なまえなど我にいるものなどでなし 吾が名は ただの トランペット 。
保護をうけ生活し我の小さな國 完成 間近に 小鳥が 来鳴きぬ 。
ひとつこと ただ 思い詫び過ぎにし 日々の クリスマ ....
●「なべ底のカレー焦がしたらばっ金300円!」と貼り紙されて
●あなたは焦がすから、絶対焦がすから、あたためるならチンにしてよね
●チンじゃなくてむしろピッピーと鳴るでしょうゆうべのカレ ....
「またあした」嘘になるけど手を振った。残り三分、世界終わります。
自由人。
校庭のベッケンバウアーは、
痛めてもない肩を吊り。
蹴球少年はリベロの意味知らずして、
ベッケンバウアーを知る。
少年の目に映るその稲妻は、 ....
あたたかく冷たい砂につつまれる湧き水の音めぐるむらさき
饒舌を打つが私の常ならずハチドリの羽ハチドリの水
指さきに降る水銀の一粒に触れに来る火の姿はまわる
....
様々な 色ちらばめて やってきた 春の日差しと 三月八日
三ヶ月 サクラ咲くころ 私は 何を見るのか 木漏れ日の中
{引用=
元素の記号に音を託して、
ひとつの譜をここに。
それぞれの元素たちの姿を探しつつ、
あそびに流れてみませんか。}
●Fe(鉄)
フェンス越し ....
熟れたウルトラの母の肌に絡みつく、
怪獣バルンガの触手。
嗚呼!危うしウルトラの母。
だがそこにやってきたのはケムール人。
ケムール人はねばねばした液体を、
その頭部 ....
誰かの手、誰かの背中、誰かの舌、誰かの心、これがあたしか
10月は涼しいもんね夏休み連日連夜のお誕生会
「あたしたち群馬のまーのてんてんの下に住んでる人類なのね」
パチン ....
リコは軟体のYにして、
変数Xの虜になりて、
っくすの事情。
難解なXの方程式。
あんな体位もできそうねと、
笑うリコ。
肋曲線Oマイナスπの周 ....
「っくすって、
くしゃみみたいな言い方ね。」
と、
終わったばかりの彼女が呟き。
ひとにぎりふたにぎり。
ふたにぎりと、
ちょっと。
誰かのもの ....
風ぬるく不意に響いた蝉の声耳に残るは夏の面影
レール沿い緑囁くさやさやと野分と呼ぶにはささやかな気して
午後3時いつもの場所で待ってます揺れるアカネが撫子にキス ....
確信のない夢描いて丸めては捨てる行為をまじないとした
あきらめたわけではなくてただ飽きてなにもなかったような口笛
いざという時に大事なことさえも伝えられない不甲斐ない人
この人になり ....
耳奥で焼き増しされたセミの音が我を迷宮入りにしている
デフレーション起こす八月森の血は居眠り空は高く冷えゆく
ヒグラシのサイレン、夜の上澄みに震えて詩集をよむ手も止 ....
燃える指くちびる含み恋をする
サルビアそれは紅い吐息に
ひそやかな風にするどき心こそ
コスモスふるう恋の歓び
咲き誇り頰よせたその黒百合に
....
夏の空 入道雲
あなたの名前 あなたの名前 あなたの名前
あおぞらを やきつくすほどの あおいろの
あふれるおもい きみがだいすき
舌先で氷溶かすたび輝いて
去りゆく八月群青 ....
ああ旅はわれと列車の脈拍をクレシェンドして空へみちびく
山走る車窓をよぎる飛魚のキラリ跳ねるような木漏れ日
つり革のとなりでうかぶたんぽぽの綿毛もうみをめざしているの?
....
つかめない{ルビ触=ふ}れられないし見ることもできないものが動き始めた
初恋の人の名前を呼ぶように遠い花火は音だけで咲く
宵かがり すくい上げられひと夏を共に過ごした金魚の記憶
パラソルを少し傾け向日葵と同じ角度で空を見上げる
涼しげな薄い便 ....
口紅の色ほどよくて春の雨土はつち色水はみず色
衰えて炎もいつか褪せゆくか
{ルビ終=つい}の火を燃せオルフェの夏よ
竪琴の{ルビ絃=いと}のふるえに夏は逝く
{ルビ全=また}き夜空に呼び声はるか
{ルビ初風 ....
義娘来て前夫の話しはずむ妻おれ、おるんよおれ、おるんよ
羽田にて別れ話となりぬれどようようおさめ富士の高嶺か
庭占むるカンレンボクの葉の茂り皆にうとまれ皆にうとまれ
とうきょうの ひとすみでまつ アラビアの
まほうみたいな あなたのことを
溺れるブルー
ムーンブルー
波間に歌うイルカは液体になり
わーぷして あいにきたんだ し くるしい
....
霹靂の濃灰嵩むその下の頭の中の雲を案じる
***
るりいろの
てふてふとまる
しいのえだ
いみじくをかし
あさすずみかな
もう誰も修復できぬ美しい傷痕だけが星空のごと
カラフルな性の模様にいろどられ少年少女の白は泡立つ
いつまでも高原鉄道錆び付いたままの列車を包む真緑
沢 ....
夕やけを食べたいという君のため買い物かご手に西日へダッシュ
ハミングでハンバーグ焼くママを見てままごとセットで真似するムスメ
お日さまに愛でられコロナより赤いトマトを煮こんで子の皿 ....
苦しみと悲しみふたつ慣れすぎて触れるときまであなたを知らず
骨と骨あたらぬようにかたち変え心と肉の汗ばむ出会い
苦しみとよろこび混じるあなた ....
300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340
【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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