世の中は常にもがもな渚漕ぐ一反木綿の綱手かなしも

御垣守衛士のたく火の夜は萌え昼は消えつつものをこそ萌え

憂かりけるひとを初瀬の山おろしよ禿げし彼とは思わぬものを

わたの原漕ぎ出 ....
傘も無く着る服もなく靴もなく さびしい右手と左手がであう

雨降りの日には出掛ける少しだけよそよそしい町で手を繋ぐ

あまりにも遠くて帰れない夢を手招きしているさびしい右手
飲み込んで 貴方に伝わる事も無く 残るは沈黙       。 約束の荒野にてマナ摘む人よカニバリズムの禁忌とは何

わが前に門扉は閉ざされゆく次々と門扉の中に門扉の目眩

そのとき天使も悪魔も御亡くなりエデンの園には瓦礫花菱

永遠の樹木が枯れる時の ....
 .... みどり児と会話してゐる猫がゐるくだらないこと話すんぢやない 生温かき血潮のごとく溢れ出る妻の暴言猫に食はせろ 水溜まりへ金魚放つ誘惑に負けさうになる三十五の夏 主婦たちは口に体裁詰め込んでザクロのような笑い方する


歩道から車道に伸びた我が影が轢死しているそんな日常


振り向けば職場へ続く一本の鎖に見えし雪の足跡
走る子の背中に笑ってふと真顔 きっと見ていたわたしの{ルビ両親=おや}も
{引用=

育ててもらう子供の頃は、親に不満を持つこともあった。

いま、自分の子供を育てながら、思い出す。
 ....
消失点眼球錯覚自らを見ることの叶わず而して虚像の鏡合せに自らを

斜門地獄マトリョシカ母達の柩

複頭の蛇キリストそが答開け放たれた幾千の剣時計

戦場の核の火花がバベルを包み最後の日われ ....
月翳り重力に負けた僕たちは打ちひしがれて芝生を毟る 凄まじき癖毛の男現れてともに海へと繰り出さうと云ふ 凄まじき腋臭の臭ひに猫が逃げ妻にも逃げられ青葉買ふなり たまにはね落ちてみるのもいいと思った 君がいるなら這い上がれるし 眠れない空虚な夜にずっくりと爪立てて食ういちぢくの実


いまここで痛みが喜びを呼ぶような一人っきりの罪をつくろう


なにもかも不器用だからならいっそ壊せ良い子の人形劇


〈わた ....
 .... 大きな奇跡よりも小さな奇跡のほうが見つかりやすい。わたしがここにいることにわたしが何にも感動を覚えないみたいに。 わだつみの声よ示せよその教え、遠くに見える鱶を眺めて

弾丸は砕くものだとこそ思へこぶしは何をするものだろう

もの言わぬ虫けらどもの歩み寄るそれを見ながら反抗するは。

オリオン ....
うらめしく掛け違いしブラウスのボタンの始まりいじる淋しさ コナゴナ .... 心配を 呼ばは人の 無理強いる たよりましかば たより書かまし                     







































 ....
じりじりと焼く鯵の身の焦げ方にわたしの罪をひっそり重ねる

降り出して濡れゆくまちで動けずに 空があまりに重たくあるので

なにもかも違う ここではなにもかも違う あなたが過す場所とは違う ....
世の人は自分も含め生まれつきマゾヒストかと哲学しては

かつお節みたく体を削りたくなる日に見つめ、エゴン・シーレの。

いなくなれ、いなくなれよと繰り返し、午前三時の新聞ことり。

手首か ....
四つ辻の老人ホーム日が暮れて色とりどりの折紙の森

泣き濡れた同級生の美容師に長靴一杯の画鋲をもらう

「亡くなった人に救いはありますか?」色白の男に呼び止められる

鮮魚店から出た水が焼 ....
眠れない夜は羊人間の数を数えて眠るとよい

ゲバ棒を構えた少女一斉に海に向かって雪崩こむ夜

ひき割りの納豆の雨さめざめと夏の夜更けに卒塔婆を濡らす

子供たち川を流れてゆく途中賽の河原で ....
粉塵と血と寄せた眉紙面越し見ている我は屋根ある下で

少女期という期間とは恥ずかしきものであるなとこのいもうとに

窓ガラス叩く雨音憂い帯び明日は自転車乗れるだろうか

なにという鳥か知ら ....
車で4時間 炎天の墓苑 「おかあさん来たよ」

祝す事なき 日々なれど 景色移り 木々の色 鮮やか 

雨音の 皮膚に落ち ただひとりの人 想われる
柔らかい視線、あたたかい差別、私は戸惑った。
短歌
タイトル 投稿者 Point 日付
うそ百人一首小池房枝111/9/1 17:38
さびしい右手[group]はるな111/9/1 8:16
吾が君水瀬游011/9/1 4:12
天体高濱111/8/30 1:33
あしたてんきにTAT111/8/29 23:47
仲間はずれ冬野 凪1*11/8/29 23:00
猫も食わん011/8/29 22:46
金魚放つ011/8/29 22:43
マチムラ0*11/8/29 21:45
きみの背中に[group]逢坂桜211/8/29 8:43
無題高濱011/8/29 2:15
重力冬野 凪011/8/27 22:36
癖毛の男011/8/27 22:32
腋臭011/8/27 22:18
たまにはきりはらいを...011/8/27 18:46
マチムラ1*11/8/26 23:47
プラチナイーグルコインTAT011/8/26 20:56
往々にしてマフラーマン0*11/8/26 19:17
「十六歳・最後の優等生」四(2010〜2010)榊 慧3*11/8/26 13:40
マチムラ2*11/8/25 0:20
サン・ファンTAT2*11/8/24 23:15
ジレンマ相差 遠波1*11/8/24 16:45
ひきこもり賛歌TAT0+11/8/23 22:39
違う場所[group]はるな2*11/8/23 18:57
「十六歳・最後の優等生」三(2010〜2010)榊 慧4*11/8/22 17:50
散歩の効用春日線香211/8/22 11:02
羊人間の夜311/8/21 22:12
「十六歳・最後の優等生」二(2010〜2010)榊 慧1*11/8/21 20:54
景色佑木3*11/8/21 20:34
大人山岸美香111/8/21 20:08

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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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