海を飛ぶ 魚は 空の鳥なれず 想いを波の しぶきに隠す
あだびとを 想ふばかりの 我が恋は かたち変へても ひぐらし悲し
たまらずに叫び階段かけ降りるスカートが邪魔 放課後スタート
あの角を曲がれば君が先輩に手を握られてるの知ってるって罰
退屈と憂鬱の違いは画数と春思う頃の湿った溜息
白球を追って過ごし ....
マイペースってのはね
走りたい時に走って
歩きたい時に歩いて
止まりたい時に止まる事だよ
....
フィオレルロ・ボドニのやうに
閉ざされし部屋にて翔ばむ
赤き火星よ
☆
異常巻き
アンモナイトぞ
精緻なる
整数よりも
無理数を選り
☆ ....
寝坊した夏が廊下を歩いてく 桃のジュースの腹をかかえつ
空いろのシーラカンスがゲップをすればこの裏庭に風が吹くのだ
カオティック・コースターだよお立ち会い 飛び出す顔のお兄さんだよ
....
倶利伽羅を越へていづこへいつかへる回転数学流転の鴨よ
芸はこれつたなけれども人のみみ転ばしめむや鴨の水掻き
神無月ひとり詠じし数寄ものの禰宜の畑に月はめぐらず
かものはし そがふるさ ....
うるせえなそれでも僕のたましいはゴムタイヤに詰めた散らし寿司なのだ
もてたくてもてるふりしてもてまくりもててもててもててもててもてて
一日に一本限りのタバコのような君のスマイルのためなら
....
今 日
降 っ た 雨 は
明 日
君 が 生 き る 糧 に な る よ う に
今 日
流 し た 泪 は
き っ と
君 が 明 日 を 生 き る 糧 ....
背が五肢のおもひのままに 窓の月 われいまだと眺めるふりし
わがうたは闇にあまねくある星のいまはほろびし宴のなごり
この酒を忘れてならぬ痛みさえ癒されゆくをかなしむひとと
寂々とさくらしべふる宵闇にただのみかわし酔いどれていた
嬉々として初夏の陽気を真似てまで我が玉肌を見たいか春よ
暗闇で 貴方を探す 旅に出る けれど寂しき 夢の中
知られざるせつなの音色手繰らんと乳房爪弾く 千鳥の曲
ともかせぎ稼ぎに差の出る年末の父の言い分母の言い分
食卓にずらりと並んだご馳走に目もくれず寝る父のプライド
噛み付けば噛み付くほどに腹の立つ「息子」と「子供」を別にせぬ母
二十年触れ ....
イヤホンはキミや世界や夢なんか無い事にしちゃう秘密の道具
井戸端にすり寄る猫を撫でる人お願いナイフはここに捨てて
眠たげにまわる廃品回収車やっぱ私は持ってけないよね
ごめんなさいドア ....
天狼の眼さえ優しき夕刻の西空高く服わぬ者
夜目遠目街は光の傘のうち見上げる春の冬の星座を
麦と真珠一対の名を見出せし好き人の名を我は知るなり
星影を抱きて部屋で愛しき言い尽くしてよ指 ....
そり返る指先に君はやじろべえ
踏み出す一歩 手と同じ右
車座のささえたよりに 抱き地獄
腰動けどももどかしさまし
鮮血のアンダルシアの石畳首なき人の燻り立つ笑み
(せんけつのあんだるしあのいしだたみくびなきひとにくゆりたつゑみ)
<通釈>空を仰いで目を閉じると、強い太陽で真っ赤な闇が視界を覆う、夏のアン ....
カラダならどんなふうにもなれるのに彼女んトコに帰ってくんだね
心まで見えないと言い寄る眉根 目蓋に落ちる影ばっか見てた
暗いから「貴方だけだ」と言ったのは声が少しだけ似てるらしいから
....
『大丈夫』 と笑うあなたの 笑顔見て
壊れそな顔 涙がホロリ
笑ってる あなたの笑顔の その奥に
潜む悲しみ 隠れた涙
『死なないで』 発したあなたの その声が
震 ....
見上げれば寂しい夢のふきだまりキャラメルの箱のようなマンション
値上がりの前の定期を三月分買っておくような恋をしている
私にもあったの君と同じ頃Aカップに夢詰め込んでた日
携帯を 振れば溢れ出るだろう 君のメールは 日々増える
一歩だけ 君との距離が 縮まった 影重なるまで あと少し
「サヨウナラ」 近付き過ぎるのが 怖くって か細い声で 弱 ....
サンサンと 輝き昇る 太陽に また恋をして 地に咲き誇る
華が咲く 散り逝く命 儚げに 想いは流れて 君のもとへと
気がついて ここはどこだと ふきのとう きらめく空に 大きくのびして
縄締めに撓むふとももにじむあせ
吐息こぼれて {ルビ理=ことわり}知らず
そびえ立つ
私の好きな
金閣寺
輝きよりも
時代に惚れる
雫落ち 陽を感じれば春の日の 乾いた風は包んでく
あなたのようだと言ったなら 微笑む姿 過ぎし日の中 消えてった
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