短冊に 記す願いは 胸の内
「{ルビ一日=ひとひ}だけでも あなたをください」
這い回る地面の底の綻びに日の出の印象青白の明日へ
地獄から帰ってきたらまっくろいしっぽ丸めてHELL O,HELLO
ネネちゃんのなぐるうさぎになりたいな
ネネちゃんの耳が夜毎伸びてく
このコート買ったのはもう五年前、この ....
携帯の001が空になる002の名前で埋める
けだものの名前教えて わからない言語でさけぶことになるけど
まっくろな花のない不思議命日は百合をインクにつけて乾かす
世の ....
どこまでも続くこのみち駆け抜けて旗をかかげて名を刻もう
白い雲青らむ渚描いてく
心の色は自由自在
砂浜に続く足あと追いかける
麦わら帽子風のステップ
海の色変えてゆくまに一瞬の
楽章を見る{ルビ波濤=はとう ....
朝日昇り 聴こえる鳥の おはようが
一日の始まりを 教えてくれる 大事な警報
駆け抜けて 過ぎ去ってゆく 思い出に
また君は何を 思うのだろう
かつていた冷凍都市を思い出すような小説書いている初夏
再放送されてる温泉番組を観ているぼくを見ているかか氏
転校生だったあの子は元気かなどおんどおんと胸打つ花火
....
云いかけてそのまま飲んだ赤い罪 胸刺す棘をいつか君にも
君はまだ起きてこないね珍しく 焦げたトースト急いで隠そう
私より長い睫を持つあなた 思わずビューラー挟みたくなる
油性ペン落書きしがいがありそうだ 眠る額に「愛」の一文字
日曜の朝に ....
貧血で倒れ授業を欠席すトマトジュースを飲むベッドの上
静岡に住んでる親に我が病伝えられずに留年をする
眠れぬ夜ベッドで横になりながら大学中退考えるなり
騒がしい授業に怒りこみあがりそ ....
バゲットの美味しい美味しい咥え方違うのそっちのお口じゃないの
アクセルで内耳のぜんまい巻き戻す時速2kmの自慢の舌技
気持ち良い度にシーツを蹴る爪にピアスをあけてみたくなった日
眼球に赤青黄色のステッチを 絡まる睫毛を削ぎ落とす為
頭から意地で生やした鉄塔が「いいわいいわ」で磨耗している
虹彩のへそから手紙をひねり出す力をもって走るんだ今!
{引用=題なんて散漫すぎてつけられぬ
三十一文字の宇宙へ捧ぐ}
レプリカのゲルニカを敷きつめた部屋で健やかに生き呼吸している
....
死期を知る傷病兵の夜が来て台所にて冷蔵庫唸る
瓶詰の白アスパラガス身を寄せて標本のごとひっそりとあり
乾きつつあれど鯖の眼の色は捕らまえられた日の空のあを
家々の軒先飾るべく斬ら ....
{引用=「夏の思い出」}
うつくしい足は流れに浸されて思い出の澄む初夏の温泉
涼しげなうなじを一輪緋の色の鼻緒つっかけ見つけよ花火
小さき子手綱もないのにばしゃばしゃと御 ....
クローバー
舌に巻取り行く牛の
胴の{ルビ片方=かたへ}に朝日は濡れる
貰はれて育ちし吾と
知りてより
牧にゐ ....
雨が降る中をとぼとぼ面接へ 心だけでも詩人でありたい
この雨に濡れたスーツを乾かして 君の悲しみ蒸発させよう
びしょぬれになった子猫を抱きしめる様にあなたを抱きしめたかった
悲 ....
『ヨロコビ』を「喜び」と書くお子様も オトナになれば「悦び」と書き
そういえばそろそろ尽きるエネルギー 愛を体に補給させてよ
降り注ぐ雨が二人を分かつとき嘆きの歌を歌え白鳥
恋という ....
木は風に揺られて危機と告げている台風前夜の窓辺のふたり
完璧な雨に降られて澱みゆく河を見ている仔猫とあなた
水田の水面に雲は流れゆき徐々に満ちゆく夏の青空
帰り道 ....
儚きもの 猛るものたち 全てのものが
集まるこの世 不可能なんてない
可能性しか 存在しないんだ
ごめんねを繰り返す君の体温が冷たくないから泣いてるの
最後まで抱きしめててよ優しさを残したままで振り向かぬ君
交われば水溶性の愛を知り疵口さえも濡らしつづけて
この痛み受けとめて今迷 ....
東雲にさあ立ち上がれ死に外れ
泣くな嘆くな負けるな死ぬな!
君の目が 向こうを見るその隙に そっと贈ろう{ルビ無音=くちぱく}の「好き」
クリスマスを想う真夏の公園のジャングルジムに降るしゃぼん球
赤道の下が静かになってゆく 同じ時間の違う景色で
青くなっていくのだ カレンダーをめくる指が冷たいと感じる7月の朝
....
三部作長きに渡る戦いの果てに何見た「ヘンリー六世」
一卵性双生児なら別の名をつけて下さい「間違い続き」
王国を馬一頭と引き替える悪の美学は「リチャード三世」
パイを食べ「タイタス・ア ....
話してごらん積み上げたその悩み、5連鎖するよ、ほら、ば〜よえ〜ん
手をつなぐふたりの影よ 鍵をかけ忘れた夏に帽子は空へ
「雨の中キスをするより恥ずかしい。株式投資はじめるなんて」
....
100と0
それでも足せば100だけど
アタシ一人の 100はシンドイ
ヤメちゃおう
もうヤメちゃったと言ってみる
こんなときだけ 意志が強い
なぜ
肩掛けのカバ ....
美しく
溶けるあなたは
かき氷
夏のさなかの
熱き接吻(くちづけ)
雨が降る
その日に限って
嫌なこと
降って湧くのは
何故なのでしょう
サッカーも
恋も初めが
肝心 ....
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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