目を握り
手をつむる
足をかしげ
首をまえに進ます
でたらめな直進性が
ぼくを日常に導いてくれている
ぼくはカノジョにダイブする
家電屋からでんわ
....
うちが一度は惚れたあんたや
男やったら一生守ってみせて
彼女は、うちのダチやから
「骨音」
その森の中のまぶたは
たいへんうつくしい
背骨を失った世界よりずっと
まぶたに広がる昼下がり
湖のほとりで
老人は 骨を拾う
露の輝く草を分け
....
冬*
パチパチパチと雪が降って
コーラの缶を蹴ったら 少し上ではしけて
犬も猫も焼き鳥も みんな掘りごたつの中
人々のささめきだけが
しんと石ころになって 沈んだ
....
私の大好きな古い窓に
あのカラスはキズをつけた
羽虫の薄さで
夕日を水のおはじきにして
木苺の赤い信号が
車を待っているあいだ
硬い色の空を背に
セスナ機ほどの小さな傷で
浮かん ....
さて、どうやら人々はひどく急いでいるようである。こんな瓶の中でいったい何を急ぐ必要があるのだろうか。誰も立ち止まる気配を見せない。ともかく、誰もがせかせかと動き回っているので、なんと ....
ようやく着いたかと安心していたが、よくよく見れば全く別の場所にいるようなのである。四階建ての白い建物が横一列に四棟並んでいる、というところは同じなのだが、果たしてこんなにツヤ ....
多くのスクウェアな図柄に囲まれて
負債を踏み倒しに行く
老獪な白熊一頭
笑顔には愛嬌
獲物を貪り喰らう凶暴さは健在
整った図柄の中央に
消えつつあるアルファベット
三 ....
目を覚ますと、部屋の中に嗅いだことのある匂いが充満していた。どうやらドアの隙間から流れてきているようで、いつからしていたのかは分からなかった。目が痛くなるような甘い ....
とりあえず何かしようにも
体に力が入らなくて
窓の外に映る景色を
ただじっと眺めてた
体がだるいよ だるだる
なんだか眠いや ねむねむ
お外は寒いか さむさむ
おいのりしようぜ なむ ....
世界が光でできているのを発見したのは
ヨーロッパの画家たちだったが
世界がブルーでできているのを発見したのは
ぼくの彼女だった
彼女は歩けばなにかを発見した
ぼくがよ ....
どこからか 変幻自在 似非喋り
*
近くに何ちゃら弁を話す者有れば
行って良く良く聞きながら真似
遠くに何ちゃら弁を話す者有れば
行けずとも良く良く真似ながら喋る
*
赤 ....
大嫌いな夜を抜けて
やっと出会えた朝
ひんやり冷たいだなんて
優しくないね
と思ったら
雨上がりが届けた甘い香り
ありがとう
金木犀が私を包む
優しく
レースのカーテン越し
うっすらレモン色の光が滑り込む
この横浜の匂いのする応接間に優しく奏でられるドビュッシーの調べ
朝の透き通った空間にピアノの一音一音が踊り、新しい一日の始まりを祝福する ....
カサカサ いわせながら
足裏に 季節を
感じる時
秋の音が
聞こえる
砕けた落ち葉の
紅葉の破片が
ばらばらになった譜面の
ひとフレーズのよう
こんなときは
ミケランジェリの
ド ....
冷し中華に
マヨネーズがかかってなかった
だから
ぼくは自殺しようと思う
理由なんてどうだっていい
ぼくが自殺したいのだから
それに
世の中には
ぼくの同類項がたくさん
....
桃色パンツはいてたギャル系女の子
いい爺さん(といっても60ちょい過ぎ)につれられて
いっちゃった
横浜の埠頭にある古びた倉庫へ
いい爺さんから3万円渡されて
ついていっちゃった
....
一本の線がなんか表現してさ
その突き詰め行き止まりも隠してさ
水も滴るいい男 水も滴るいい女ってさ
沢山卓さん見ちゃってさ
その一本意味調べてさ
見つかった見つかるわけ無いのに
震 ....
背中にくっついてるこれは
飾りなんかじゃないんだぜ
おっきくなってカモメになって
空飛び回って 世界一周旅行。
人間の間はたぶんいけそうにないなぁ
....
病院の待合室で順番を待つ
備え付けの椅子に座り
備え付けのテーブルに置かれた週刊誌を読む
言葉の意味はわからないけれど
挿絵などを見る限り
最近の出来事がなんとなくわかる
あれ ....
あなたは生きて 私が死んでも あなたは生きて 私が死んでも 泣かないで あなたに 涙は似合わない だから ....
何でもない 声の つぶやきが
だけど今日も私の中から出て行く時
君の目に 今日も 探しだされた
美しい私の立つ街を見た
私は街に 今日も流れ出さてはいないのだと 見た
濁ってい ....
私は憂鬱の時代を言葉の中で
無数の人間から握らさせられた 私は
金を儲ける 明るい頭のどこかにされた
時代の言葉のつぶやきを生きる そして
私は憂鬱の時代を生きる 人の悲しみの内側で
....
指輪をはめた手でゆっくりと書類を渡しました。
君は少し微笑んだような気がしました。
これからは毎日指輪をしていきます。
その哀しげな微笑みを見たいからです。
何も感じないのならそんな顔はしない ....
ともだち たくさん
ともだち ぽかぽか
みんな すてきだよ
みんな ありがと だいすきよ
まっすぐな瞳の向こうに
何を見据えているのかな
渦 ....
犬は犬のジーザスを愛でろ
鶏は鶏の身の丈に合ったローンを一生涯振り込んで暮らせ
猿は真っ白になって日々スペルマを飛ばして ....
ひとりで生きてきたわけではないけれど
あなたがあんまり 自分のことばかり話すものだから
なんだかほとほと嫌気がさしてしまうのです
あなたが昔をほじくればほじくるほど
責められているよう ....
フォルム
カント・フロイト・エピキュロス
それは遅れてやって来る口唇期
いや十数年を隔てて再発現する恣意的口唇期
恋人達はみなジークムント・フロイトの愛弟子
今や心理学では眉を吊り上げ ....
知らぬ間に
今日と明日の境目の
白線を越えていた
部屋にメイプルの香り
焼きたてのパンを置いて
朝にこそふさわしいと
あなたは横向くけど
このままいればもう
朝なのですよ
....
雨。
ソープ通いも濡れる街角。
五千円札を大切にね、って、
ずっと前に遊んだソープ嬢に別れ際に言った。
吉原まで歩いて行くと、
途中に樋口一葉の記念館がある。
「たけくらべ」を思いっき ....
3209 3210 3211 3212 3213 3214 3215 3216 3217 3218 3219 3220 3221 3222 3223 3224 3225 3226 3227 3228 3229 3230 3231 3232 3233 3234 3235 3236 3237 3238 3239 3240 3241 3242 3243 3244 3245 3246 3247 3248 3249
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.87sec.