覚和歌子さんの詩集、『海のような大人になる』は、たくさんの語り手によって詩のありかを教えてくれる詩集です。


誰がこの詩を語っているのだろう、と考えると一人ひとりの顔やしぐさが浮かんでくるよう ....
なんでもないこと自体が、君自身を可能なものにするだろうと思った。それは、僕自身ですらもないことだった。何も食べず、欲しがりすらしないことが、もしかしたら生きていこうとすることにほかならないのではな .... 日本在住の中国人 金 双玉氏(48)(以下 金)と同じくメキシコ人 アルツーロ・
フェルナンデス氏(25)(以下 ア)との会話

金 : イマカラ、ナゾナゾスルアルヨ。
ア : イイデスヨ。
 ....
 「みなさんに明日が来ることは奇跡です。それを知っているだけで、日常は幸せなことだらけで溢れています。」
これは「余命1か月の花嫁」のドキュメンタリーの中で出てきた言葉だ。
この言 ....
浦歌無子さんの詩集、『耳のなかの湖』はそのタイトルのとおり、湖のような詩集です。

花や金魚や骨といった普段見かけない言葉の連続。姉妹のモチーフなど、たくさんの情報がひとつひとつの詩に詰め込まれ、 ....
 このあいだハロウィンだったので、ロブ・ゾンビ監督の「ハロウィン」を見た。
スラッシャー映画というのは、血しぶきを見ながら、ころせー!と心のなかでさけ
びつつ鑑賞するのが正しい見方なのでは。とおも ....
皐月賞馬だった4歳年長の叔父、ビンゴガルーを彷彿とさせる、小柄な馬体。
叔父のトレードマークでもあった、臙脂色に白のXマークの、勝負服とお揃いのカッコいいメンコ。
遠くからでも、ひと目で彼だとわか ....
この間新しく店に入ってきた社員さんと一緒に厨房に入った。

政治とか経済とか歴史とかの話が出来る人で、結構会話も弾んだ。



でも、その人が「日本は核を保有すべきだ」って ....
賎民という事実を隠しながら生活する彼(僕)は、「戦うのは嫌だ」と、入隊から逃げていた。ある日、町中で徴兵部隊に捕まる。徴兵部隊の隊長は「徴兵にならないのは根性が足りないからだ」と、連れてきた賎民を殺せ .... ピョーンって音がすればいいのに。
それってすっごい可愛い音じゃない?そしたらきっと楽しく弾けるはずなのに。
真っ白くて硬い鍵盤に、同じような指を置いて苦笑した。
ピョーンじゃなくてバーンって ....
 気象台横のごつごつと張り出した岩の上に、よじ登るようにして立ちあがれば、海峡と町の景色が突然足の下にひろがる。そしてその先、海峡の向こうには、白い岩山の山脈がゆったりと雲の下に姿を見せ広々としている ....  出会いは不思議と偶然でも、あの時でなくてもいつかきっとそうなったと思うほど、二人何かに導かれるように知り合った。
 大学の図書館で、いくらもない日本語の本の中から、読めそうな小説をさがしている時に ....
最近国家の事についてよく考える。

政治の事とか、戦争の事とか、世界一続いているこの国の天皇の事とか。



色々考えて、色々思って。

こうしたら良いのにとか、こう在って ....
 マロニエの街路樹が黄葉に色付き、小ぬか雨が毎日のように降り始めると、もう秋冷の季節がやってきていた。
 まとわり付くような秋雨の中、娘ははダウンタウンで彼と落ち合うと、一緒に通っている大学からのバ ....
 結婚が詐欺ならば、すべての結婚はむしろ、報われるのではないだろうか。
 この胸の病が癒える前にこの問題をパソコンデスクの上からCDラックの上へと上梓しなければならないことは火を見るより明らかなのだ ....
 
 その髪のすぐ下、右の肩に小さな木の葉のような痣があった。
 重は、その痣を見ながら、自分にも葉の形の痣が腿にあったのを思い出し、ほんの一時同じ家系か、一族かそんな血を持つ娘を目にしているよう ....
 地下鉄のホームはいつも妙な匂いがする。田舎育ちの美津には、あまり馴染みのなかった匂いだ。地下鉄のある街に引っ越して、もう3年がたとうとしているのに、未だ慣れない。
 地下鉄に乗るとき、いつ ....
家の前に綾香は立っていた。
結局どうすることもできないまま、立ち尽くす私に呆れ、直子はチャイムを鳴らしている。
「おっかしいなぁ。おじさーん!!おじさーん!!直子ですっ!!!!綾香連れてきました! ....
 
