頬を撫でる男の手は熱い影でできていて
影ってゆく白い女の左頬を震えた手で包んだ
歓びのあまり震えが止まらなくなると
月の女は夜空に幾千の氷菓子を抱きかかえ
男を待ち焦がれているというのに

 ....
むかし少女は白いひとだった

おひとよしの少女は
なんでもひとに奪われた

普通というのがわからずに
怒りということを理解されずに
それが社会なのかと思った

ただ祈りだけ
願うこ ....
先を争って{ルビ水面=みなも}を目指す  たくさんの 泡
ほどけたネックレスから 飛び散った
真珠のように 輝きながら
晴れた冬空の 明るさで染まった
水の中を ころころと 駆けあがっていく
 ....
月が隠れる

空には星が

集まっているように見えた

きょうからあしたにかけて

月が欠けて

満ちてゆく


何億年前から決まっていた

そんなことなんだすべては
 ....
混沌色した大食漢。

(詰め物には、詰め物ナリの希望が)

─私はこれを、偽装とは呼びません。
 選択肢が欠落した後に残された
 たったひとつの手段だったのですから。

 ....
梅の木みたいに
花になっても
梅干しになっても
種になっても

あなたを楽しませられたなら
いいな って思う

古くふるくなっても
枯れてもだれかの目を心を
和ませられたらいいな  ....
 
 
お坊さんが走る
先生が走る

毎日、たくさんの
言葉を話しているのに
僕らは皮膚の外に
たどり着けない

ふと立ち止まる
地球の匂いがする
 
 
 
昨日昼寝してん


起きたらなんともいえない虚無感


夢は思い出せなくて


ただ心に埋め方がわからない穴があった



夜ご飯食べて
勉強して
今日は赤い月が見えると ....
  六月
  君は椅子に掛けて
  ジグソーパズルをやっていた
  薬缶が沸くのを待ちながら
  壁にもたれて
  僕がそれを見ていた
  六月
  外は雨で
  夕方の部屋に ....
ベッドに沈み
夕べの闇を
身に
充填する

目で見るもの
耳で聞くもの
その他すべての感覚器
研ぐ

身を貫き刺す
光のひと突き
止め
闇への蹂躙

何も見ない
何 ....
 .
さびしさは都会でこそ味わうもので
見知らぬ人間の真只中での心地よい
感情だ人のいない世界にさびしさはなく
青いきょうふに身体の芯まで透き通る
 .
 ボクハイツデモキミノスグソバニイ ....
もうめっきり 僕は北風に吹かれるまま

氷は透明で
投げたその眼差しを 雨にして鎖に編む

僕らは繋がれてきっと離れられない
冬の怯えた心に操られ

思い出が 冷たい雪を解かす頃
 ....
真夜中自転車を走らせ
小さな橋の上から
欄干に身体を預けのけ反る

晴れた夜空のてっぺんに
仄かに橙月がぶらさがる

雲ひとつなく銀河の河から流れる
ホシボシの瞬きは淀みなく美しい
 ....
籠から目を離したすきに
泡は部屋を水底にした
河口の伽藍
忘れられた灯に
落ちてくる星


水を孕み 裂き
横たわる
崖に丘に吼え
冷える溶岩


冬の裾野に ....
赤い月をみていた

赤い月が私をみていた

空は遠くなんかない

空は私のすぐ隣からある

君が だから

遠くたって

私のすぐ隣にいるのと

同じなんだよ

そう  ....
勇者オリオンが月を消してゆく

消えた形が線香花火色をしている

あいつならなんて言うだろうな


ヒカル干し柿

あたしの乳首

イクラみたい


勇者オリオンが月を消し ....
都会には「タテマエ」と書かれた 
大きい看板に、ひとりの顔が 
ニッコリ営業スマイルをする 

そんな看板の全てを引っ剥がした 
後に残る
(ほんとうの顔)と 
一度、ゆっくり話してみた ....
金曜の休みに出かけた日 
終電に近い電車で帰ったら 
くたびれ果てたいくつもの寝顔が 
ネクタイを緩めて、右に左に傾いていた 

