン(マザーコンプレックス)だと思う。
私は女であるが、もし男で結婚するなら母親みたいな人がいい。
何でも物事をはっきり言えて、 ....
父が、言いました。
『お前なんかもう要らないよ。』と。
妹が、高校に通うために、父とボクの住む家にやってきた日のことです。
ボクが最初に住みだしたこの家。
父がボクを追って、ここに来たのは、ボ ....
たぶんヘンリー・カットナー(またはルイス・バジェット名義)が書いた古いSF短編だと思うのだけど、作者とタイトルは定かでない。むかーしのSFマガジンで読んだのだ。
その小説世界では、魔法がごく普通 ....
「死のう」と心に誓ってから早三年。僕はまだ生きている。理由はよく分からないが兎に角生きているらしい。
この三年間、腕に何十回もラインを刻み込んで酒をあおっては、窓ガラスに映った風が吹いただけでも ....
昨夜連詩に参加して、私は不意に気がついた。私は七五で暮らせると。七五でしゃべっていられると。気がついたらばおしまいだ。浮かぶ文章みな七五。それでこの文、ごらんのとおり、ずっと七五で書いている。続けるこ ....
私はよく自分の衝動をとめたり、理解する方法を他者を説得する際に見出す。それは小学4年の頃から幾度となく襲われてきた死にたいという衝動であったり、対照的に自分の中にある冷静な部分に対してである。冷静な部 ....
今日、ボクは友達の墓参りに行った。
3年前の1月20日から、何度と無く足を運んできた。
しかし、今まで、ただの一度も、その墓の前で手を合わせたことは無かった。
手を合わせてしまえば、その子の死を ....
自己申請した冬休みがあけて、2ヶ月ぶりに仕事へ復帰。
声を出して客を誘導することしばし。
喉に何かが詰まっているような感覚をおぼえた。
部屋にこもっていた2ヶ月。
本当に、誰とも口をきかな ....
少年や六十年後の春の如し (永田耕衣)
加藤郁乎と同じくらいに、このひと永田耕衣もすごいおひとなのであった。加藤郁乎に比べるとかたちが非常に整っているので一見まともな印象を受けるが、上記引用の俳 ....
遺書にして艶文、王位継承その他無し (加藤郁乎)
どこが俳句なんだと悩まないように。作者が俳句と言やそれは間違いなく俳句なのだ。加藤郁乎は、この手のすごい俳句をものす私の大好きな俳人の一人。彼の ....
仕事以外で
誰とも話せなくなった。
植木鉢に名札をつけた。
「人は愛し合っていないと生きていけない」という映画の台詞
「一人暮らしの女が猫を飼ったら終わりだ」という雑誌の記事
野良猫のわ ....
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とある街道を、二人の男が歩いている。
それぞれ手には何らかの本を抱えて、それを読みながら歩いているようだ。
周りには特に人気もなく、彼らの声だけが響いてる。
そのう ....
運ちゃんと人は気軽に言う。「うんうん、あの人の旦那さんは長距離トラックの運ちゃんやってるんだって」みたいに。正確に言おうとすると、それは「うんうん、あの人の旦那さんは長距離トラックの運転 ....
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