ひとを愛せなくなったと
あなたは嘆き
はなから愛なんてなかったのにと
わたしは呟いた
※
大切なのは感動なのかな
与えて
与えられて
生まれたての感動はぷるんと ....
昨日の晩ご飯は覚えていないけど
二十年前のミチ子ちゃんの顔はありありと思い出せる
テニスボールを追いかけていた彼女のふともも
わたしが思うに、
頭の中には
博覧会が開かれていて
ペキン ....
曇天俄に渦巻く暗雲
突然驟雨秋の雨
大粒の雨横殴り
気取ったスタイル
すぞ濡れる 悪意
心ひらひら風の中
涙ひたひた雨の中
多くの悲しみを含んだ雨が
幾度も幾度も降 ....
ケイティ、クリスティ、それからローラは仲良しの三人組だ。
ケイティとクリスティは二人とも変てこに曲がりくねって
串も通らないトウモロコシのひげみたいな髪の毛に、そろって
そばかす顔のさえない女の ....
太陽は偉大だ
苦悩に沈む夜も
必ず昇る
朝が怖い日もあったけど
それは逃げていたから
苦悩に挑戦しようと決意する時
心の中に太陽が昇る
いかに苦しい境遇でも
太陽は昇るんだ
太陽はし ....
白い息で暖房機類を暖めながら
かじかんだ心の喧騒を
窓辺の温もりに預けた
化粧するものは
山から下りてくる途中なのだろう
風がよじれるような姿勢で
乾いた木々の観賞類を巻き上げてい ....
ビニール袋がカサリカサリと音をたて
わたしの太ももに纏わりつく
金木犀が香る夕暮れ
むかしの街を思い出す
指に食い込む白い紐を
引っ張っているのは牛乳だろうか
夕空に張り付く十三夜
....
夜来風雨の声がする
木々のざわめき 潮騒か
紺地の夜空に星が棲息
暗灰色の雲の中
大きなくじらが現れて
金に輝く大小の
星をひと飲み たいらげる
....
トムは人形の右手を作る職人
トムは金曜日の仕事を終えて街を行く
今日はしとしと
薄い幕を垂らすように細かな雨が降る
服を湿(しけ)らせ前髪から雨を滴らせ
....
早くに生まれたこおろぎは
誰に歌えばいいのだろう
寒く冷たい雨の中
照(て)かる街路に身を寄せて
どこにもいない 誰かのために
薄い羽鐘(はがね)を震わせて
....
無為に過ごしたければ
ホッチキスを何も閉じず
ただひたすら
カシャコン
鳴らせばいい
鳴らせば鳴らすほど
無為は過ぎていき
床には無残にも
何も閉じられずに果てた
ホッチ ....
棒読みのニュースが無関心を装う夜
友達の数をかぞえたら
輸入されたあこがれをおいかけて
白い行列につづく
焼き増しされた過去から
異国のゾウの背中にのって
ターアン・ターアン
夢の終わり ....
ためらいがちに手を振るヨシ子さんは
しわくちゃのおばあさんで
もう生きているのか死んでいるのかわからない
毎年秋になると銀杏並木の下で
「ぎんなんヨシ子」という看板を掲げ
小さな屋台を引 ....
サンドバッグの砂
世界は見えずとも
その厳しさを知る
バラボラアンテナ
世界は聞こえずとも
その広さを知る
美容師のハサミ
世界と話さずとも
その多様さを知る
水族館のイ ....
悲しいのはあたりまえだ、僕は今
ちいさな墓をつくっているのだから
悲しいのはあたりまえだ、僕は今
そこに子供を埋めようとしているのだから
悲しいのはあたりまえだ、僕が今
埋めようとし ....
夜が少しあけるまえ
わりばしを一本もって君と山へ出かけよう
山の頂上について東の空から太陽が昇りはじめたら
わりばしを二つに割って一緒に
風に漂う生まれたひかりを
くるくるまわしてわたがしを ....
あのね、そらのした
うまれおちたときに
かなしみをしったよ
いたくてくるしくて
あなたをよんだんだ
ここにはてんごくの
はんぶんがあるから
ずっとずっと、永遠
そういえば
おまもりつきの
ぶきをわすれて
すすんだ
いのちとりが
いたっけな
どうしたかな
しんだかな
それともまだ
いきてるかな
くらい
つらい
どうくつの
なか ....
きいろいから
うさぎがすき
おおきいうさぎ
意思の疎通ができない
小さい頃ママに
この匂いは何って聞いて
キンモクセイを知った
それは秋で
僕の生まれた季節で
嬉しいなって思った
ママなんて呼び方
ありえないって思う時には
もうママは天に召さ ....
エテカリンブルクのイパチェフの家で
一九一九年七月一六日から一七日の間に
人知れずロマノフ王朝が最期を迎え
ニコライ二世と后妃アレクサンドラ
長女オリガ、次女タチアナ、三女マリア、四女アナスタ ....
いしきもないまま
むげんのときをすごした
いしきがないから
たいしたことではない
びょういんの
しんさつしつによばれて
せいとしを
つげられるまでは
少しばかりの優越感に、小さくほくそ笑む
そんな君の仕草に腹がたつ僕は、小さく拳を作った
「なあ、殴ってもいいかい?」
そんな物騒な言葉さえ飛び出す程に、僕は君を心底信頼してい ....
終末を知らないロマンチストたち
シンプルを形にして
世界を手のひらにのせたがる
枯れない花を得た途端に羽化してゆく
繊細な彼も
前衛的な彼も
シンプルに還ってゆく
....
汽車を待つ君の横 下僕は
視線を気にしてる
期待はずれと君が言ってる
調教できるブスはこれが最後ねと
さみしそうに君がつぶやく
なぐり逝きも蹴る時お尻
ふざけすぎた季節のあとで
今春が来 ....
あんね、恋は詩にならんねやね、俺らなめくじみたいにつがいよってよ、それなりに喜びにあふれよって。そんで青森の12才の金田晃くんはどうすればいい?今日も時給1円以下で働いて帰ってきたら父親の糞片付けて婆 ....
つぎつぎ打ちかかってくるものは
軽くいなして進むけれども
一発がつんとくるものには
少々てこずる
後悔はしない主義
後悔を後悔してるだけだが
しかしやりきれないときは
おれも月を見上 ....
権利を取りにいく
出場する為の、 No!を 鳥 、 抑えに行く ノートを バタバタさせる 羽ばたき脳の
反る 歯履きの、 その場所を 線、 俺は力強く生きていく 弱音なんて吐いてられない
....
結局のところ純粋さってやつは
いちばん惨めでいちばん滑稽なんだよ
君がそれを否定しても
すぐに誰かが証明しちゃうんだから
たとえば遠くに見えてる明かりが
ぼくのお気に入りのやつだとしても
....
この世の中には
不愉快な言葉で溢れかえっている
目を瞑っても
耳を塞いでも
棘のある言葉が
皮膚を突き破って
神経にグサグサ刺さってくる
ああ どうすればいい
目と耳が欝に ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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