おまえという女おれという男
また夕方か
風吹けば黄色の風に変わる秋
一人きり切り刻む葱二人分
冬スミレ咲き誇るにはまだ早い
大勢に見られて赤く染まる月
冬深しライトアップも震えだす
冬将軍真っ白な風引き連れて
欅葉の欅葉を追うつむじかな
滝の音側で聞いてる冬紅葉
逢いたくて逢えないと知る冬休み
紅葉に引き寄せられる心かな
悴めば人の温もり欲しくなる
木犀の香りばらまく風の音
枯葉散る音もないまま消えてゆく
初恋の甘酸っぱさは青林檎
オリオンの輝きだけは目立ってる
雲ひとつない空染めるオリオンよ
銀杏の拾い集めはマイブーム
冬うらら平年よりもあったかい
冬静か草木を揺らす風もなく
ケータイの着信を待つ夜長かな
ぽたぽたと降れば積もれば雪遊び
神の留守行き先告げず何処へやら
ありし日の浄土の園で蓮根掘り
山葡萄ボージョレヌーボォになれはせず
生るもののない畑に散る冬紅葉
大掃除冬の冷気もお手伝い
山葡萄手を伸ばしても届かない
音楽と共演してる霰かな
朝凪や今日の暑さを物語る
仲良しの家族の如く曼珠沙華
ほんのりと顔赤らめた姫椿
高台のマンション光り銀河のよう
吊るされた柿渋取りし秋の風
サフランや控えめなのか薄化粧
ベッドにて五七五が降る短夜
恋人になるには早い無月かな
太陽を追い払いたる冬霧よ
しりとりをしてもひとり。
カレー食う、ひとよひとよにひとりみの
歯ブラシにシェービングジェル、五月雨の朝
銀の雨紫陽花染むるレクイエムか
傘を振りソールが弾く音、てゅるりらっ
....
夜寒し君の温もりホッカイロ
草の香に今蘇るヨモギ餅
秋風を身体に入れて色づこう
枯れ葉落ち生きた証の色光る
枯れ落ちた葉はガサガサと秋終わる
風吹いて枯れ葉は踊る帰り道
切なさが含まれる風襲う秋
どの季節より背伸びする秋空よ
流星人に笑顔を振りまいて
コスモスはすらりと伸びて花開く
名も知らぬ花開かせた獣道
無農薬地産地消に憧れる
松茸の香りを乗せて帰途につく
大空を我がものにする紙飛行機
夏終わり秋も終われば地味になる
朱いバラ曇って
朝火事かなし
林檎狩り我も負けじと赤くなる
木漏れ日に揺れる影見て時を知る
時計草針の向こうの夢ひとつ
真夜中をライトの如く照らす柿
天空の光で騒ぐ紅葉かな
バナナがふとい
あさひる暗い
神社の裏は川
秋深し読書に耽る今宵かな
教科書の 間白を埋めて 桜草
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