花びらを コーンフレークに 混ぜてみる 君との 甘いキスの 味かも。
アルマジロ 板東英二の主食なり 一部の地域で薬とされる
山小屋で飲み水代わりになろうかと結露吸い込む 友の思い出
春雨に河童の類を取り出して にこりと羽織った初恋の人
泣 ....
異国の名二人の前に立ち並ぶ飛べるのならばどこでも良かった
落ちていく温度もペダルの回転も雨中の喧嘩ドラマ未遂
振り向いた先にあなたはいなくってドアも閉められ抜け殻輸送
原に舞う少女の肩に髪の毛に見えない蛇がうずくまる午後
くずおれた樹と鉄塔は野に沈み過ぎゆくものの夢をみている
花ひとつ口に含んでまた戻し蛇と少女の無言のくち ....
ぼくたちを結ぶ機会を握ってる獣は未だ箱舟の中
辿り着く場所はどこだかわからないゴタゴタしてる神様の庭
迷い込む羊の群れのただなかできみとよく似たガラスを探す
抱きしめるガ ....
気がつけば黄いろいスカーフ色あせて 汚れた畳ですましてる
み空からくだったものかと頷くも 何のコトだかすでに忘れぬ
教会の坂を覚ませる山の暮れ お菓子食べつつ耳を澄ましき
終わるとも知れぬ 電線 ....
TVは甘い唄声はき出して私は記憶の糸ふき出して
遊び手の皆が抜いては積んだ塔偶然の美は日々にも似てる
どちらかがいるんだろうよ檻の中ぼくかゴリラか知らないけれど
ずっとふたり一緒だったね動物園 檻の中でも一緒だったね
挟まってあなたの頭ぬけなくて慌てて呼んだわ飼育係を
赤 ....
青い空飛び込みそうな勢いで大空舞って窒息死した
晴天や雲につかまる勇気すらもってませんががっつきたいよ
熱い恋恋焦がれては恐れすらもちすぎてます伝えたい愛
追い越してしまえばすべて思い出となりゆく柱の背比べの跡
お花見に行ったせいだと返される昨夜のゆめの桜色のわけ
例えようとしても例えることできぬ僕らひとつの真実として
遠く ....
フラッシュが焚かれて君は三歳じゃ作れなかった微笑みをする
「帰ろうって決めたのはいつ?」「おとといの君の電話が二度鳴った時」
空なんて仰がなくたって小銭入れの中に銀色の桜ひ ....
鏡にも映らぬ自分を君が知る装飾なしの笑顔泣き顔
オレなんてアタシなんてと赤ら顔錆びた刀で不幸合戦
満開のころに降る雨いつもいつも恋に似たものすべてはかない
なんとなく聞こえる卵の殻が今割れた気がする恋人前夜
自転車であなたの街に着く前に五月の風に抱かれるわたし
たくさ ....
雪のないアスファルト踏む嬉しさに駆け出して跳躍 春が好き
こりこりと先のほうから順番にリズムとられる 竹の子が好き
{ルビ冷酒=ひやざけ}と桜とおにぎりがあればふわりと楽しい 御花 ....
謳歌する冷蔵庫の中の牛乳 冷える身体は一人のもので
日曜の午後の桜の眩しさに白昼堂々犬を買います
僕が犬を触ることができるのは夜に牛乳皿を割るとき
君と犬の似ているところ探しては沈む夕日に口笛を ....
風吹かれ 桜の街道 花吹雪
季節が巡る 東京の街
もう僕は死んだと思つて諦めてと置手紙の日よりゾンビとなりぬ
親元に連れ帰されたる若ゾンビ腐肉を隠して社長になれり
若ゾンビ社長となりて夏の日の銀行回りに蝿もたかれり
ゾンビとて妻娶りた ....
君と手をつないで見てる赤い空 春の毒皿どこまで喰らおか
満ちてゆく月を恨みつその日まで素知らぬふりで花摘む逢瀬
かの人を心で百度斬ったとて力なき手は髪を梳くだけ
つい ....
春の陽が眩しい程に映す白着慣れぬシャツと道路のライン
浮ついた季節の心正すよう春雨はじく若芽の姿
やわらかな光がふたつ雑貨店囁く願い棚の貝ぼたん
桜咲く 花の花びら ひらひらと
散りゆく姿 蝶に似たり
まだきみの あさはかさといい かたちといい そばにいてもまだ どことなく
まちがいと うつろな目をむけ 食こぼす あそびだとしても またどことなく
ことたらず やさしさをまた みせ ....
きみがまだ少女の頃はぼくもまた少年だった すれ違う駅
きみと向かいあって話した教室が世界のすべてであったあの夏
きみの吸ってたマルボロライトを吸ってみる吐き出す煙が重い七月
....
風呂上りの一杯がうまいと言った父は二度と出てこなかった
キリンが大量発生した日は知らないものに名前を書いてた
「呆気なく過ぎ去っていく春」と落書きされた犬が可哀想に
....
不安げに緑を歩む鳩の目がふと振り返り鴉になるとき
手のなかの鳥の器に降る震えこぼれゆくままこぼれゆくまま
いつわりの光の模様の窓をゆく姿を持たない鳥たちの列
....
難病の子抱き締める親の写真 綺麗と魅入る我は何者
藻掻いても呼吸できず溺没 気がつけば唯安全な日常
五本指靴下くれた人想い 五本指靴下履いて脱ぐ
舗装された道路覆われた足 ....
自転車をこぐと水車の音がする流れを馳せる冬と春の背
午後の陽の光と音のお手玉が言葉に変わる冬と春の手
こぼれゆく言葉は道にかがやいて見つめつづける冬と春の目 ....
生きている不思議な夢を君は見た?そろそろ君は目覚めるかもね
野山駆け野山駆けられ僕たちは遂に野山に野山られてる
回転扉を閉めれば良いのですあからさまな反射など屈折してしまう
....
ありったけ音を抱えて地に降りる白き懐欲すこの頃
橙のエリアを抜けて掌にふわり綿雪ひやり露けし
{引用=001:声}
なかゆびで喉の尖りをころがして昨日の声の輪郭は何処
{引用=002:色}
風色の蝶つかまえてくれるなら、と少女の瞳にじむ雨音
{引用=003:つぼみ}
....
いつまでも辿り着けないきみがいる村の名前も思い出せずに
寒村に降りだす雪の音階で深いねむりに落ちる 失恋
村々が燃えてゆきます雪の夜ひとつの火の粉とゆう名のあなた
赤い傘 ....
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