ひとりぼっちの教室から見上げるきみはどうしてそんなに青いの、
背高草。
飛び越え飛び越え高くなれ。
もっと誰よりきみよりも。
お腹が空い ....
ふと見れば
隣に眠る
乱れ髪
その姿さえ
僕を虜に
君がゆび
我の背にそう
ゆびさきは
紅蓮の業火に
路をとくまで
君が肌
我にぞ白く
映りなむ
まなこにとどめむ
淡き面差し
さくら待つ
朧にかかる
しらつ ....
なじみ深き土地を去る日の迫りきて
一日短く覚ゆ昨日今日
何事も知らぬ猫といて この土地を
離るる事を息子は言ふており
感傷にひたるひととき青梅が
音たてて落つ庭石の上
....
偽善者め
脳細胞が
思考した
思想を今も
腹に溜め込み
寒々と
冷えた下界に
媚びる語句
上唇で
震わせるのか
消え失せろ
身命絶やせ
偽善者め
染色 ....
拾いもののあなたのこころはひろいつもゆるしてくれるくるしい。
くるしい?もっと傷つけてあげるいつかあなたはあたしに恋をする。
する時はいつも ....
ぼくが笑っていればきみもいつか笑う。
だから今夜は、
地球照。
ひときわ明るく笑って、
翳る。
隠してる。
きみの裸月が見たい。
....
宵夢の {ルビ幾年千代=いくとせちよ}の 花見酒
酒に浮かびし 月はかぐやか
宵は酔い 遠見の富士の 静かなる
月に浮かびし 薄桃色の
寒空に あ ....
潮風と過ぎ来し時を背に流すさだめのごとき蒼を開いて
旅立ちの日には必ず響いてた警笛がいまつまさきで鳴る
桟橋に残したサヨナラ遠ざかる振っていた手で面舵一杯
羅針盤果て ....
地下鉄のとびら額のはりつく「つめたい」
雷を呼びにけり描きにけり画家の病癒えにけるかな春の夕
かすがひに苦しみ咲いた秋雄花水をうかべるために倒れる
いつもいつも青に尾をひく詩をおきて ....
心ひとつに見る夢が
叶わず
今日 も
空
中
遊
....
つまづきしことも幾度と田の畦に
憩いて友は遠き目をせり
来る年も々じ仕事の明け暮れに
疑問持ちつつ野面に立ちぬ
沈丁の香りあふるる庭に居て
訪ねし人の帰り待ち居る
その昔 吾が ....
午前二時留守番電話のメッセージ「経済的に苦しいです」と
バイトにも友にでさえも言えなくて「私、大学辞めました」って
大学を辞めて気持ちが楽になりバイトの時間まで横になる
好きだった授 ....
囁いた
夜の気色は
失われ
流す滴は
藍へと染まる
この冬は冴えし日向に馴染みけり風のある日の昼は殊更
或る雲の
雫が揉まれて
濡らされて
塗れて流す
村雨よ
明かす日に
落ちた雫が
乾くまで
再び降ることを
願わぬ
「いまきたとこ。」笑って裂けた唇を何度も舌で撫ぜるチューリップ
{ルビ辛夷=こぶし}です、わたしはずっと。咲き終わりの白木蓮じゃありません
長身のあなたは隣にいないけ ....
いつだってきみのことばを待っていた
さよならだけをめじるしにして
「なかないの?」きかないでったらたのむから
(家にかえってひとりでなくよ)
簡単な
滅びる呪文
目を閉じたから
....
ほらそこに
紋白蝶が
飛んでいる
きらきらきらと
光を放ち
にこにこと
太陽の子が
笑ってる
周りの全てを
明るく照らし
微笑んだ
君はまさしく
チュー ....
冬の夜見上げる空の夢の種
一つ一つが眩く光る
春の朝道の片隅夢の芽に
新たな時の始まり想う
初夏の日に空に伸びゆく夢の枝
遠い山まで連なる姿
夏の海入道雲の夢の葉が
繁る姿に ....
ふりゆくは
雫ばかりと
思はずに
ときの聲にぞ
君は過ぎ行く
快感と苦痛の顔はそっくりだ
嫌でも寝るのは金のため
それはあなたに内緒の話
あんみつの
甘さにまけない
君恋し
みつに絡まる
いくばくの豆
なみなみと
注いだ水が
溢れ逝く
別れた白湯が
私の重さ
畠に居る吾れに遠くより手を振りて
かたみに呼びて吾子等帰りくる
(塩田のお宮さんあたりから)
稲木立ち視線さえぎられし彼方より
ハミングしつ吾娘帰りくる
幾年か経てば少女 ....
夜の店内は各部屋で乱れてますトロトロと熔化してます
春の朝ようやく見えぬ霜柱
緩むは時と心の中も
春の陽の照らす大地の暖かさ
{ルビ温=ぬく}むは土と心の中も
春の道見せ合う初の制服に
歩むは足と心の中も
春の風少し強くは吹くけ ....
春過ぎて
夏は今かと
待ちわびて
涼しき風が
眠りに誘う
風吹きて
匂い微かに
若くして
葉の青きこそ
初夏の気色か
恥ずかしい
ことすら全て
話します
私の体と才能と
全て含めて
愛してよ
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