白日や影踏むほどに湧き上がる
影なくし抜けた前歯に葉の緑
重力を凌いで昇る木の反逆
何一つ欠けてはならぬ我影なき故
透き通る腕で傾げる日傘なり
ミゾオ ....
日差し浴びて笑う
こんなにも暑い夏
/
大人の特権で
毎日のようにアイス食べる
/
昔ほどスイカが好きでない
葉月
/
流星雨降る
缶ビールそっちのけで
/
セミの羽が直立行進 ....
内奥のリズムに遊ぶ5・7・5
定型と叫ぶ詩人あって前衛は栄え
列島の「離れ」となるや宮古島
せめぎ合え調べに反・合このスリル
情報と電子の海を渡り切れ
....
囚われて 列島日本語 磁場強し
もぎ取った果実は「自由」の味がして
キラキラと胸に海原聞き入りて
列島の奥座敷なる我が部屋で
これからもボヒョウ蹴散らし生きるのみ
南海に空中サンプだ我が骨よ
来世でも「また会ったね」とカガミ見る
萌えあがる緑は重く酸素の香
溶けだした雲飴のよう甘露の雨
灰の空 鳥の飛翔が天を切る
肉と霊との弁証法なりやヒトの進化
夕陽 街を化粧してダリア眠る
虹 始まる所のないしょ話
大気もみほぐしてくれて午後の三時
スプーンにグラニュー糖 山崩れる
陶器の肌スプーン当たる音
心の報告書から我一人
インコ空所の籠に飽きず
私が世界を閉じ込めるカゴがある
ゼッタイ空域から出られぬセントウキ
ヘビ娘冷えた喫茶にメール飛ぶ
血中を青く染めぬき涼をとる
夏サヤサヤと街角に流れ
兵隊の首が屋根裏にゴロゴロ午前三時
大鍋に歴史煮る電磁調理器
首が実 ....
オーガスト来る前に
心 思い 切る
神ヨベばカミ疾風の如くフク
カゼ吹いて心針先に集中す
ボウシから触覚の飛び出てナツ至る
*
ささくれ立った夏の雨
君と遠くまで歩く
**
皿いっぱいに生ハムを盛り
ビール飲む
***
アルルカンでケーキセットで3時間
空がねえ
青くて蒼く
涙出る
夏の虫 部屋のあちこち むれでいる
キギの端緑にモエ出てソラ焦がす
神呼んで風ナギ倒すキギの幹
ゆらゆらと大空胚のイキをして
レイ降りるケイ光よりもより白く
我の住む余イン鮮やか5・7・5
甘い飴なめて腹のふくれるか
投句して波紋広がれ蓮池 濁
つぶやきは呪の声挙げる5・7・5
虚ろにてやって来るべき言葉待つ
イジメが心突き破る
感電し
若さの涙
ほとばしる
くちびるに
血のにじむぶん
発熱す
木星を
過ぎて厚着の
銀河行
若さとは
過剰なる事
栗の花
韻文は日本語の魔なり骨に染む
海風の松を鳴らして午後眠る
地獄界美ありと思う慰めに
炭酸を
「うまい!」と感じて
夏が来た!
神の意志雨の降り止み意味に意味
雲流れ天上の者らと会話する
見晴らして煙る都市には乾いた知
印度亜の土にうっ伏す雨匂う
陽の射すも鈍い一日冷茶飲む
風止まり木々の声聞こえて葉の振るえる
午後の家寝息もれ聞く開けたドア
オレノ火ハ 燃エテルカ マダ! 心臓ト星!
天使と菩薩の上澄みを飲む
「ユリシーズ」文芸室で白光下す
まず横に臥禅の奥儀まず横に
テキストに己遊ばせ長い夏
雨垂れが葉擦れの音を誘い出す
見渡せる地点に真紅の旗を立つ
虚ろなるグラスに水を注ぐ時
洗面の鏡に映る己己己
蛍光下夜の手鏡 夢一瞬
陽の満ち満ちて虚のグラスに注ぎ込まれ
陽光の踊り始めて風の曲
緑陰や葉裏の透ける木にもたれ
夜の底に深い瞑想 神の居場所
白い衣をなぞれば神に触れて
周回軌道から地球なる砂漠の星みつめ
慰めに聖書手に取るまた良し
101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
0.47sec.