樹にもたれて、手のひらをひらいた。
死んだ鳥の上に、木洩れ陽がちらちらと踊る。
陽の光がちらちらと踊る。
鳥の死骸が、骨となりました。
白い、小さな、骨と、なり、ました。
....
戦後すぐ
大マスコミと
偉そうな文化人達が言う
あの頃は戦争反対と
言える空気ではなかった
言ってはいけなかった
それはタブーだった
言うと何をされるか
分からなかった
でも本当は戦 ....
病院が白いということ
全ての記憶に
カルテのような
置き場があること
始まる命と終わる命が
手を振りながら
点滴よりも静かに
空を見上げてしまう
誰かいないか
何か聴こえるか ....
心残りは
あの人に
思いを告げられなかったこと
今となっては
お互いに歳を重ね
色んな付属物を抱えて
あの頃のような
屈託のない笑顔で
接することも出来ないだろうし
あの人にとっては ....
ゆったりと川を越えゆくあなたは誰?
静かさの闇にうっすら灯る明かり
飛び交う鬼火達は余りに饒舌
盛んに船底を揺らし揺れ
((思考というリアル現実に触れ
その本来の帰属する故郷
懐 ....
剥けない皮に
苦闘して
挫けそうに
なろうとも
全く何ら
恥じることなく
我らの陰部に
誇り持つ
ああ、包茎
包茎大学
一瞬剥けた
その時を
後生大事に
思うより
剥け ....
何処に行き着くこともなく
そっと明かりを灯して
静かに確かに歩んでいる
歩むこと愛し饒舌慎み
花開く路傍、凝視する
己をひたすら道程に晒し
意識の視界の一点、
次第に光球の輝 ....
それが未来への希望なのか、それとも過去へ払拭する近道なのか。ただ引き返すことは適さない。ひとひとりすれ違うのがやっとの細い路地にある。
「私、とは」
いや愚問。
きっと遠くまで響かせる灯り ....
ワルツ
青のつぶが昨日より
すこしだけ小さい
明日になれば 目に見えなくなって
ひろく つめたく降るだろう
そして
濡れた道ばたで
セミとコオロギ ....
人生 80年だとすると 私 40歳だから
もう 人生半分生きちゃってるわけでしょ
だから 毎日焦りに焦ってる
大学生時代 遊びも勉強もやらなかった
本当に 何もしてこなかった
そ ....
眠るように死にたい
そう願うのは人間だけじゃない
夜行性の雀蛾や鼬鼠
僕と私
昼寝する象海豹だって同じこと
真夜中に他人目(よそめ)を避けて歩く人々に万歩計は要らな ....
山賊を職業にした
この
AI普及真っ只中の世の中で
恥ずかしい話だが
いや、だからこそかもしれない
AIは追い剥ぎなんて
まさかしないだろうし
極めて人間的な職業といえよう
着物を着崩 ....
仮定された
塩化ナトリウムの潮解性と
マッチをする黄リン
炭素をはんだごてした
フラーレン
機能性と海底ケーブルと飛行機
仮定された二つの箱の中で
鏡合わせに崩壊する2匹の猫 ....
天童木工の図書館椅子を売ってしまった
カーヴした木に吸い付くように座っていたのに
あなたがギターのストラップを直していたときに私は泣いていた
そのせいで多くの言葉を逃してしまった
葡萄を食 ....
長い裳裾をひいて
夏が去り
あとに
秋がひっそりとやってくる
土間のすみで
地虫が鳴いている
つづれさせ やぶれさせ
背戸から
背中を押され
たどり着いた
土間で
地 ....
一雨ごと秋が
次第に充ちて来る
野道行く行く
さらけ出す
心一つは鋭きものと今更に知る
(西山は しぐれするらし一陣の風渡りたり
道端、草葉にやすむ糸蜻蛉)
....
カラッポの天空 只ヒビキの綴り在り
わたしは空飛ぶフライパン
行為努める意志を担う直観
待ち構える共同墓地と永久なる母たち
ヒトマズ鎮まり機能する肉体を背にし
無常なる現闇光の根源を探求 ....
お楽しみを一杯
詰め込んで
一つ一つそれに火を付けて
花火のようにきれいに燃えると
期待していたけれど
どれもこれも
真っ黒い煙を出して
灰になってしまった
もう残りは少ない
お ....
つかまえて
響き奪い合う あの 声のもつれ
贄になり損ねたひとつのくびれを
ハマナスの実を煮て
死んだかもしれないかもめに金貨を乗せた
白い靴下
うらがえる羞恥を指先で広げ
青ざめた自 ....
白眼と白眼、バランス崩し
黒い輪郭に青白く輝く肌
何かに呼ばれるように
何かを呼びながら
無限に向かっていく
意識の光に充たされ
柔らかな死の祝祭、
死と再生の饗宴、
虚無を ....
2023年は
関東大震災から100年である
1923年に発生した震災の第一報を
アメリカに伝えたのは
福島県南相馬市にある原町無線塔である
それが世界各国の迅速な支援に繋がった
100年前 ....
命の果ての地平線で
百億の虹がいっせいに開く
真っ白な光の裏側で
音が凍りついて花みたいに燃える
わたしはアンドロメダの踊り子
わたしは約束された期限付きの祝福
わたしは届けられること ....
○「人生百年時代」
長い人生を渡っていくには
真面目さや有能さだけでなく
人生を楽しむ力が必要だ
○「宇宙人」
もし宇宙人がいるとしたら
人間の形とはまったく違うものである
と僕は思 ....
物欲を干したい
物欲いらない
物欲をゴミ箱にポイだ!
よーし
これで
物欲とは おさらばだ!
わたしは買わないぞ
欲しくもない
いま あるもので
じゅうぶん 暮らしていけ ....
深夜二時に起きて、トイレットペーパー補充して、
洗濯物干して、コーヒーの木に水をあげて、朝食、卵かけ御飯食べて、
テレビ台など、リビングの物を拭き掃除して、それから死にそうに辛く、しんどくなっ ....
同じ気持ち
同じ思想
同じ価値観じゃなくてもいいの
多様な社会
それぞれ違う みんな
なにも一緒じゃなくてもいいよね
受け入れ合って
成り立っている世界
宗教がなかった ....
清廉さ
だがこれはどうも本当らしく聞こえない
我が身可愛さ
これだったのではないか
そんなことはどうでもいい
えぇ、どんなこともどうでもいい
回る回るよ、世界は回る
気分悪く ....
あの青い空の下に もう季節はかえらない
愛は贈るものではなくて
奪うものだという
君の十五才の陶器のくちびる
かわした言葉たちが ....
三丁目の角を曲がったところで、ふと君の
匂いを感じたとき、なんてことないと思って
いたのに。
電子レンジに卵を入れて、しばらく眺めて
から取り出し、破裂するかどうかを少しだけ
考 ....
無機物生動の戦慄切迫
迫る迫り入って来る我
恐怖障子白壁浮き立ち
脅迫する覚醒に犯され
悪、根源悪は今 善、根源善
善は悪に、悪は善に
〉この巨大な繊細な創造の力動
〉 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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