【洗】
洗っても落ちぬ返り血どうしよう 犯人オレだと解ってしまう
【でたらめ】
でたらめに女抱いても虚しくて彷徨っている恋愛砂漠
【蜂】
休もうよ死んでしまえば終わりだよ 働き ....
連絡がとれないことがミルクティー、イン・マグカップ、紛れてくれない
大粒のH2O葉を覆い我のなかにはデカルト現る
偏狭なナショナリズムとファシズムの説明受けし昨日の授業
美しき挿絵に ....
多分まだ
明日も朝日は
射さないが
多分死んでも
報われないが
おねしよと云ふ言葉に魅入られたる三十五の男闇を識る
傍らのジム・ビーム・ライの空瓶がしみじみ語る故郷の風を
ともだちはほとんどゐないときみは云ふ莓でも食べて海へ行かうか
....
子殺しと云ふ言葉ふと浮かぶとき毛穴に潜む蟲らざわめく
大人には理解できない儀式ありみどり児だけの秘密の記号
浴槽におもちやのあひる三羽いて子供とともに茹であがつてゐる
二人して並んで座る公園のベンチに印す秋の秘め事
お手紙にほのかに香るスミレの{ルビ香=か}可愛い人とからかっちゃ嫌
セーラーの襟にはらりと舞い落ちた紅の使者秋を運んで
お揃いのリボン ....
....
南風オレンジ色の夏休み青春というオーラを纏う
雨の夜母からの手紙読み返す敬語ばかりが並んでいるね
蛇口から流れ出ている天然水湧き出す恋の色は複雑
遠くても一瞬で来るEメール遙か ....
傷つく度に綺麗になれたら 私はひとりでも心の底からの孤独にならず 綺麗な自分である事に、安心していたい。
....
私の事実は小説より平凡です
すし詰め電車遠ざかる吊り革自分の足で立つのを断念
沈黙車両老婆の鼻歌窓の外行きずりの雨
爆音に埋もれてる間は強く在れる気がしてた
わ ....
【電】
電流が流れるように始まって終わった恋に何も流れず
【町】
君が住む町をひとりで訪れて君に会わずに帰っていった
【奇跡】
奇跡とは二度も三度も起こらない だけど諦めきれない想い ....
腐らせた愛にくたばれ詩人達 ドーラン塗った哲学になれ
ネギおいめ
背脂おいめ
メン堅め
正油濃いめの
....
石畳歩けば遠い過去になる刻み込まれた歴史の模様
酒を飲み心を緩くした後で君の引力受け入れている
たぶん君ここへ走って来たのかな「愛している」の言葉が熱い
コーヒーの渦に飲まれた ....
気がつくと こんなものが ここにある
いつのまにか
そして 分かち難く感じている
いつのまにか
谷底にこがねの雨がわだかまり見るものは泣き見るものは去る
ゆうるりと暮れあおぎみてまわる虹うた連れてゆくひと連れてゆく
冬の木が冬の木を呼ぶあいだにも白 ....
未だ夕暮れ来ない街在りそうだろう誰も其処へと居ないのならば
福島が日本の首都 秋雨に冷えてゆく炉と冬へと向う
水葬楽、やっていたっけ 集まって うん、私たち未来への供物
飲めないと嘘吐きましたあんたらと一緒におんのがもう嫌やねん
食堂で食べる胡麻和え不味くってため息ついでに冷めた味噌汁
真夜中に乗る千代田線御茶ノ水社会の澱のような僕たち
さみしいと凍 ....
呟いたことばが届ききらぬままふたりの間で凍りゆく朝
からだから夜を追い出せない朝になけなしの理をかきあつめている
....
処女の夢 手持ち無沙汰に持て余す 有神論と無神論
ピアノ線のような視線につまずいて 気付く頃には夕刻の鐘
あの人が欲しいと猫に頼んでも黙殺される血の日曜日
空色のホースの中をのろのろと運ばれていく真っ赤な金魚が
人のいない午後は眠くて寂しくてひよこを埋葬するにはぴったり
淡々と折りつづけ ....
不思議だな少し不思議だ覚えてるいや嘘ごめん誰ですあなた
落下してきたような鳥たぶんあれ青鷺かなと思うんですよ
プルートー愛していない逃げてくれとにかく片目抉りたい也
わからない木々の ....
秋熟れて仄か色付く指先を包む手探す人恋しさよ
わが妻の命令口調なメモ書きがそこら中でまぶしく光る
みどり児と束の間耽るE.T.のごつこ遊びは色鮮やかで
自らの毒撒きし海入りて悔いよ鳰の浮き巣のぬかづき虫は
風ぐるまくるりくるりと目を回すロールケーキに巻かれて眠り
千年のあいだ噛んでたガムあげる兄さま姉さまご賞味ください
瀬戸物の茶碗が砕けてばらばらになりつつ地下を大冒険する
警官にやさ ....
初めてのルージュは少し派手だった年が十個も違う恋人
用意した話題が足りず苦戦する一歩下がって時計気にする
ドーナツを半分わけにしたくない愛の続編書き記したい
あの時の夢が未来へ繋 ....
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