色褪せし写真や昼の流れ星
顔よりもデカい綿菓子秋祭
稲掛や右手だけでの百裂拳
倫理とか人間観や秋ざくら
抱枕だいてはなして虫しぐれ
椎茸の炊き込み御飯母の声
木漏れ日を受けた椎茸哲学者
大空を切り裂く百舌の軌跡あり
みどりごが喋った喋った花畑
{ルビ末枯=うらが}れに手を差し伸べて日が帰る
秋蒔きの汗を愛しむ空の神
丁寧に過ごす真昼に小鳥来る
....
スカイツリー木陰で仰ぐ花一輪
灯る燈に明日を覚えて眠る猫
波音に誘われてみるみどりごよ
その青に秘めるものありインク花
ゆく夏に惜しまれながら百日紅
....
渓流に 足を潜らせ 涼を取る
立ち込める 花火燻かし 夏キャンプ
醒ヶ井や 梅花藻に降る 百日紅
陽を惜しみ つるべ落としに 肉を焼く
倒木に 陰を求める 岩魚たち
酔い ....
メタファーを食べてみたいと笑う馬鹿
暮れてなほ
火種燻ぶる
山の峰
夕暮れて
山間に咲く
村あかり
黒い山
黒い稜線
黒い空
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「なほ」と言うかな使いはただしいのでしょうか? ....
ガンダムが静岡に起つ厄日かな
パルプンテ唱えて二百十日かな
とけ込めぬ家族とともに鰯引く
南瓜煮て生まれる命死ぬ命
台風やコロッケ揚げる鍋の音
ハレ渡る ケガレなき空 秋走る
わからないことにうなづく白露のひ
魂を開放させよ鳳仙花
朝顔の種こぼれたよ猫が鳴く
路地裏に秋を届けて落し物
みえなくてみようとすると秋逃げる
木漏れ日に老後知らない秋の蠅
コーヒーの薫りで帰る五年前
きょ ....
秋灯や漢字テストのマルとペケ
白桃を抱いておやすみ穀潰し
法師蝉誰も知ろうとしない闇
青春の青を塗り替え9月くる
茶柱が夫婦とも立ち八月尽
焦げ付いた融資回収赤のまま
鯊釣りや義理の息子の長き竿
新しい墓石の上に桐一葉
鈴虫の齧る親指ダリの髭
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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