土下座せしカプセルトイや朝寒し
かりんの実いぶりがっこの夢見てる
行列に並ぶもデート走り蕎麦
奇天烈な発想力や走り蕎麦
子らに混じって落ち葉踏む勇気はない
嬉々として踏んづけた葉すでに爆ぜていた
替わるものかと押し入れの晩夏
食えない顔でも秋刀魚は秋刀魚
ひゅるり秋風みつけたぞ焼 ....
柿干すや三日月よりも細き月
風水を信じて寝るや吊るし柿
妄想の多い恋バナ十三夜
エクレアを土産にするや後の月
ゴールデンハンマー雀蛤に
虹色の花蛤となる雀
秋の暮埃かぶりし鉄アレイ
通夜終えて遅い夜食や銀河団
母に似た夜食の味やソクラテス
きな臭く悲観肥ゆる秋
乱視が活字を嘲笑う
打算誤算で心が消散
なーんだ怠惰まだ居たもんだ
傷にならずに済んだ夢
チュールがシュールに揺れる脚
....
体温計脇に挟んでとる夜食
黒鍵に人差し指やショパンの忌
オクターブ届かぬ指やショパンの忌
孔明の罠と知りつつ秋小鳥
「伝道」
青々とひつじ田ありけり街の中
伝道の路に妻摘む紅き花
考え事しつつ歩けり家々を
台風さり秋の涼しき道をゆく
マリー・アントワネット忌や黒砂糖
くノ一に刺さりし苦無芋煮会
十字架を背負いし女苅田道
天仰ぐ紅い夕陽に秋茜
青虫や女子高生に貢ぐ癖
菜虫ごと野菜を喰うや試合前
古酒注ぐ欠けしグラスや真珠湾
{引用=猫}
降る讃辞しっぽの先で受け流す
{引用=人}
寝子胸に朝ランデヴー日曜日
{引用=猫}
老描の眠り百年時の棲む
{引用=人}
痩せ三毛のかそけき息に目を凝らす
酒浴びて裸で寝るや一草忌
古酒酌むや防犯カメラ作動中
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