めざめては指に生まれし水かきで午後の終わりを泳ぎゆくひと



ゆきずりの他人の家の軒下に丸く在るもの季を唱うもの



届かない遠い川原に届かない指の軌跡の光あおいで
 ....
にせ薔薇のにせのしずくのまことめきつど眺むれどふるることなくて 立ち並ぶ{ルビ欅=けやき}の枝に日は紛れ案外永き秋の午後かな 廃墟から走りはじめたふたりならねじれの位置をねじまげられる

竹馬を猟銃のように構えれば夕陽がはじけてふたりは紅く

「て、てて、手をつなごう」って言ったら僕の手を両方つかんだきみが大好き
 ....
花畑泥棒ひそみて折りし茎緑かぐわし一日の終わり

街道に数まき散らす標識に道から道へと他人の静寂

渋谷にて白糸垂れる横断歩道踊る傘々武士おしのける

電灯にけぶる煙草に目を細めけむりを足 ....
秋風に山騒ぎ立つ昼間かな「フリー」なる身の「ゆる」き光の ポツポツと 屋根に落つるる 雨の音 癒しの旋律 奏でたりける

雨音に 恋のメロディー 乗せてみた 甘く切ない ラプソディ
凡庸なきかくのなかで踊りたいそこで鍵盤たたいてエディ

 
継がせない焼け焦げたって譲らない成れの果てよりもうすこし先

 
細胞の悲鳴を裂いて与えられる消えない紅蓮ととろけないチーズ
 ....
夕暮れに 綺麗に染まる 茜色 旅立つ君に 見せてあげたい 

燦々と 光り輝く 夕焼けに いつもと同じ 誓いをたてる   
着信を告げるTRANCEが響けば借りっぱなしの本は乱舞す

ひとを刺すことはいけない事だわよ「やめろよー」とか言われちゃうわよ

こころにも化粧をしたらかなしみやうずく魔性も隠せるかしら
 ....
先生の 長い話を 聞き流し 青い空をば ずっと見上げる

暁に 飛行機なげて 飛んでった 紙は勿論 テスト用紙さ

長話 愚痴る君こそ 五月蝿いと 思っていても 言えないもんだ

文句言う ....
ハーモニー、櫂のしずくに呼応する空が茶色に透過する午後



目という目、口という口あつまってAの会合ひらく廃村



風の影みつける蝶やカーテンのおおきく呼吸している窓辺
 ....
秋の葉に虫の音の葉交じりつつ
   言の葉添えず秋の深さに

{引用=(歌意)
秋らしい紅葉の葉に虫の音が交ざっている
(その趣は言葉では表すことができず)
秋の深さに言葉を添えられない
 ....
{ルビ夜嵐=よあらし}に{ルビ旱蓮木=かんれんぼく}や{ルビ破=や}れ尽きぬ夢食ふ人も恋ぞ捨つらむ マウス置きサッシ開くれば秋の夜の雨ぞぱつぱつ庭に落ちんこ いくつもの
道を歩いて
噛みしめる
残した足跡
今なら見える
百回の答え木陰に距離のある踏み切りで聞く隠れないから

月までも切り落とせる線 読み上げる声も干上る土まで落ちて

傲慢な鼠の影が掘り返す雲の裏の陽 夏も終わった

虫のにおいの残る毛布が ....
夜の道に
照らしだされる
白い月
淡い思い出に
涙する
青と白
混ざり合わない
空の色
切なさ隠れ
季節を彩る
パソコンの
画面に映る
世界から
目を離したら
嫌な現実
うなだれる白い首筋なぞる指乱れた髪を櫛で掻き揚げ もとかのとおなじ名もあり迷惑のフォルダ空にすほしづくよかも オレマチのshortcutの地下道路ワカイオンナもひいちゃマズイし boom! 夜の色 密かに抱きて 忘れ行く
      夢の旅路に 君の置く霜
引き伸ばす空もない朝花びらは色を濃くして道を千切った

高い柵取り残し飛ぶ鳥からも奪えるものはあると思う

雨だからドアにはりつく葉の傷は治らないのだ言い訳のように

背に生える蕾を思う病 ....
川よどをふたり眺めて湿る手とスカートのなかうずく秘密基地


美しい毒がまわって弾けとぶ
      ***白昼夢色はなびらみたい***


一本の電波でよわくつながれて雑念雑音―――空 ....
真夜中の午前三時のメール音「眠れないよ」と文字がつぶやく



見つめ合う瞳の奥にお互いのこころ映してただ見つめ合う



別れ際「また明日ね」と言いながらおやすみのキスねだる仕草 ....
ノクターンそのたくらみに旅をする
    まなざし揺れる夜の窓際


ささやきに似た腰つきでつぶやきに
    似た足どりでダンスする{ルビ夜=よ}は


ガラス窓くちづけかわす夜の色 ....
さよならも告げず終わった夏の恋 朽ちた蓮の葉 爆ぜた秋の実


上弦の月に投げてみたりする 過ぎ去りし恋を球のかわりに


しあわせは賞味期限なしにつき 恋せば回れ 急がば哀れ


 ....
小石ひとつ足して水位を上げる空目指すと聞こえる芽吹かない木々

星を曳く枝先の花萎れかけ助けたと叫ぶ鳥をくぐらす

弾くことのなかった楽器ただ影に指先を足し待つだけの肩

線を引く音 道に ....
短歌
タイトル 投稿者 Point 日付
夜  こがね木立 悟706/10/12 16:04
しずくA-29006/10/12 9:08
けやき通り206/10/11 23:06
ふたりごとたたたろろろ...12*06/10/11 22:01
くずし飾りふもと 鈴206/10/11 1:04
「フリー」なる身のA-29006/10/11 0:42
雨音緋新4+*06/10/7 10:34
ないやいやいたたたろろろ...5*06/10/6 17:05
夕陽緋新2+*06/10/5 15:18
NO TEA BITTER TEAたたたろろろ...3*06/10/5 10:25
学生的な…ゼッペルゲン006/10/4 17:45
白彼岸本木はじめ806/10/4 16:34
秋の葉にぽえむ君7*06/10/4 12:32
恋を捨つA-29106/10/2 19:24
落ちんこ0*06/10/2 0:37
足跡緋新3*06/10/2 0:25
百回の答え佩慈の工人106/10/1 22:57
緋新2+*06/10/1 15:39
夏空1*06/9/30 23:53
目を逸らす、自分。ゼッペルゲン206/9/30 23:18
いまいまい5*06/9/30 2:14
ほしづくよA-29006/9/30 0:31
boom!006/9/29 18:43
無題月焦狼1*06/9/29 0:14
切られた枝佩慈の工人406/9/27 22:26
絵と瀬と裸たたたろろろ...2*06/9/27 19:49
ゆりえ3*06/9/27 17:24
夜想曲[group]石瀬琳々11*06/9/26 14:20
めぐる松嶋慶子8*06/9/26 11:16
プラスマイナス佩慈の工人106/9/26 10:44

Home 戻る 最新へ 次へ
299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 

【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
0.59sec.