高校生時代の友人と三十年ぶりに連絡を取るようになり、MLで音楽談義などするようになった。
ジョニ・ミッチェルを聴けという。ツェッペリン、パープル、クイーンが好きなやつだっただけに、その変貌ぶり ....
わかったことがある。
これまであらゆる現代詩を読んでいても、言語的な感動をしたことがない。
そのことが、自分の作品にある致命的な欠落(文字の連なりに付加価値を与える要素)の正体であり、そし ....
最近詩を書いていることを女房に嗅ぎつけられていると感じてきた。
この間もDSIでログなんかチェックしていて、女房が部屋に入る直前あわててDSIの電源を落としたりした。
女房曰く「なにこそこそやって ....
朝は誰もいなかった。街があるということの事実だけが、僕がこの風景の響いているどこかに流れていく。草たちを乱反射のした黄土色。もう秋へと迎えた目玉のようなものが草たちを乱反射する。黄緑色していないことは ....
バイオ・ジオ・ケミカル・サイクル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A9%E8%B3%AA%E5%BE%AA%E7%92%B0
このシステムに貨幣が無 ....
まだやってたのか。つーか、やめたのか。
Silence everything.
Silenceって他動詞でもあるのか。
But we could live by the foo ....
北の海は凍てつく潮風がのし掛かるような厳しい冬空の下にあった。
北上してきてやっと大洋から入り組んだ細い海峡へ、そして最後に港のある入り江に辿り着いた帆船はどれも内陸からの荷が町まで届いておらず ....
「YUSUKE」
祐介。5歳離れたかわいい弟の名だった。
赤い首輪だと思っていた。けれど、手についた赤い液体と鉄臭さがその間違いを証明していた。
足が自分のものじゃないみたいに震え始めた。
....
何でも出来るって事は何も持ってないって事なんだよ。
苦笑というか、呆れたように笑った流音の顔が脳裏にちらつく。
「あー・・新しいの買わなきゃな」
残り一本になったピアニッシモを口 ....
町の誰もがそれを知ったとき、多分、それは、男の女への未練だろうと噂した。
女とその娘がどこに行ったのか、町の誰も知らず、男に聞かれても皆ただ首を振るだけだった。
男は、女が灯台のある島の赤い ....
もう11月になる。
日本列島ってやつは縦に長く、皆さんの季節の深まりにもタイムラグがおありの事かと思う。
私のいる山間の平地では、秋もそろりと冬へ傾き始めている。若干物悲しい季節だ。
傾き始めた ....
「そっか。そうだね。見つかっちゃったんだ」
サッカーの練習から帰ってきたHiromiは、Sayoの話を聞くとそれだけ口にしPenneの頭をなでていた。
Sayoは大きな旅行用のバッグを持ってく ....
{引用=
ここは世界だが
誰にとって孤独だ}
水分を取らない男が居た。
目的など無く、理由も特に無い。
誰に規制される訳でも、また己に課した罰でも無く
ただ毎日を暮らす自然 ....
平和を得る為には、何か犠牲を払わなくてはならないのだろうか。
「命」や「想い」、「権利」や「肉体」などを代償に得た平和に、己の幸せは存在するのだろうか。
少なくとも、何かしらの犠牲の代 ....
「ひどい臭い、あなた、部屋で何やってんの。魚の缶詰でも作っているんじゃないでしょうね。ここは、食品工場じゃないんだからね」
そこまで言って、Sayoが口を開き、そこから出される答えを待っている。そ ....
10月上旬に発売されてから、手売り、WENOD店頭販売及びHP通販、
関東、関西、東海の、各イベント会場での販売などで、じわじわ
拡がりを見せております。朗読コンピレーションCDアルバム
『言葉 ....
そして引き続き何かと落ち着かない日々が続く。
忘れた頃に何かを思い出すのはオレだけじゃないらしく、
それは秋の空模様だったり怒った時のあのコの声色だったり、
いつの間にか使わなくなった色えん ....
Penneのサポーターが取れるのに、三日かかった。
アザラシの面倒は、夏休み中のHiromiが見てくれたが、週二回あるサッカーの練習に連れて行くわけにもいかず、その間は昼間Sayoがアパートにい ....
詩の書き方を忘れてしまったので、
私の想いを、
ただ、書き残します。
ツマラナイ大人へとなっているかのように、
文芸活動から遠ざかって行っています。
そして、それに違和感を感じなくなって ....
世界の為に、全ての生き物の為に、
この身体がずたぼろにされようとも、
どんなに酷い目に遭おうとも、
戦ってゆきたいと、
護り抜いてゆきたいと、
そう思う気持ちは、嘘ではな ....
すげえやだ、と女は言った。
通り掛かりの声だ。駅から家路を急ぐ間際、改札を出た後すぐに、ほど近い後ろの方角からそれは聞こえた。年頃の声らしい太いアルトだったが妙に甲高く感じた。振りかえる気も ....
部屋に戻るとHiromiは、リビングの三人掛けのカウチに座ってテレビを見ていたが、その横でPenneが大きな潤んだ瞳の顔を上げ、Sayoが部屋に入ってくると、娘と一緒に光沢のある灰色の顔を向けた。
....
ピアニッシモは、相変わらず不味いらしい。
由夜といわれても、俺はどうしても「お兄さん」って呼んでしまうんだけど。
その人には相変わらず死相が付きまとっているような雰囲気で
俺はばったりと会う ....
八月、台風九号は二十二名の命を奪い、太平洋の北洋上で一陣の風となった。嵩の増した泥の粒子を束ねた濁流が財田川を下っていた。よく水神として龍や蛇が奉られるのがわかる気がした。うねる濁流は ....
Sayoは、マネージャーのスティーブに子供が病気だと言って、二日ほどの休みを取った。
スティーブは、夏の忙しい時期にサーバーやラインのコック達が休むのをひどく嫌がるのは知っていたが、今までろくに ....
眠くて頭もぼんやりしてきたところで、何かを著したいと思う。ああそういえば、私はまだ初恋を引きずっている。初恋、というには語弊があるかもしれない。あれは、初めて他人の幸せを願えた恋なのではないかと思う。 ....
この言葉は、「人生」が何を差すかで意味が大きく変わる。
この先の「未来」の人生を諦めてしまうのならば、
その生き方はある意味生きることの放棄であり、愚の骨頂である。
....
リビング・ルームのテーブルには、油まみれの四角いカード・ボードに、ピザが二かけらだけ残り、もう白いチーズを固くしいびつな三角を見せていた。
Hiromiはウォーフでの母親の話を聞くと、そんなこと ....
白いタイルが弾く光の中で海獣は、毛皮に包まれたくたびれたピローに見えた。
他にどこにも連れて行くあてなどなかった。
娘のHiromiは、Sayoがアザラシを背負ってアパートの部屋に戻ってきて ....
JR京浜東北線新子安駅前にある居酒屋『道草』の親父は、
僕がカウンターで一人、コップ酒をちびちびやっていると、決まってボクシングの話を
聞かせたがる。僕ら以降の世代では誰も知らないような昔のチャ ....
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