貝殻が自殺に見える冬の番組
ペンギンの
狂気を隠す
ぴこぴこ歩
このように天空の街に風吹いて
光満ち風吹く街のラピュタなり
風強き空と一体地の街は
空の街 地の街 境いこの大空
地の街を吹き抜ける風 空の風
地の街 ....
彼とあう
身繕いして心整え
夏日差し ぎゅっと詰った みかんかな
夏日差し こたつに満ちる みかんかな
みかん皮 お座布のごとく 積みにけり
ミカン香 こたつ包まれ 夢心地
箱ミカン 底に生ずる 青衣
雨霰 空見つめてその表情
風ひたと止んだる木々に雫落ち
曇天の言葉ひびいて立ち尽くす
湿潤の大気わが胸巡りゆき
燃えている心の襞に雨強し
うつむいて氷雨ふる朝木の静か
池表 紅つつむ 秋化粧
池表 紅満ちる 秋の空
池表 そそぐ寒さに 紅化粧
池表 色に満ちにし 秋化粧
赤き血で 唇染めて 美しき
霜降りて 紅包む 大地かな
夕焼けに 身を紅に 燃や ....
うたい間は消える境にきえようか
マフラーを 失い寒き 心かな
マフラーで 心のぬくみ 伝えけり
マフラーに 滲み出しゆく 愛の色
21C 理性の旗揚げ{ルビ宇宙=そら}を撃て
君らの歯弾ける理性談笑の時
言葉にて理性・感性磨き抜け
都市昏き蝶の光跡てでふるる
揚羽蝶さみしき都市を輝きて翔ぶ
鱗粉の都市舞おりて照る道路
春浅し大観覧車ゆうるりと
剥製の芯にも春の驟雨かな
沈丁花おまえ独りの夜じゃない
ああダメだ。
会いたくってたまらない。
切り取ってビルの明るさ青い空
モザイクの空の間に間にビル群れる
街路樹はビルの前庭に揺れている
霜降りて 虫の音消ゆる 冬野原
虫の音に 笛の音乗りて 吹き渡る
虫の音に 包まれ見上ぐ 満ち月よ
川の音 汗の体に 涼しけり
川の音 夢にいざなう 船頭よ たゆたゆと揺れ 川面を渡る
....
マンションの影に蔓草枯れて垂る
蔓草の枯れ頼りたるフェンス錆び
崖 背にしモズ鳴きわたるマンションの階
背伸びして
履いた高靴
近づきたくて
不意打ちの
ボディータッチは
ズル過ぎる
花たちに 込めた生命が にじみ出す
カラフルに 生命輝く 花たちよ
華やかに 生命香りし 花の宴
牧場風(まきばかぜ) 牛の声にて 目覚めけり
岩手山 ずしりと暗く 天に立つ
岩手山 緑のまきば 羽織りけり
岩手山 緑なだらか 綾の肩
マルメロや 実りを終えて ひと心地
まなざしが有って在るなり あの事物
作句する心の様を引き締めよ
{ルビ汝=な}が触るる蕾はかたく閉ざされて {引用=ゲーテ風}
迫力のある音がして
夢が広がる
死に場所はあの頂きか冬の蝶
石女の指のしなりや雪女郎
雪しまく有刺鉄線さえ見えず
口内に光る術器の無感動
体表を深く侵して歯の寂し
ドリル音手際に響く術盛ん
{ルビ体=たい}全て異物排除の疲労感
また 会おう
手を降る 君は
茜色
ほろ酔いで もみじ散る様 見つめけり
ほろ酔いで 紅葉に合わせ 揺れにけり
木の下で 杯に満ちるは 紅葉酒
酒鏡 紅葉を肴に 飲みにけり
酒鏡 紅葉を映し 夢心地
満月を 肴にしては ....
闊歩するショーウィンドーを姿見に
街路樹の光たなびく冬日にて
ファッションに弾けた心は色・色・色
着飾って心の主張 {ルビ体=たい}澄ます
心にて似合いの服着て ....
枯れ広野 孤独立つ影メモ一つ
枯れ広野 孤独 影立ちメモ一つ
鳳凰の骨掴み出し噛み砕く暖!
灰拾い鳳凰の骨食べ尽くす
鳳凰の灰グラスに取って澄む空の
....
滝しぐれ 静かに煙る 紅葉かな
紅葉着て 冬の支度を 始めけり
紅葉着て 大地も冬の 支度です
寒さ浴び 紅葉になりし 緑葉よ
ハラハラと 樹木の涙 もみじ葉よ
カラフルに 大地彩る も ....
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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