ハマグリは濡れた唇で亀を誘う。亀は最深部を見てやろうと、ハマグリの口の中へ頭を突っ込む。深く、首の根元まで。ハマグリは潮を吹き出す。亀は力の限り、ぐいぐいと首を伸ばす。たまらずハマグリが亀の首を強く ....
少女連続暴行殺人事件の犯人。彼は色つき眼鏡をかけて白い杖をつき、人通りの多い駅を歩く。声をかけてきた親切な少女に案内を頼む。順路に人気のない路地を指定するが、目の見えない人だと思われているのであやし ....
ゴキブリ夢ネタです。小説にしようと思ったけどできなかったゴキブリの夢。
なんでこんなものを載せるかというと今ネタに不自由しているからです(笑
***
畳はすっかり腐っていた。だから、踏 ....
入社三ヵ月で五度の遅刻。次はクビだといわれていたが、会社近くの駅についたのは出勤時刻五分前だった。改札へと急ぐ廊下の隅に、うずくまる老婦人を見つけた。見過ごせなかった。駅長室まで送り、会社へ走った。 ....
推理小説家の大島は、スランプに陥っていた。四百以上の作品を書き、殺しのネタはとうに尽きていた。締め切りをひかえ、ホテルで執筆する予定だったが、隣室から聞こえる声に邪魔されていた。女は獣のように吼える ....
バイト先の女の子に告白したら、あっけなくふられた。その夜、貯金をすべておろしてタクシーに乗った。とにかく北へ向ってくれ。戸惑う運転手に事情を話すと、彼も今日女にふられたのだという。女の悪口に花を咲か ....
小学五年生だった息子が、いじめを苦に自殺した。私たち夫婦は互いに責め合った。離婚して五年。気持ちの整理がついたころ、佳奈と出会った。彼女も離婚をしていて、前の夫の連れ子を育てていた。高校一年生だそう ....
いつも 眠いのだけれど
更にもっと 眠りを欲する日々がある
やはり そのときは
身体の言うことを素直に聞いたほうが良いと思う
脳は
ぼんやりしている
かと思えば
....
昌幸は、体育館の倉庫でサンドバッグになっていた。浜崎たちが、かわるがわる昌幸の腹を殴る。誰のパンチで涙を流すかを競っているのだ。毎日のように行われるゲーム。今日は松本のパンチで涙が出た。浜崎と森本が ....
一昨日、某友人に連れられて、和歌山のある陶芸工房を訪ねた。
そこは10年前に都会から引っ越したご夫婦が経営している工房で、そこの土が気に入って、陶器を焼くためにわざわざその地に住み着いたのだ ....
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃がドンブラコ、ドンブラ ....
先日、午睡機械さんが私の詩をひろげました。彼との出会いは、一遍の詩『遠い自殺』に関する対話からと振り返られます。いつも感じることですし、あまり大きな声で伝えることでもないのですが、引き寄せられてし ....
**************
♪押入れの猫は
欠伸をしながら
今日も一日を過ごしてゆく
何も変わらない
のび太君の性格♪
**************
アンタ結局 ....
暗い廊下の角を曲がると女がいた。その距離三メートル。同時に銃口を向け合った。俺と同じく黒のライダースーツを身につけている。彼女もスパイか。すこしでも動けば引き金を引くだろう。こちらも同じだ。互いに動 ....
足の親指のつめは独特のにおいがする。すみっこを指先で持ち上げて、その指をにおう。やみつきになる。だからつめが反っている。そこをかむのが好きだ。入浴時にしっかりと洗い、下着をはいたのち、足を口元に引き ....
太っていると下ネタが決まらない。最近は、「アーモンド小魚」「アーモンドフィッシュ」という名で売られているカタクチイワシとアーモンドのそぎれを食べている。「私、アーモンド中毒なの」と宣言するとおしゃれ ....
{引用=
日暮里のウィル・オ・ウィスプが公園で 「兄ちゃんライター貸してくれんか?」
....
見覚えのある風景だ。体育館の裏。ポケットには呼び出しの手紙。セーラー服の彼女があらわれた。不安そうな顔で僕を見る。なぜだろう、この申し出を断った気がする。もちろんOKだ。そのあと同じ大学に合格。就職 ....
さて、僕が詩を書くときは、何度も推敲を重ねるような書き方はしません。
他の詩人さんと共作をするときは、「推敲」が不可欠ですが、一人で書くときは「一発どり」に近いです。
僕のサイトにある「カエルトコ ....
{dl}
{dt}片野晃司 [23:20:49]{dd}今回はどれもかわいい詩だね
{dt}ふるる [23:20:50]{dd}「すれ」と「戦っている」はわかりやすくて、ポイントが入れやすい感じで ....
{引用=ある話への返答です}
女は 生理によって血が外に出るために
体内、身体がきれいになるのでしょう。
それが 女が長生きする要因ともいえるのではないでしょうか。
生理の無い男性は ど ....
五十年、いつも妻がリードしてくれた。付き合いだすきっかけを作ったのは彼女。プロポーズもそうだ。子育ても任せてしまった。不甲斐ない夫だったろう。それでも私の顔を立ててくれた。その妻が、布団に横たわって ....
乗っていた飛行機がハイジャックされた。乗客はパラシュートを背に落とされた。多くの人が海に叩きつけられた。空を飛べたのは私を含めて数人だった。この島に降り立ったのは私と美加だけだった。調べたところ無人 ....
今から土手の草刈りに行かねばならない。各世帯担当の区域があって、そこはそれなりに綺麗にしておかないと近所の目が怖いのだった。しかし、ものすごく、行きたくない(笑)。だって真剣な話、あれは恐ろしくハード ....
■ 巨乳反対!!
サトエリは多分いい子みたいなんで嫌いではないが、しかしだ、
なんでキューティーハニーの身体にパタリロの顔がついてるんだ、と言いたい。
…と枕をかましたところで。彼女は「ナイス ....
小学生も高学年なると 大人の想像以上に 内側は大人びている。
いままで大人の見えなかった部分を 少しずつ嗅ぎ取って
その大人に 自分も近づいていっていることに 戸惑いと嬉しさを感じている頃なのだと ....
とめどなく流れ込む記憶に頭を抑えながらカーテンを引きちぎる
今ここにいる時間があまりにも切ない
絶え絶えしい世界を目いっぱい拒絶しながら生きている
幸せは君がいるだけで成り立つというのに
うる ....
全身から汗がふき出している。一人きりのサウナに気分を良くして、すでに十分が過ぎていた。限界だ。腰を上げかけたとき、彼らが入ってきた。どの背中にもきれいな刺青が見えた。私は静かに腰を下ろした。でも、本 ....
昔、
稲作とたばこ農家だった実家は、年中忙しかった。
周りの家も農家で どこも稲作とたばこをやっていた。
その上、
周りのように専業ではなく、実家の両親は共働きだった。
兼業の兼業のような ....
バナナ祭り
サルオ君は、フクロウさんを助けてあげました。
そうしたら、フクロウさんはお礼におみこしをくれました。
「ありがとう!ふくろうさん!おだいじに!!
……でも、こまったなあ、一人じ ....
222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253
【散文(批評随筆小説等)】散文詩は禁止。散文詩は自由詩のカテゴリへ。
0.63sec.