サラリーマンの皆様の顔を見て 
(これがほんとの疲労だろう ....
 半魚人


その海には半魚人がおりました。
彼は生まれた時からひとりぼっちでした。
生物学的にあり得ない以前に
遺伝学的にあり得なかったので
地球広しと言えども、同類がなかったのです。 ....
数日前にすっと切った 
指の傷口を
ほうっておいたら 
裂けた肉と肉の間を 
細い血の糸が縫っていた 

心の傷もきっと 
体の傷とおんなじで 
あれこれ{ルビ穿=ほじく}ってしまうよ ....
長いこと同棲を続けていた相手に
大切な話を切り出せずにいた
相変わらず雨は降り続いている

お互いの面倒を見てくれた先輩に
呼び出されて彼女は家を飛び出した
僕はなかなか重たい腰を上げられ ....
酸素を吸うと器官が千切れそうになって
吐き出すことしかできないでいる
冷たさ なんかじゃない
痛い 痛い


結露に起こされるようになった
雫の冷たさでなぞった
消えかけそうな意志 ....
世界が未だ夢を描いている頃
君は光を持たずに生まれた
憂いの色褪せた匂いと冷たさ
それだけを持って君は捨てられた
この砂漠
この砂漠に

指みたいな形の渇きと
庭中に植えられた灰色の花 ....
君がいくつもの言葉を
ひとつの親指で
文字で刻んでいく頃
僕のいくつもの淋しさが
ひとつの羽となって
冬の凍った湖に帰って行く

鳴いているかい
僕が人差し指でなぞった
吐息混じ ....
人の世の不幸の一つは
ロリコンが絶対に地球上から絶滅しないことである

どんなに
理性的で
文化的で
模範的で
善良な人間でも
ちょっとしたはずみで
「常識を守ること」より
「欲に ....
)捕まえるにはまず肩書きのある壺からはじめなければならない
(畑はうしろから前へと耕してゆく
)知らなかった!
それは、学歴を探さなければならない
(蛸)を堀当てる
たまに取り逃がさ ....
月の周りにくっきり星

あえかなオリオン

お腹にぽつり星ひかる

京浜東北線が

夜に明かりを走らせて

きみから離れて六年になる


中華太郎が夢に散る

神社の石の ....
光が
薄れ

空が
眠る

時が
凍り

心が
踊る

紅い
月に

私は
今よりももっと
陽の当たる場所を
目指して歩いてみる。

しかし歩くそばから
夕闇が背後から迫り
焦った僕は思わず
駆け出すんだ。

陽はまた上り繰り返す
それを知った僕は
暗闇 ....
一人で生きてくのに慣れて
手の届く範囲の宇宙で笑う
誰だって見ていた景色の中で
自分だけ心を離していた

君の顔を覆う
ガラスの球形が遮る温度感
僕は空気
それさえ無関心


 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
白い女の頬を撫でる影マーブル4*11/12/11 13:58
祈りみどり511/12/11 13:22
まーつん3*11/12/11 13:01
セレナーデ吉岡ペペロ3+11/12/11 12:55
de.f.ra.gyuugao1*11/12/11 12:15
梅の木朧月211/12/11 12:02
師走たもつ411/12/11 10:14
昨日昼寝してん211/12/11 9:33
六月草野春心10*11/12/11 9:30
夕べシホ.N211/12/11 3:11
夜泊Giton4*11/12/11 1:44
アヤメ311/12/11 1:39
零時皆既月食灰泥軽茶4*11/12/11 0:39
夜を梳く指木立 悟211/12/11 0:33
赤い月をみていた朧月111/12/11 0:09
消えた形吉岡ペペロ0+11/12/11 0:03
酒をつぐ 服部 剛311/12/10 23:45
東京動物園 411/12/10 23:28
十二月の童話salco11*11/12/10 23:24
自然治癒力 服部 剛211/12/10 23:17
DMC?1486 1...111/12/10 22:08
酸素AquAri...1*11/12/10 22:03
言葉すら描けなくなったら、僕には何も残らない智鶴211/12/10 21:58
文字乱太郎17*11/12/10 21:14
絶対って存在するけど、お前は違う一 二111/12/10 18:48
蛸よ、天高くアラガイs5*11/12/10 18:32
あえかな町にて吉岡ペペロ0+11/12/10 18:24
りり4*11/12/10 17:19
汚れたスニーカー清風三日月111/12/10 17:10
新しい宇宙にこういった211/12/10 17:04

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