 重も、その娘に手を差し出すと、つとその手を握り締めて暗い廊下を、何人もの男をそうしてきたような慣れたいざない方で部屋へと連れていかれる。
 そんな時、言葉など必要ないのが、いまだに英語もまま ....
高校生時代の友人と三十年ぶりに連絡を取るようになり、MLで音楽談義などするようになった。

ジョニ・ミッチェルを聴けという。ツェッペリン、パープル、クイーンが好きなやつだっただけに、その変貌ぶり ....
わかったことがある。

これまであらゆる現代詩を読んでいても、言語的な感動をしたことがない。

そのことが、自分の作品にある致命的な欠落(文字の連なりに付加価値を与える要素)の正体であり、そし ....
最近詩を書いていることを女房に嗅ぎつけられていると感じてきた。
この間もDSIでログなんかチェックしていて、女房が部屋に入る直前あわててDSIの電源を落としたりした。
女房曰く「なにこそこそやって ....
朝は誰もいなかった。街があるということの事実だけが、僕がこの風景の響いているどこかに流れていく。草たちを乱反射のした黄土色。もう秋へと迎えた目玉のようなものが草たちを乱反射する。黄緑色していないことは .... バイオ・ジオ・ケミカル・サイクル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A9%E8%B3%AA%E5%BE%AA%E7%92%B0

このシステムに貨幣が無 ....
まだやってたのか。つーか、やめたのか。

Silence everything.

Silenceって他動詞でもあるのか。

But we could live by the foo ....
 北の海は凍てつく潮風がのし掛かるような厳しい冬空の下にあった。
 北上してきてやっと大洋から入り組んだ細い海峡へ、そして最後に港のある入り江に辿り着いた帆船はどれも内陸からの荷が町まで届いておらず ....
「YUSUKE」

祐介。5歳離れたかわいい弟の名だった。
赤い首輪だと思っていた。けれど、手についた赤い液体と鉄臭さがその間違いを証明していた。
足が自分のものじゃないみたいに震え始めた。
 ....
何でも出来るって事は何も持ってないって事なんだよ。
苦笑というか、呆れたように笑った流音の顔が脳裏にちらつく。


「あー・・新しいの買わなきゃな」

残り一本になったピアニッシモを口 ....
 町の誰もがそれを知ったとき、多分、それは、男の女への未練だろうと噂した。
 女とその娘がどこに行ったのか、町の誰も知らず、男に聞かれても皆ただ首を振るだけだった。
 男は、女が灯台のある島の赤い ....
もう11月になる。
日本列島ってやつは縦に長く、皆さんの季節の深まりにもタイムラグがおありの事かと思う。
私のいる山間の平地では、秋もそろりと冬へ傾き始めている。若干物悲しい季節だ。
傾き始めた ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル 投稿者 Point 日付
たくさんの語り手が世界の大切さを教えてくれる詩集 覚和歌子『 ...イダヅカマコ...2*09/11/15 13:58
菌糸番田 109/11/14 21:51
コント「しりとり無宿」花形新次2*09/11/13 18:31
忘れられない言葉南波 瑠以20*09/11/13 0:09
湖のように豊かな、浦歌無子さんの詩集 『耳の中の湖』イダヅカマコ...109/11/12 1:34
ショートレビュー・サンデー 11露崎109/11/9 12:11
「名」馬列伝(12) ビンゴカンタ[group]角田寿星209/11/8 19:48
国防…?aokage1+*09/11/7 22:57
夢の話プル式3*09/11/7 11:13
詩想 —6[group]黒乃 桜009/11/6 17:52
「落陽」(3/3)月乃助2*09/11/6 3:15
「落陽」(2/3)3*09/11/5 9:49
此の国について本気出して考えてみた。aokage4+*09/11/4 19:11
「落陽」(1/3)月乃助3*09/11/4 5:28
結婚詐欺ふくだわらま...0+09/11/3 13:29
「冬の肌」(3/3)月乃助2*09/11/3 4:51
『美津』のはなし亜樹109/11/2 22:21
PIGSTY④[group]暗闇れもん009/11/2 17:35
「冬の肌」(2/3)月乃助4*09/11/2 3:48
北米版『北の宿』か Joni Mitchell & Jame ...A-291*09/11/1 21:15
現代詩をそんな読み方してないゆえにKETIPA9+*09/11/1 21:13
カミングアウト……とある蛙10*09/11/1 18:58
日曜日を日の出は迎えていく番田 109/11/1 12:56
生物地球化学的循環A-29009/11/1 3:27
a-ha - Foot of the Mountain - ...009/11/1 3:25
「冬の肌」(1/3)月乃助4*09/11/1 0:32
PIGSTY③[group]暗闇れもん009/10/31 20:53
詩想 —5[group]黒乃 桜309/10/31 14:12
「あざらしの島」(4)月乃助3*09/10/31 3:51
シンスキーの世界、その後テシノ2*09/10/30 11:20

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