君の腕の中に横たわり
安らぎが散らないように
僕の呼吸を置いたら
君の産毛が逆立っていった
知らなかった花を見るように
君のことを観察したい
肌の光り方とか
爪の切り方とか
ど ....
荒涼としたパノラマ、
荒々しき力動に浸透し
真空の場 浮き上がる、
秘められた透明な律動
カオスから生まれ出た新芽
孤独な道の果てに待つフルサト
官能オルギア経て虐殺の大地 ....
日陰にもならない
落陽高木の側、
石のベンチに腰掛けて居ると
その 百日紅のピンクは
枝先に密生して咲き
暑さに負けることなく僅かの風も
逃さない
少し離れた所 ....
―ハーバート・ウエストに―
いまでは はっきりと 聞こえる 書物の なかの 足音を
それは まさしく 死の 忍び足
音なく しかし だからこそ 歴然と
ペー ....
ひとすぢの みのうえをすべらせる しずけさの
まぶたを縫い上げ 濡れるのをまつ
ままに、ですが、そのままでは ですけれど。
き、つつかせ るにるいに 背伸びする
と、いえもいろも ....
さざめいている
ざわめいている
わたしの内で
何かが、
輝いている
熱している
巨大な明滅凝視、、
近付いている
波打っている
揺れ廻り 廻り揺れ
気の ....
触れたくなるのは ゆき
話したくなるのは・・・
どちらもとても
きみには届かない
そんな風に伝えるとあなたはいつもの唇で
湿らせた車輪をくるり転がして
そっと忍びよる ....
スフィンクスみたいに、誰か、守ってくれないか?
僕を。
スフィンクスみたいな、彼女希望!
そして、そう言うからには、そうさ!僕はピラミッド!
クフ王みたいな、大ピラミッド級の男なん ....
どす黒く
ゆり返しながら
波よ
おまえの大きな いざない
貞操のない女の
ほんのちょっぴりした悔いの
ほろ苦さ
海は いつでも生暖かい
妙にがっちりして
....
ねえ、ケンちゃん あのさ あのね
話したいことがあるの
あのね あのあたし 3か月生理が来てないの
え? お前普段から不順だって云ってたじゃんって?
うん それはそうなんだけど
でもね なん ....
生ぬるい水滴が顔に当たる
スコールのせいでグロテスクに地面が陥没する
逃げるように
雨を避けて
ヤモリがへばりついてる
軒下のアクアリウム
傘を忘れたから
家に帰れない
....
目が覚めて
空は明かるく剥け、
やすらかな寝息と疲労のあいだにあるわたしの身体
こまごました呪いとひきかえに
潤みつづける女という生活をして
すこしだけ自由で
底抜けに淋しい
....
救急車が向かった先は
ススキノのマンションの一室だった
出動前の確認の時に
違和感を感じた事務員が
一、◯歳の精神科通院歴の無い成人男性が
今朝から言動が可怪しく暴れている
二 ....
ガラスを溶かし流し込んだら色付けして。散りばめられた色を際立たせるように空に返した。空が呼吸するたびにきらめくのは、夜明かりだからかもしれない。太陽と呼ばれる、一閃はまだまだ訪れない。際立たせる鏡であ ....
街なかに馬を探しに行くという
そんなところにいないよと
馬というのは野生のもので
人がいないところにいるものなのよと
周囲の者が言って聞かせても
聞く耳を持たない
双子は白い画用紙に描いた ....
未定形な生成、
粘りつき唸り奥まり
沸き立ち涌き起こり
そっとそと足跡辿り
ふと耀き開ける視界、
異郷の寂寥から帰郷し
荒れ狂うカオス制御し
悪の必然の天秤均衡し
破裂 ....
祖母の隣でうたた寝をしていた
黒い車が祖母を連れ去る
遠くの信号に消えても
走り、吠え続けて
動かない時間が永くなり
毎日散歩に連れ出され
歩かされ
もう吠えない
喫茶店の
檻の隅の ....
釣銭分の時間
ひらひらまなざしをいざない
ゆれるラベンダ―にそっとおりた
日陰のむらさきに渇きをあずけ
ふる翅の白い静けさから
乗りかえた 瞳の上
裳裾をひいて素足でわたる
いまだ地に伏 ....
微睡みの
覚醒に
底割れ
沸き出すモノ
輝く尖塔を壊し
疾駆する力線
煌めく城壁を巡り
垂直に堕ちる力線
開いた瞳から触手伸び
掴み取る、受動から能動へ
掴み取り現れる無数の形 ....
猛暑の夏期連休で外は暑くて
エアコンの風に室内は寒くて
何もできずただ眠る夏期冬眠
愛とセックスに溢れた人と
愛とセックスとに無縁の人が
一つ屋根の下 情を紡ぐ
具体的ではない状況に
私は至極 はにかんだ
石のように 何もなく在ればいいのに
長 ....
水浸しの草原に黒い鳥たちがいる
どこまでも濡れた大地に星が映っていた
シマウマに乗って宇宙へ行く
果てしなく遠い、天地の境を行けば
そこに揺らめく虚空の入口がある
朝が来れば揺らめきは消えて ....
新しい病院へ向かう車の後部座席で寝転がっ
て、窓の向こうを見ていた。お泊りはもうい
やなんだけど、もう、指を銜えるほどちっち
ゃい子供でもない。やがてドアが開き、傘を
さしながら「ゴメン」と言 ....
阿呆なことばかり
絵空事のなお美しきこと
山々に囲まれし凡々たる盆地
川の流れ 蝉の声
苛立つほどの月並みさ
私はこんなにつらいのに。
あなたのことなど知らないよ
優しくしたげる義理もなし
私は私で楽しみゃほいほい
勝手に生きていきなまし
さよなら手を振るそれも無駄
只々あれよ 猫まっしぐら
帰結に ....
神輿に乗って振う腕が
風を起こすみたいな動き
どなり声が盛り立てとなって
かがり火の弾けた火の粉が飛ぶし
煽る煽る子供が離した風船はとんでいく
どんどん太鼓がなんの為か鳴ってて
人の踏み荒 ....
ふくふくとした その胸に
暖かな平和が宿っているのだ
一九四九年に制作されたリトグラフ
パブロ・ピカソの『鳩』
その はとは
羽ばたこうともせず
目を優しく閉じ ....
母は蝋燭を抱き
俺はチキンを貪る
光点の絶え間なく揺動し、
静かさの散逸と無機物のザワメキ
絶えず創造する破壊する力動の核に
蝉時雨 岩に染み入り侵食し
閑さを 襲う世界と ....
塹壕に飛び込んだジョーは
爆撃をくらって
目も鼻も口も耳も吹き飛ばされ
運び込まれた病院で
両手両足切り取られ
意識ある
ひとくれの芋虫男になった
後頭部で叩きつける ....
犬が吠えている
熱する陽射し
隊列を組む蟻たち
汗がしたたる
動かない空気
ぼうと
天を仰ぎ見る
眩めく視界に
時の凝縮する
瞬間に、
明るみ開ける意識
鮮やか青空広がり ....
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