海の森は林道からはじまっている
その入り口にはフクロウがいて
たまに人間に預言めいた案内をする
うえからひかりが射し込んでいる
月のひかりがちぎれ雲みたいになって
道には ....
白桃をがぶりと食べた
君がくれた白桃だ
もう一つせがんだ
君はもう一つくれた
彼女は手ぶらになっている
もう一つくれとせがんだ
もうないのよ彼女
ちょっぴり肩をすくめた
それは ....
朝日は希望とは限らない
なのに僕ら見つけるんだ
生きる意味
何度も裏切られたはずなのに
僕が僕でそのままでいいなんて
だれかが言うわけでなくて
僕がそう思うことが大事だって
それは本 ....
青い空に白い雲が流れている。らせん状の階段を上ると手が届きそうだ。冬空に気持ちの切り換えが出来る優しい場所があるなんて。
少し歩くと、枯れた枝先の群れの中に、躓きながらも岬にでる道がある。崖の程 ....
夢でもし出せたら
素敵なことね
オカンにばれる前に
自分で洗濯ね
あなたは私から
そんな目で見られているとは
これっぽっちも
思っちゃいないでしょ
あなた相手に出したくなったら
....
鋼鉄リゾットひとつまみ
あの娘の作ったリゾットは
鉄と砂鉄の味がした
鋼鉄リゾットひとつまみ
あの娘が愛したリゾットは
きっと優しい味がした
鋼鉄リゾットたいらげて
あの娘と見上 ....
嗚呼 私は
あなたの腕の中で
途方に暮れてしまいたい。
えきまえで
ろうじょがねている
もうふをかぶって
さむくないのだろうか
さむいといえばさむいし
さむくないといえば
さむいといえない
わたしのははも
ねているの ....
二酸化炭素が 輪を描く
行き場を無くしたヘモグロビンは
気体の中に染みていく
静寂に響く 水の一滴が落ちる音
果ての無い霧の向こうまで
歩く人が一人 また一人
道の先の先ま ....
かんらんしゃのまどから
みたけしきをおもいだしている
ひとがありみたいにちいさくて
たてものもおもちゃみたい
ゆいいつおおきくみえたのは
あおいそらとしろいくも
お ....
お願い神様
もう少し私に時間を下さい
私を産んでくれた母と過ごす時間を
お願い神様
もう少し母に時間を与えて
この世で幸せを感じる時間を
残された時間が余りにも短すぎて
まだまだ ....
がば!がば!
がばがばのがばちゃん
おさんぽしよぅる
う手々をうしろに組んで
がば!がば!
がばがばのがばちゃん
おとうふ屋さんのおみせ
おとうふっておもしろいねぇ!
雲よりもふにゃふ ....
すばらしいうたをうたおう
すばらしさの意味など考えず
すばらしさの響きを信じるままに
あなたの中のすばらしいうたをうたおう
たとえば隣にいる誰かが
ふっと笑顔になるくらいの
自 ....
私は眠る
一人で 今日も 歩いた
その 夜を 出て行こう
いつまでも 私は 眠るのだ
季節の移ろう窓に
明日のことなど 何もかも 忘れた
誰もいない 暗い 墓場で
思うことは 私 ....
海にゆく
そいえばふたりでいったことない
ふたりでゆけば
どんなオモシロ見つけるんだろ
そこで焚火したい
おなじ火みつめて
ぬれ新聞紙にくるんだサツマイモ
ア ....
今夜星になったあの人を
迎える様に瞬く星たち
宇宙に続くこの夜の果てで
愛する二人はきっと出会えたはず
流れ星が一つ
その後を追ってまた一つ
あの人が来るのを
輝きを絶やさずに待って ....
びょうびょうと犬が鳴くのでここいらはもう一帯冬である。
山も空も野も白いので、逆さになって落ちる童が後を絶たない。
びょうびょうと犬が鳴くのでここいらはもう一帯冬である。
雪の上に落ちた南天 ....
.
胸にはきみの大きさの空
心に果てしない岩石の荒野
手に一把のドライフラワー
携{ルビ=たずさ}え埃だらけで歩いている
.
古びてカーキ色に日焼けした風景画の人物
天地玄黄そら ....
首吊りの
夢を見たとか実際に
吊らないでしょう?
嗚呼
、、 ....
.
「心から愛する人がいたらそれがぼくなんだ」
世界の果ての向こうから小さな小さな囁き
となって伝わって来るきみの声
それはあまりにも優しすぎて残酷だ
.
アイデンティティとは何だ ....
京(みやこ)の雪は
帰省の翌日
天気予報にあったとはいえ
数年来の大雪で
暮れの街が大混乱
テレビのニュースでのみ見る
京の冬らしい姿に
立ち会えなかった
呑んでは ....
おじさんのかわいがってる子犬
ふわふわパタパタ部屋の中
触れてみたいけど
触れられないと思ってた
おばさんのかわいい子犬
くるりの目できょろり
私をみないのは
当り前だと思ってた
....
{引用=
肥大化する奥歯をなだめすかしていると
父と母を三人称にしていた
名付けられないものが多すぎるので
みんな言葉を捨てる
胎内の空洞にはまるものはどうしてか
その必然 ....
なめらかにすべり落ちる鳥は社会に対して鋭角をつくる
(感情).
いま足のわるい野良犬の背を撫でながらいびつな半円をえがいている
実験的ないくつもの文章が堆くつみあげられ
日常は腐敗して耕さ ....
夜明け前の街に出ようと
ドアを開けると
遠くでクラクションが
冷え切った空気をカサカサにします
なにかに溶けていく夢を
見終わる前に目覚めたようです
夜明け前の街に出ようと思ったのは
こ ....
人を愛して
人に好かれ
心を開いて
許して貰う
良い夢を見て
よく眠り
愛に包まれる。
枕がフワフワ
頭を下げて
人に仕える
魂を神様に
ただ捧げる
何も考えない
何も見ない
何もしない。
ワルツの調べ
一人つぶやく。
吸い込まれてゆく
消えてなくなる。
癒しが欲しい。
プールに浮かび
一泳ぎ、思うは
悲しみはいずれ
....
110108
乗っていったオート三輪車は実在していた
探しに行くなら今だ
悟りの足りない賢者が叫ぶ!
ひらひらと雪が舞い散る前に
腹ごしらえ ....
もろみの香りが狭い台所をかい潜ってきて私を酔わせる。悩ましい容姿に、私は見とれてしまって動けないでいる。老いた思考の欠片を、もろみの香りの柔らかな手で探られると、昔の元気な男になって、もう少し頑張 ....
昨日
音もなく降り積もる積雪と同じくらい
静かに息を引き取った
きみの死体を前に
ぼくの口元から漏れる呼吸の音だけが
雑踏の騒々しさを伴って
ぼくの耳に聞こえてくる
死ん ....
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