踊っても踊り足りないから{ルビ先生=センセ}レッスン代を少しまけてよ
パーティーに着ていく服も参加費もないから今日もアルバイトなり
ダンサーの彼は今頃燕尾着てマダムの手取りワルツを踊る
....
人魚姫が溶け出した泡は
深く深く沈み宝石となって
燕が哀れな王子に
運んで行く…
美しく華やかなシンデレラも
硝子の靴の存在を忘れ
林檎を食べ損ねた白雪姫が
....
東武線隣に居てし婆さんが話しながら寝てしまうなり
爺さんがケータイ持って婆さんに写メ見せるなりシルバーシート
ホームから眺めるダンス教室に見慣れぬ教師ふと見つけたり
もう降りることな ....
カクテルのように分裂する僕らカシスオレンジまた頼んでる
かんたんな合い言葉でも決めましょう朝が来るまで共犯者ですね
ネクタイを少しゆるめてほどいてるその指先が繋がれている
からっぽの ....
未来機械、発明しました。何に使うかはいま思案中です。
赤いマントでメキシカン・ドリアを食べるルクセンブルクの怪人
白い壁に白い花咲く 誰に見つけて欲しくなかったのだろう
....
おんがくとは おとの連なり 思うもの
たちつて ラッパ あいうえ 吾がこ
生きていたってしょうがァない
そんなことはないのよ あなた。
ねこたちは 飼い主待って 部屋で ぶらぶら。
なにを思って まっているのか。
すぐゆれる 二人の未来は 二人とカミサ ....
ずばり言うわよ。あなた変でしょと謂う {ルビ夫=ツマ}に
ずばり、やっぱりわかるかしら。とえがおで返す 吾
ずばり謂えなくなったのよ。こしょこしょ謂うわという吾に
なんだか目尻 ....
君が欲しくて
君を望んで
縛り付けて
押さえつけて
誰にも触れさせない所へ
誰にも知られない所で
僕だけを見て
僕だけを求めて?
川のなか テクテク テクテク あるいていたら どぶのなかに 落っこった
どぶの なか ねなしぐさ さん 掴んでいたら ねなしぐさ さん ないちゃった
ねなしぐさ わらっちゃ だめよ 泣 ....
うたがすき わたしは やっぱり 歌が すき テクテク歩くの 歩いて いくの 。
歩いても とどかないなら いっそのこと 回り道して スキップ するよ 。
回り道 道草 食った あのひとの ....
遙かなる 雲 待ちわびて 待ちぼうけ おそらに 浮かぶ ゆうやけの くも
くじらぐも 昔 しょくした 給食の 小学校の おにぎり 饅頭 。
鰯雲 夕焼け空に 振り返り 今日一日は あなた ....
こらえても ゆがむくちびる ふるふるふる
うるみ零れる おかっぱの髪
パパあげる 玄関先で 待ちわびて
握り続けた シワシワの春
負けないぞー きいろい声は どこいった
頭ならべて ....
「雨もまたいいね」と君は傘をさすサヨナラ明日は会えないのですね
しゃかしゃかと君する料理の音もまた初夏のにおいが足踏みしている
川面から何を欲しさに口をだす藍より染める夏の鯉とは
....
夏色のソーダの泡の向こう側 揺れるスカートを私は知らない
葦の中 立ち止まる青の少年へ 君の恋はまだ始まっちゃいない
潮騒にボトルを置き去る少女に告ぐ 君の想いはそれじゃあ届かない
....
一行で勝負しようぜ僕たちの愛する言葉がグーチョキパーで
駅前でカップチーノを飲み干して横山剣からギャラを受け取る
君は何故毎年秋に亡くなるの、紅葉だからよ、 ....
ほんとなの?
上目遣いに言う君が 胸に手をあて喜び隠す
ほんとだよ 大丈夫だよ
もう君にあんな思いはさせないからね
忘れずに花は翠となりました君とはどこで会えるのでしょう
電光の文字が左に流れてく君のなまえが次に来そうだ
君と見た夕暮れのかたち組み立てて時計仕掛けの記憶が生まれる
....
往く逃げる一月二月背もたれに寂しくしない三月のうた
お母さんが苺をごはんに炊き込んで「あら、めでたい」とはしゃぐ陽だまり
三月に産まれた人は暖かい手首と冷えた足を備える
目薬をさして ....
花の雲 上弦の月 人形と為れるわたしと遊んでよ{ルビ貴殿=あなた}
Pという響きが街に鳴り渡りきみとぼくとが出会えない午後
M、そしてTに別れを告げ得ぬまま今夜すべての歩道は暗い
思い出せなくて七日が過ぎましたEではじまる星の名前の/
れ ....
ご近所の子供相手にかくれんぼ 脳裏をかすめる 生活費の残り
一度でもモラルを越えて暴れたい 拘束される 日々うらめしや
毎年の恒例季節の不満かな 冬に夏想い 夏に冬想い
知ら ....
かごめかごめ籠の中へと残されてさくらはひとり散っていきます
口惜しく散って逝くならあわれむも花いさぎよく嫉妬するのみ
たとえばと、たとえるものを探しても見つけられない春の終わりを
....
別れぎわ手を振り笑顔で振り返る 独り残り火抱きしめての帰路
人並みに生きる力が無いが故 淋しき夜にともだちの数数える
苦しみは会えずに淋しさつのる夜 貧しき心を抱いては眠れぬ
....
この腕が
止まり木なのだと
いうあなた
飛び去る小鳥を
捕まえもせず
今はもう
止まり木なんて
いらないの
憩う日々より
愛が欲しくて
止まり木を
差し出す相手を
間違 ....
一度だけ夜を飛べない夜がある冷えた灯りのはばたきの道
降り来る火誰がおまえを責めようか燃えくずれつつ書きとめる日々
しあわせを感じたとたんしあわせは遠く ....
「触れていい?」
聞かずに触れる
おもむろに
あなたの足の
爪先の薔薇
眠れずに夜明けの足音聞きながら ナビの無い道 行く勇気だす
遠ざかる眩しき季節はもうこない 淡々とこなす 日常のわび
幼子の笑いし無垢の声を聞き 少しの安堵を灯して ....
運命を
装い恋に
落ちた振り
落ちた時点で
運命だと知る
返歌
運命と
信じる君の
その笑顔
見つめて気付く
運命の恋
運命は
偶然 ....
水冷たく真白に染まる研ぎ汁と米のかたさに生き抜くを知れ
納豆の引いた糸にも闘えば今日も生きているのだと気づく
「あついわよ気をつけなさい」という母の声は無くとも御御御付け持つ
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