延長線上にある行為の変質を目の当たりにしてしまった視点について。
電話されやすい人間と、メールされやすい人間は、確かにいる。
それは頼りにされているとは限らない。
はけ口にされている ....
哀しいかなそれが現実であるようだねえ。
伝える側にも問題はあるのだろうけれど、噛み付き方を知らないっちゅーか、
かわし方を知らないっちゅーか、人前でハナクソほじれないっちゅーか、
ケツはシルクで ....
驚愕が飽和した視点について。
常にマスクをしている少女がいる。彼女は、カサついた頬を風にあおられながら、息を殺して川辺の茅の中に紛れている。
はじめは花粉症だった、が、気付けばもう長い ....
戦下手で連戦連敗、しかし99敗したとしても最後の1戦に勝利し、大業を成す。漢の高祖劉邦、しょく(携帯で漢字がなかったのでひらがなで)の高祖劉備のような英雄とは比べようもない名もない自分。
けれど ....
倒錯する渇望の交差する点のみを見据える視点について。
醜く醜く醜くあるように。
美しく美しく美しくあるように。
それらはとても似ている。ミナは実際にそのどちらの欲望も持っていた。彼女 ....
「とてもほしいものがあったとして、それは多分手に入らない。」
そういうときは、欲しそうな顔をしなければとりあえず軽蔑も同情もされないですむし、大きな落胆も感じないですむ。こいういうことを身に着けた ....
ネットから生まれたいわゆる「作品」の価値と可能性について「共同体意識」という観点から考えてみた。
掲示板(主にネット内)というのは「読者であり作者である」ことが可能な世界である。(ネットの掲示 ....
なぜ詩を書くんですか、と言われると大変惨めな気分になっていやなのは、つまり詩を書くということに関してたいした理想も意義も見出せていないからなのだと思う。
仕事をはじめて、そろそろ幾許かの稼ぎも出 ....
緩慢な衝動を抑制する際に生じる痙攣的な視点について。
何度呼び鈴を鳴らしても、つい数時間前まで恋人だったはずの人間が電話に出ることはなかった。
ミカヨはうんざりしていた。
身体中から ....
とある町にとある平凡なアパートがあって、それはハイツユカリだとか、中町コーポだとか、なんだかそんな感じの名前のついた、べつにオートロックでなければガスコンロが二口あるわけでもなくて、ユニットバスだっ ....
晴れた日、歩いていた。ビルと高速道路に挟まれた、歩道。国道246号線。東京で一番空が汚いらしい。それでも、空は青い。風が乾いている。もうすぐ冬だった。空も乾いていた。狭い空。見上げる。目に映るのは、 ....
夏までのあいだに、吐き出すだけ吐き出そうと思って、さまざまな詩にまつわるものをつくった。
そして、現状、いまじぶんがいるところが、丸裸になるようにしたのが夏でした。
丸裸になってしまえ ....
Nさんが日記で書いていた。Nさんが賢治について書いた批評について、批判があったらしい。某所のチャットで、「このレベルで留まれたのなら幸せだったんだろうけど」「賢治について書くなんて怖いものしらず」みた ....
混乱と欲望はとても仲が良いことを理由に疾走する視点について。
マリオは疲弊していた。指名が途切れてようやく休憩にありつけた彼女は、他の女の子逹とべちゃべちゃ話すのが嫌でひとりぼっちでビニ ....
どうしてこんなに人の心は揺れ動くのだろう。振られたと思えば好きといわれたりして、どうして喧嘩しながらぼくらは抱き合ったりするのか?そして彼女は挙句の果てにぼくの欠点である、空気の圧倒的な読めなさ、幼稚 ....
愛とかありがたみとかが薄れている
仕方の無い事だ
姿の見た事の無い魚がパックで売っている
お金を入れれば温かい食べ物や飲み物が出てくる
魚や虫に触れないとかいう人でも
当然のように手に入 ....
今まであったものが、全く違って見える。かつて「他人だった自分」が、空に浮かんでいる。「自分」は近づきすぎてはいないか。遠くから見る月に。いつしか視ることで触れたのではないか。月を。触れる。接点が生ま ....
恋愛の詩、とくに相手のことを必要だ、という詩を書こうとして、書いたら全く違うところに行ってしまうという話をなんどもしたことがあります。
原因は「自分が知っている彼女を描こうとしていた」ことらしい ....
見慣れた日本橋を歩いていたが、風景がいつもと違って見えた。どうやら午前中のお祭り目当ての人出があったようで、いつもより歩いている人の数が多かった。ヨーロッパの街並みのように広い「中央通り」は高島屋か ....
なんていうこともなく秋が来て。
分厚くなった手帳をめくっていたら
仕事かライブか恋かしてなくて
秋が来ていた。
あたしの今年はなんだったんだろう。
こうやって生きてるのが危 ....
サイクリングを兼ねて大垣から垂井まで歴史散策をした。垂井は隣町のことなので、自転車で1時足らずで、町の中心地までたどり着ける。サイクリングの最終目的地は、竹中氏の陣屋跡だ。
大垣と垂井では、景色 ....
あるいくつかの凶暴で傲慢な視界について。
団地に女の子が一人、生活をしている。名はモモヨ。彼女は半年おきに形態を変化させる。緩やかに30キロ太り、緩やかに30キロ痩せる。何度もそれを繰り ....
疲れたときには本を読む。
出発前に友人から借りた小説をゆっくり読んでいる。本は与えてくれるだけだから優しい。言葉を与えてくれるものはそれがどんなものであれ優しい。
それでも、私を可哀想 ....
某所で、
>意味がわからんと言っていた軟弱者が何人かいましたが、
>意味を伝えるだけなら詩なんか必要なないじゃん。
>詩は作者と読者の共同作業であるべき。
>僕が1から ....
夜明け、静かな街に若い男性の笑う声が響く。ビルとビルの間を反響しながら明るくなった空へ放たれる。カラスの漆黒の鳴き声。かすかな雀の声。ゴミ収集車のエンジン音と世間話。夜勤明けだった。体は疲れていただ ....
それからどうだったか。愛の告白をした友人は二度とナイフを手首に添えることはなかった。彼が命を賭して口説き落とそうとしても、誰一人として落ちる女性はいなかった。それが、たった一夜限りの関係であったとし ....
こんなに辛いのに、悲しいのに何度も思い出すのは、大切だと思ったあの人がその記憶のなかにしか居ないからだ。また出会ったら同じことを繰り返すと思う。何度も好きになって嫌いになって離れていく。それでも私の ....
PoorPoor
プアプア用意しといて、ヂレクタが筒状に丸めたホンでボックスを指した。ボロボロの野球帽を前後逆さに被り、一昔前に流行ったリバーシブルジャケットを腰の辺りに巻いたヂレクタ。何日 ....
詩について少し少し考えていこうと思う。
これが詩だ、と思われるようなことばのありようが、たとえばなにかどうか書こうとするとき、じぶんの内から浮かんでくるのではなくて、ことばのするすると勝手で ....
結論はまだ出ていない。
中国駐在の日本人男性と結婚しているセレブな主婦たちとランチをする。私の手持ちで食べられる7元の店に付き合ってもらう。
あなたは中国のバスに一人で乗れてすごい、と ....
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【散文(批評随筆小説等)】散文詩は禁止。散文詩は自由詩のカテゴリへ。
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