いくつかのいろをならべてかきまわし 何も塗らずに雨をながめる

ためらいを 固めたような白い空 てるてる坊主を逆さに吊す

はげしさもやさしさもせつなさもなく とまどう甘さばかりが目につく ....
贋物の金魚を浮かべたバスタブをぼくときみとで方舟にする


{ルビ吃水=きっすい}に{ルビ陽光=ひかり}は搖れて{ルビ干渉=いりまじ}る翳を乳房とふふむ午後二時


隠すべき傷痕がどれかわ ....
内またにカスタネットのタトゥー入れももを合わせて口でタンタンタンタンタンタンタン・・・・ {引用=
窓の向こう止まない雨の薄曇りへばりつく虫の四肢はばらけて


傘を差す人の姿が点になるわたしも誰かの点になれたら


息を吐くわたしが写る化粧台午前零時に紅を手に持ち


 ....
共に読む聖書の文の励ましを日々喜びの期待となして

朝ドラマ心の糧とは思えど証人われら今日も清くあれ

歩きつつふと思う黒髪の可愛ゆき妻をパウロよ守れよ
結婚三年目は新婚なりや父たち言う歓楽街案内の合間

上司鬱病に倒れたり三年後は吾の番とかや早く帰りたし

娘の寝ていし夕食娘の話ばかりする静かなる

ほうれん草立ち寝しており吾もまたひとと ....
バンタムで
奴が待ってる
そう言って
死地に赴く
誇りを賭けて
いくじなしよりいくじなしへ差し出すライターの火だけ真っ直ぐに立つ

愚者の問い二十回くりかえしおり黄色い爪でフィルムを剥けば

消し方の丁寧さから気付く嘘さえも殺してゆくような雨
大鳥居前から右手 銃にして ハネムーン行きジェットひと撃ち


赤赤と大空染めた鶴の羽 {注機長=やっぱり城達也さん。伊武さんも良かったけれどね}とともに星に溶けゆく


シアワセと名付け ....
大鴉田んぼで虫をついばんで雛鳥の待つ森へ飛び立つ オレンジの通勤快速 行き先は東京発の戦場行き

この街の人ごみ上手に歩きたきゃ冷酷非道な独裁者となれ

JKのスカートの裾めくれればザクロのごとき血脈ありて

マグリットあなたもいつか見た ....
BATHING APEの猿のカモフラを
脱いで一服 建築現場







 ....
忠犬が紐をくわえて籠が落ち田舎娘がまた一人消え

一時間前に会社を出た部下に円山町からTEL 違う名で

別れたて 泣く娘と遊ぶ{注数学者=ピーター・フランクル} ジャグラー歌は{注オイラーの ....
神経に優しい蒼い紫陽花は銀の破線を浴びて艶めく 水が溢れ 川になった道に 金魚を放したら 里に帰るかな



ぱちぱちと 雨は窓を 叩くけど ごめん今日は 遊びに行けない
食卓の
醤油のように
泣いていた
女が一人
わたしの部屋で


醤油には
白いお塩が
入ってる 黄色い豆も
言い訳しないで


美しく
一升瓶を
抱えてた
彼女はお酒
 ....
二重三重山際かさなり緑なす比叡の山は今日も確かに

湖は遠ざかりゆく車上にありやや涼し大津の街は

昼食の時となりたり京に来て茶箱弁当という物を食ぶ

空曇り風は吹きて段上り息つきては ....
泥棒はダメよとママは言うけれど 盗みたくなる あの子の小鳥

十六夜にはじめて咲いた花一輪 露光るうちひといきに盗る

盗まれたのはその唇か さびしげな目に誘われた俺のハートか

身代を盗 ....
ピラミッドみたいな形の倒立を 目を皿にして隈なくみてる

血まみれの夕焼けぜんぶ呑み込んで(みない、いわない、きかない、しらない)

帰ろうとしている影が剥がされて/いつまでも帰ろうとしている ....
lucky cloverこんど摘もうとスルーしたら虫に食われて三つ葉になってた ザイオンが
まだ来ないの?と
俺を呼ぶ
分かってるって
今向かってます
とまどったかたつむりたち目の前に信号がまだ青にならない

くちびるの荒れぐあいさえ忘れてる降り叩く雨呼吸の中に

いたむのは見とれすぎた胃ぶくろで蒼ざめるのはあなたの番だ

以上を持ち ....
SEXはやりたいときはしたいけどしたくないときやりたくもない ささやきが文字の痛みを取り去ると言葉は胸に目に突き刺さる


燃やしてもいいかおまえに尋ねてもおまえは黙る布の目をして





欠けながらまぶたに沈む光より ....
エメラルドグリーンの夜なまぬるい風がふたりを近付けている


陽炎を蝉が叫んで揺らめかす 入道雲が乗せてきた夏


わわわわと とおく、ちかくで鳴くかえる まっくらやみでわたしいまどこ
 ....
君はまだ
憶えているかあの夏を
八年前の
ワールドカップ
コスモスといえば秋風を思うだろう?初夏には咲いて揺れ始めている

ワスレグサ忘れていたい思い出があること思い出させないでよ

昨日見た四つ葉は今日はもう虫に喰われてとうに虫のものでした

 ....
終電で帰る火宅の隙間より待ちわびて出る黒い妖精

間男を入れた女の赤いもの浴びて染まらぬ沼の紫陽花

梅雨に濡れ流れる涙 流れない未練の澱と手に染めた罪
とうさんに教えてもらった花たちを遠くの町でさがしています その場所は唇に似るやわらかく あるいは水を含んで 深く



そこは駄目と言うなら理由を次から選べ 1)気持ちいいから 2)怖いから



組み敷いて舌を真下に這わせゆく 同心円か ....
短歌
タイトル 投稿者 Point 日付
逡巡[group]はるな210/6/26 14:24
愚者の涙     Fool to cry山田せばすち...510/6/25 23:23
タンタンタンハイドパーク2*10/6/25 18:00
黒木みーあ410/6/25 12:31
妻に生田 稔110/6/25 9:17
結婚三年目 五首口菜はたま1*10/6/25 1:14
しょうらいのゆめ 力石徹TAT3*10/6/24 23:01
310/6/24 22:39
羽田紅林3*10/6/24 21:21
夕暮れハイドパーク3*10/6/24 18:14
流動的車窓ワイプみつめ210/6/24 2:42
バンドでも組む?って言ってくれた夏TAT3*10/6/23 22:26
渋谷紅林3*10/6/23 20:16
あじさいブルーハイドパーク4*10/6/23 19:18
梅雨ミツバチ4*10/6/23 18:02
醤油昼寝ヒルズ710/6/23 12:21
妻と8首の歌を作れり生田 稔6*10/6/23 7:35
盗人たち紅林4*10/6/22 23:06
ピチカカ反応ことこ13*10/6/22 23:02
chanceハイドパーク2*10/6/22 17:34
約束の大地TAT0*10/6/21 23:22
うう唐草フウ10*10/6/21 19:26
タンパク質ハイドパーク2*10/6/21 18:10
辺と際(めぐり)木立 悟210/6/21 3:34
むっつ 夏のうたはちはちよん11*10/6/21 1:56
告ってから君に四回ゴール決めたっけTAT3*10/6/20 22:23
六月の声は[group]小池房枝5*10/6/20 20:54
梅雨紅林2*10/6/20 20:04
とうさんへあぐり8*10/6/20 19:00
rara、あるいは夜のuminek...4*10/6/20 17:57

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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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