ふるさとの母の帰った日の夜の 机にぽつんとはっさく光る
窓の外夜明けの街が見えてくる時間はやっと僕に追いつく
悪夢から逃れるために朝を呼ぶ白く浮き出る山里の霧
サスペンスドラマの合間に殺人のニュースが流れ心複雑
試験日の前夜に食べる一夜漬 ....
しましまの囚人みたいな服を着て四角い窓から空を見ていた
冬の夜にひまわり萌える だれひとり踏み荒らせない心の花壇
廃 院 の ベ ッ ド の 上 に 捨 て ら れ た 注 射 器 ....
椅子ひとつ文句をつける君の横で 黙って揺れる二足の私
ねこバスをおりて走れば森の道
裸足でならす五月の姉妹
ねこ紳士希望を連れて空を蹴る
胸に抱くは夢見る少女
もののけが太古に生きる彼の地での
奪う命と生きてく力
迷い込む秘密 ....
安ピアス寝る間も着けて年を越し自堕落三昧クロムの髑髏
湯に浮かぶ剥きたる桃の白肌を潰すが如く愛でる五指見ゆ
バーニーの毛髪のごと陰毛の白き痴丘で侘び暮るるかな
大雪の町にて我も遊びたしおのが頭蓋 ....
掌をふたつ合わせて手に入れた
祈りを今日の命に変えて
五番目の銀の天使が笑ったよ。くちぶえ スキップ 春のあしおと
君がため 冬のバーゲン付き合った 僕の財布をなぜ君が持つ?
平凡に流れる日々が嫌だなと思っているけどうん、ビューティフル
圏外の時は少しの開放感 だって誰にも邪魔されない
ぐさぐさり ....
降る雪が重くなるころ春が来る
きっとやさしいいももいろの風
{引用=
あいたいと言ってきみはみゃぁと鳴く 受話器ごしの喉はぐるぐる
いつまでも傍にいてよとキスをして 眉間にシワを寄せている猫
しっぽふるきみの動きを見ていたら 38℃の ....
"I miss you" 窓の外から雪の音 泣きたい夜にホットチョコレイト
夕闇を 抱きかかえてる 野良猫を 手懐けられず 舌打ちひとつ
都合良く 甘美な声で すり寄って 欲求満たし 次は何処へ?
「猫っていいな」言ってみるけど 「思う程、楽じゃな ....
シロナガスクジラの親子そして僕、だれもが青い星の旅人
横断歩道の黒白正しく踏み分けていくように押す部屋番号「206」
無機質なふりして並ぶ玄関のドアは夜まで熱が抜けない
ココナツの洒落た香りが悔しくて窓に3ミリ隙間を作る
....
六月がまだ終わらないこの街と心中するの?優しいんだね
真夏日にさびの匂いの水道で虹を作ったこと、あるだろう?
青空がとても青くて心地よくてロケットをまた作りたくなる
グッドバイ地球。 ....
おもいでの淡くにじんだ夕暮れに冬の金魚のなみだがぽたり
彼と腕つなぐあの子のハートより伸びて手招く三つ目の腕
カレシトハカラダデココロカワシアイ
ボクトハクチデココロヲカワス
セックスもキスもしないで終電で帰るこの手に彼女のハート
セーラーのえりのラインに着地する紙ひこうきのはねは空色
仮想域デヴァイスがある
HIS
しるくろーどは
茣蓙
かりのてき に
/
暗闇を優雅に泳ぐ蛍見て星のない夜星になりきる
新聞に書かれた記事は似たような事件ばかりが並ぶ昨今
言の葉の一つ一つは輝いて君のハートの電球になる
よく晴れた何もない日に思い出す何もな ....
一周忌の夜ぽっかりと寝ころんで二階から漏れるママス&パパス
今夜また探り弾けない{ルビ前奏曲=プレリュード}ifという名の銀色の河
振り向けば買い物地獄の灯は遠く涼しい枯野 ....
胃のうらのぼこぼこたぎる泥沼のいきれに甘い怒りを棄てて
メタメタに打つくろがねのなかにある熱にあてらる頬よ夜波よ
街中で裸足を雨に濡らす朝 夜の記憶は臓腑のかなた
ばばぁども
....
ひらり蝶、みぎの羽には春をのせひだりの羽で君にくちづけ
何一つため息はない見た人の街角は季節のない壁を行く
電車では潰された人笑み買った僕の亡骸鞄は悲しい
この国よ時間など歯ぎしりにされた地下鉄は死者の行列なのだ
ごろごろと 枯れ葉の下に だんごむし 見下す人を 知ってか知らずか
もっと聞かせて もっと紡いで あなたの言葉の 深みを旅したい
梅の花 香りと共に 消えていく あなたの声は もう聴けなくて
「お帰りなさい」と 声が聞こえる 僕の居場所は ....
如月の小春日和を駆けぬけるオープンカーとユニコーンの群れ
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