夏が好きな僕らは
陽射しの眩しさに
笑いながらも胸をときめかせていた
初めて迎える
二人の夏に
汗ばんだ期待が香る
総てを感じていたい
火照った躰に
ぬるい水が弾けた
樹が樹である理由のひとつ
遠のけば近づく光のひとつ
空の切れ端
うなじになびき
夜と鈴しか通らぬ道に
いつのまにかできた水たまりには
ずっと雨しか映らない
雨では ....
{引用=
きみのその
そこはかとないさみしさを湛えた眼の奥の
ひとつの清澄な翳に交わろうとして失敗を繰り返すたび
嗚呼そんな、
そんな姿でよくここまで生きて出会ったねと
喉元を締め上げる想 ....
僕が消えればよかったんだ
残っていたものは何もなかったんだから
それなのに
ちょっと肩が触れ合った
君とのことに希望を見いだし
僕の生きる理由だと思い込もうとした
結局、君を巻き込 ....
今日も誰もいない浜辺で
自分自身などなくしているようだった
私は 立ちつくしていた
季節の中で 藍色だった
人の心をいつも歩いていく
〈ダージリン〉なんだか枕元から気恥ずかしさがよみがえってきます 。
あなたの袖を引っ張ってみたり
言い訳をしてみたり
はがゆさと弄らしさが顔を出してきて
ためらうフリル
そんな休み ....
君が覚えていることを、僕が忘れてしまった。
君に話したいことがたくさんあった。
僕の記憶に残った、わずかな空白。
ずっと、ずっと溜めて大事にしてたんだ。
確かにここにあったんだ。
で ....
泣かないで
海を見ている
あなたの指先から
夜が始まる
死なないで
風に吹かれて
あなたの肩先まで
星がこぼれる
言わないで
きのうのことを
訊かないで
あしたのことは
....
ひからびたせと
よどんだふち
ながれないみずは
ふはいしゅうをはっし
もはやかわのていを
なしていない
きみはなにが
ほしいのか
みずか
ながれか
....
これが嘘だと言って、あなたはどこまで信じてくれるだろう
なぜなら私は
自分が正直者であることに
誇りを持っていて
あなたは私が嘘を付けないのを
私以上に理解してることを知ってい ....
遠く、響くことない
千切れた血潮
吐いた。宇宙になった
キラキラ光っていたよ目前
それは、個人的な幻で
あなたに刺さった針の先
おかしくなったと言えばほら
なんで、ど ....
その人には顔がなかった
ゆっくりと動く喉仏
見なくても分かる 嗤っている
高い位置から嗤っている
私の苦手な目をして
私の苦手な言葉を紡いでいる
その人には顔がなかった
....
きみと歩く
この細い並木道
きみが
春風だから
ぼくは飛んでゆくよ
くだらない
愛の歌だけ詰めた
おなかをかかえて笑うよ
....
生ゴミの収集日…。
この僕が住んで居る地域の
ゴミ捨て場の生ゴミの山…。
群れを成す
黒いカラスたちが
カラス撃退用の
青色の防護ネットを
鋭く、尖った嘴で
強引に、突 ....
私の場合
蝿と被験体とが
融合しないってことのほうが
まあ問題だったわけだが
考えてみりゃ
そりゃ当然
彼の被験体だった彼自身の身体にだって
顔蝨
毛虱
腸内 ....
あのとき電話でなんで謝ったん
もう8年も前の事
わたし何も覚えてへん
なんとなしに言うたん
特に意味はないん
でも考えしま ....
輸血パックに詰めた精液を啜りながら、きみは万年筆を走らせている。唇からこぼれた白が青いインクで刻まれた文字列に滲んで、たちまち海となった。そこから生まれた少女は桃色のゼリーに包まれていて、透けて見え ....
眼のなかに眼がある
僕の眼のなかの眼は
遠い彼方の星に視線を投げて
すなわち自らを投げ
僕の閾ではないその場所から
ひるがえって僕の眼を見る
僕の眼もまたそれを見返す
彼方にある ....
ぽつり、ぽつり降りそそぐ
傘は、まだいらない。
雨の粒がひとつ、ひとつ、舞い落ちる。
掌に舞い落ちた、小さな粒。
こんにちわ、あなたたちは何処から来たの?
山のほうから来 ....
パイパンの女がやってきた。
早稲田に落ちて、
第四志望の大学に通っている。
まわりが馬鹿に見えてしょうがないらしい。
顔は、
ひとつひとつのパーツが大作りなので、
離れてみると不細工だけれ ....
一
ピチピチピチピチピ翳ピチピチピチピチピ
ピチピチピチピチピ翳ピチピチピチピチピ
ピチピチピチピチピ翳ピチピチピチピチピ
ピチピチピチピチ翳蕾翳チピチピチピチピ
翳チピチピ ....
鍋を割る
三和土に打ち付けて
引き戸を閉めて
でたらめに跳ねる鍋
鍋はでたらめに跳ねる
跳ねる鍋はでたらめ
悪いのはぜんぶ俺
何者かの妻の握り締めた鍋は孤独なもの ....
くだんの事を
耳にしたことは
あろうか
人に牛と書いて
件
凶事の前兆に
生まれ
その集結と共に
死ぬという
件とは
人の身と牛の頭
又はその反対とも
伝えられ
....
泣いちゃだめ
いつもいつもそう想ってきた
泣いちゃだめ
そう想うほど涙はわいてきた
ひとりにならなきゃいけない
泣いちゃだめ
弱くあってはいけないと
泣くことを自分に禁じたいのに ....
うたがきこえる
絶唱というほどのしずけさで
明け方の信号機の明滅をみて
ふいに口をついた
うろおろのむしと
そのとき手にしていたものの
かわらない白さが
指に食い込んで
ただ塩 ....
{引用=
海面からみあげるとこんもりとした森が公園である
ブランコと藤棚のフジ
それからベンチ
蛇行しながら遊歩道の鎌首をもたげる
ぼんやりした外灯がともる
雨ざらしの石段をの ....
....
飲みかけのコーヒー
食べかけのプリン
吸いかけた煙草
死にかけの犬
読みかけの本
書きかけの日記
脱ぎかけのズボン
掛けちがえたボタン
揃えられないブーツ
禿げたマニキュア
散 ....
雨戸の隙間から草の根、その蔓延る音
脊髄に住む父親の手紙には、咳の匂いが染み付いている
大文字と小文字が事細かに交差する場所の夜明け、わたしの血液中の鉄分はすべて磁石で盗まれてしまった ....
樅の木の側を通る時
風が傍らを過ぎて行った
針葉樹の若葉もやはり若葉らしく柔らかい
初夏の午前の空は広く
雲は脇に浮かぶ
鳥逹はそろそろ繁殖を迎える
生命あるものは躍動感に溢れ
この季節 ....
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