みえるひとって
苦しくはないのかな
あらゆる人の悲しみ
あらゆる人の痛み
すべて 引き受けてしまうのに
みえるひとの痛みは
どこへ行くのだろう
月のない夜に紛れて
そっ ....
しかくがあります。
しかくのなかに、ちいさなまる。
まるのうごきは、ふきそくです。
しかくはちっとも、うごきません。
まるはしかくにぶつかりますが
ただ、はじかれてしまうだけ。
....
ねえ そこから月がみえる?
どんな場所でだってみえる月は
汚れてなんかいないよね
あなたうなずいているよね
ねえ そこからあたしみえる?
うん って そう うん って言ってよ
それは嘘 ....
わたしの隣でいつも幸せそうに笑う彼は
きっと多幸症なのだ
{引用=
わたしはわたしに価値を見出だせないというのに
彼は、自分ではなかなか気がつけないものだよ、と笑う
君はチワワみたいだと ....
粘っこい足跡なんて
振り返りたくはないし
遠くへ行くつもりもないから
マイペースの匍匐前進
アンテナは柔らかいけれど
難しい言葉は受信できないし
とてつもなく臆病だから
ツノもヤ ....
花のごとく咲き誇れ
人々という風の中で
樹のごとく立ち続けよ
人々という雨の中で
蝶のごとく逆らい続けよ
人々という逆風の中で
鮭のごとく辿り着け
人々という流れの中で
....
カバンを抱えて人を待っている
いつしかカバンから手足が生えてくる
カバンに抱えられる
私の手足は引っ込む
カバンが私のファスナーを開ける
あんなにあった体の中身がなくなっている
....
あとかたもなく崩れゆく遠い果実を見つめている
Hのしろい指がりんごの皮をむく
どこまでも切れることなくつづく紅い航跡はこの星を
ひと回りしてわたしのからだのやわらかい節々にから
みつく
....
砕けたグラスの欠片で
その透明で鋭利な先端で
きみの白い薬指の内側に
すうっと線を引く
朱色の糸が一本
爪の先から降りてきて
僕はそれを
舌ですくってみる
Feよりも軽やか ....
食べ残したチーズのかけら
わかる?
そこには
失われたもののかたちが見える
(あなたがチーズというものをもともと知っていればの話だけど)
生きながらにして
忘れられてしまうぐらいなら
忘れられる前に
どこかに消えてしまいたい
こうして愛を囁いているのに
耳を傾けてもらえないのなら
いっそこの喉を潰してしまいたい
き ....
F# B F#
作家志望を続けて十二年
F# B F#
未だ芽は出ないまま
C# F# G7# C7#
こうして年齢を取っていくのか
F ....
満たされない
満たされない
満たされない
その隙間を感じることで
満たされる
満ち足りた瞬間
何故か
満たされなくなる
渇いた口に水が注ぎ込まれる
その刹那に最上の歓びを ....
僕が語ることのできる中で、もっとも美しい物語を君にあげよう
月が灯ると、夜が始まるよ
それから、
朝の始まりは、夢の終わり
朝と夜の間、
明るくて、暖かくて、
年老いた銀杏の大 ....
何度も曇るガラスを拭いています
何度も涙を拭ってます
さすけね 人前では強く生きています
さすけね 一人でも強く生きて・・・います
さすけね 他の言葉を捜索願い
さすけね それしか見 ....
たとえ今がつらくても
懐かしく思い出す日が必ず来る
そう信じて今日も生きる
ダイヤモンドは高圧の中
長い期間をもって作られる
人生も
苦難という高圧があるから
輝くことができる
今日も ....
しょうもねぇ様なクズばっか居やがる。掃き溜めってヤツだ、ここぁ。俺だって十分クソっちゃクソだが、こいつらにゃ敵わねぇ。救いようがねぇ、全員、劣等感の一つも持ち合わせてなけりゃ、人生だの未来だのっつう ....
忘れたくない
ことが集まって
それが
思い出だった
なんにも気持ちよくねーわ
忘れたくないのは
あんときだけ
あんときのことだけ
さらさらと
聞こえているのは
なんだろ ....
価値の無いものなど存在しないとおもうのに
どうして自分のことだけには
それはあてはめられないのだろう
ありがとうという言葉に
満たされてしまうのに
ふいと横をむかれて
萎れてしまう
....
よく見える方がいいのか
あまり見えない方がいいのか
近視に遠視
乱視に斜視
だからかな
君の顔が
ピカソに見える
音を持たずに水を切り
物語を捨てる
死神に無視され
今日を今日に置く
悲しみは増し
枠は増さず
光は増して
片目を覆う
朝は白に 朝は茶に
まばた ....
今日も夢を見た
遠い世界の向こう側に 私は立っていた
あれは 何だったのだろう
俺は偽善者だったのだろうか
布団をかぶって 震えていた
そこは母親の胎内だったみたいに思えた
夢 ....
さよならが怖いのは
いつも同じ
おやすみが遠いのは
夜の証
言葉が溢れる先は
私か
あなたか
言葉を紡ぐとき
それは
誰の為
揺らぐ
涙
指が
熱い
....
きれいな字を書く女の子は目がみえなかった。
そこにはまったく目のきかない子供たちがいた。
子供たちは目が見えないところ以外は、そうでない子供たちと大差なかった。
つまりそれぞ ....
喪服の下の
白い脚は過去を歩き始めたところ
涼しい顔でさめざめ泣いていても
明日からその真中にあるのは地獄の口
図太く生き残っている女を罰する為
死んだ亭主が夜ごと徘徊する
そのたおやかな ....
....
冷蔵庫を開けて 牛乳を探す。
パックの底が反抗して牛乳が漏れていた。
紙でできた冷蔵庫に滲みこんで
床まで白くなっていく。
足元までせまってくる白い波に
足の親指たちが浸りそうになった
....
知り合いが
旅行のお土産を見せてくれた
腰のカーブが柔和で
咲き誇る冬牡丹があでやかな
九谷焼の小瓶だった
手のひらに載るぐらいの小ささだけども
存在感ははっとするほどで
....
いつのまにか
えきまえのふろうしゃのひとが
いなくなっていた
そのことにきづくまで
わたしはさまざまのことを
かんがえていた
かんがえるだけで
いなくなることができる ....
つりにいくといったまま
かえらなかったわたしを
ははがいまもまっている
なんでもないいちにちの
あめがふりそうなごご
いっておいでというははに
てをふった
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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