まっくらな夜。いよいよ、みんながおかしくなる時間になる。ひとり、またひとりと、おかしな言動をとめられなくなる。私は、みすぼらしいバーのソファでささやく。「あゆみをとめて、じっと太陽をにらんだ。するど ....
ズズズ
ゴゴゴ
砂を食みながら
波が蠢く
照りつける太陽の下
一匹のヤドカリが歩いている
ヤドカリはそそくさと
小さい足跡を残しながら
一目散に
よたよたと歩いている
「早 ....
今年の桜は早かったようで、娘の高校入学式にはすでに満開を過ぎて、けれどもかろうじて花は残っていた。この季節、日本は桜の国になる。わたしたちは桜の国の住人になる。お祝いごとがそんな時期と重なるのは、 ....
勇敢な者となり人からの栄光を求めてはならない。
生田:大垣さんは集会で注解をしたいけどなかなか出来なくて悩んでいると仰っておられたので、今日は励ましとなる資料を探してきたんですよ。
....
職場でこじんまりとした飲み会があったので参加してきました。
産休中のアメリカ人女性も来てくれました。隣の席に座っていたので旦那さんの話やら何やらを聞いていたのですが、事実よりも考え方や自国の文化 ....
?作品力=5点 ?余韻力=3点 ?再鑑賞魅力=2点(?には鑑賞後に歓談を誘発する力があるか、?には保存価値があるかも考慮)
総合的な印象として0.5ポイント加えるか否かを基準として+、−を付加。 ....
詩は自由に書かれて一向に差し支えないと思う。想像力の赴くままに飛躍している詩行もまたよいだろうし、現実の人生をなぞった詩行もまたよいだろう。だが、私はかつてひたすらフィクションの完成度を追求 ....
「モダえよ〜ん」
「どうしたんだいカ〜ビ太くん」
「クネ夫がまたボクだけハズレにするんだよ〜」
「なに〜カ〜ビ太くんをハズレにするなんてひどいやつだな〜じゃあこれ〜」
ぴかぴか〜ん!
....
《昨年春から、実在したサラブレッド、レースをテーマにした、競馬ライターかなざわいっせい氏の「ファイト!〜麗しの名馬、愛しの馬券」というショートショート集を、オリジナル作も混ぜながら、連作作品としてシナ ....
私は昔何を望むわけでもなく、その日暮らしのような日々を過ごしていた。ある日私は失業し、コストを削る生活をしていた。しかし、そのときの私はまだ若かった。私がラーメン二郎で出されたラーメンを食べている横顔 ....
絵が飾られていたとして
その絵は自分も何度か観て、その度感動していたとしよう
けど、いつの間にか以前のように心が動かない時
人に流されやすい自分がこうであるなら
ひょっとしたら世界が変わってし ....
私は自腹で買ったパソコンを五反田にある自分の部屋に持ち込むと、深いため息をついた。そして、会社から持ち帰ってきたバッグや不要な服、PCパーツといった類のものを、すぐにオークションサイトに出品した。食事 ....
僕の会社では陰口が横行している。同僚などは皆知らないうちにあだ名で呼ばれているのだ。特に上司にはよく胡麻を摺る社員を皆是々さんと呼び、口やかましい上司を非々さんと呼びあっていた。
そんな中にあっ ....
?作品力=5点 ?余韻力=3点 ?再鑑賞魅力=2点(?には鑑賞後に歓談を誘発する力があるか、?には保存価値があるかも考慮)
総合的な印象として0.5ポイント加えるか否かを基準として+、−を付加。 ....
私の父は、明という字に彦と書いて「明彦(あきひこ)。」という名前だった。
小学生の頃国語の授業にて、名前の由来の話になった。
当時クラスには、「彦」という名前を持つ男の子が2・3人いた。
昔 ....
本日、侍ジャパンの強化試合。久しぶりの野球観戦なので、一週間くらい前から楽しみにしていました。
欧州代表相手に4-3で逆転勝ちでした。2点を追う8回に又吉が3者凡退の快投で流れを変えると、その裏 ....
?作品力=5点 ?余韻力=3点 ?再鑑賞魅力=2点(?には鑑賞後に歓談を誘発する力があるか、?には保存価値があるかも考慮)
総合的な印象として0.5ポイント加えるか否かを基準として+、− ....
定年退職後に、日南海岸沿いの小高い丘の上に建てた家から、広々とした海が見える。うららかな春の日射しを浴びて、陽子が、庭にイーゼルを立て、一心不乱に油絵を描いている。
「陽子、コーヒー淹れたよ。 ....
実際のところ、チャルメラは愛されている。
ある袋麺が話題になったとき、人々が口々に叫ぶのは「サッポロ一番」だとしても。
おふくろの味を大切にする男性が、そのことについて彼女に告白する時の緊 ....
その男は三匹の犬を飼い
二匹の猫を飼った
三匹目の犬が
彼より少し長生きした
雨が降る前の
微かな気配を
うなじの毛で感じる事が出来た
玄米を食べると
非常に臭いおなら ....
妖怪ウオッチ、ウォッチ?なるものが流行っているのでまあそんな話。
グラミー賞4冠も獲った方が、苦しい体験が僕にいい曲を書かせるんだ、って言ってたからまあそんな話。
久しぶり。
東京。
ネッ ....
お別れの言葉
お父さん。おとうさん。
お別れの言葉と言われても、何を書いたらいいのか解かりません。
かといって、等おじさんの様に感謝と思い出を素直に綴ったものを書くことすら出来ません。
だ ....
実在論とは、世界に物質などが実際に存在し、それに触発されて意識などが生じるとする考え方である。観念論とは、存在するものは意識に与えられたもののみとして、それを超えた実在を要求しない。
....
昨日の夜に、 イラクで拘束された三人が解放されると聞いて、 起きたら、まだ進展がないということだった。 夢で弟としゃべったので、その親近感がすこし残っていて、 弟が戸棚を閉める音や、食べた皿を流しに ....
?作品力=5点 ?余韻力=3点 ?再鑑賞魅力=2点(?には鑑賞後に歓談を誘発す
る力があるか、?には保存価値があるかも考慮)
総合的な印象として0.5ポイント加えるか否かを基準として+、−を付加 ....
大正元年生まれの祖母は、当時中学生だった私にはとても大きくて、
昔の家の水回りを守り続けるような人でした。
けれど、セイジ、とか、シソウ、とか、ヨロン、というものには無頓着で、
毎日お ....
今、私は冬の終わりと春の始まりのうすごおりのような、境界面にいる。(、のだと自覚する)
今日は暖かくなると天気予報が告げている。自転車通学をしている娘の防寒ジャンパーが玄関に置き去りされている。 ....
一日中、眠りに落ちていた。目が覚めると、身体の疲れはいくらかマシになっていた。しかし、それでも動き出すことはできそうになかった。あらゆるすべてのことが、どうしようもなくつらく思えて、仕方なかった ....
ささがきに思い出すのは小刀で鉛筆削った美術室/午後
ごぼうのささがきは、どこか鉛筆の芯を削ることに似ている。
違っているのは、ごぼうに求めるものは皮と実の部分であって、鉛筆に求めるものが芯の ....
最近「正論」という言葉は、本来の定義から離れて、次のような意味で用いられるようになってきた。
すなわち「道徳的観点から言ってはいけないとされてきたから自分は言うのを我慢してきたが、本当はずっと言 ....
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