ポケットに溢れるほどの夏の恋
なつかしい蜜柑色した夕の街
白い鳩しみわたるほどのあおぞらに
ちいさな手 氷のグラスを握りしめ
白 ....
句点打つかわりにハート鷹の爪
朝顔がブラスバンドのごとく咲く
背番号小さくなって野球の日
かなかなの声をかき消すゲリラ雨
かなかなの声ききながらカレーの夜
大阪ノ街ニ雨フル秋ノ夜
夜の光沈黙の歌冷たい道
お月様風にながれて一人旅
ふち子さんちょこんと座るマイコップ
愛しさを花びらにかえて月の夜
宇宙の種をはこんでくるのか流れ星
空虚なる心を照らす月 ....
別の娘の名前を呼んで夏終わる
秋迫るもう体重は量らない
堕ちていくふたつの光夏の果て
甘そうなほっぺた2つ秋迫る
ポッキーのチョコ溶けている原爆忌
記念日のワインを開けて合歓の花
合歓の花結婚記念日の食事
禁酒して2日目の昼蝉時雨
魔法に
かかったほうの
負けなんだ
死んだって成仏できぬ油蝉
油照り早足になる乳母車
夏衣からだを縦に脱ぎ捨てる
何を射る指と指のはざまの陽
真昼から骨を外して蜃気楼
人の灯が消えた後に点くけだもの灯
片方 ....
コミフェスに並ぶ少女の白い服
土用波志賀原子力発電所
サーファーの青いワゴンや土用波
土用波写真の妻は動かない
年齢に生かされる宵扇風機
夢うつつ水中花に見る未来像
箱庭やとどまる過去といまの檻
眠らずの幽霊みたく闇を描く
さみしさの性を封じる夜光虫
黙って ....
グランジを椅子に聴かせる乱歩の忌
思い出の指輪遠投夜光虫
グレゴリオ聖歌Alleluja夜光虫
マッシュマロの口溶けやさしい君のよう
ほっとした君の笑顔にコーヒーが香る
日曜日の軽やかな朝君にメール打つ
ふうわりと君の前髪たなびく朝
目玉焼きトーストも焼けて君のキス
....
どろどろの社内政治や夏日傘
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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