ワイフが関東へ遊びに出かけたので
近くの店に弁当買いに行った
弁当やおかずを見ていたら
目の前の炊飯器に炊きたての白いご飯があった
そばにはどんぶりぐらいのプラスチックのお椀も
置いてある
....
開いた本に落っこちた
女が煙を紡いでいる
乾いていく魚の目の中の
月が自傷を繰り返す夜に
雷鳴に臓腑はふるえ
雨はつぎつぎ駆け抜けた
沈黙は縫い付けられたままずぶ濡れで
自分の頬を噛 ....
一斉に発信される音を
受信したラジカセで変換し流す音楽が
ドアも窓もない部屋で飽和していき
ベッドの上で潰れそうになるから
カセットテープに録音してはつめを折って
レターパックへ入れても宛先が ....
愛するという事は
まず 自らを愛する事 それが出来ている事が最低限必要である
なぜなら 自らを愛せず自らをゴミのように粗末に扱っていたら
他人にまで同じ事をしてしまう危険性があるでしょう ....
鮫がいたんだがな
とポケットをまさぐる
何もなかったので有るふりをした
洋ちゃんがそれを見て大きなあくびをしたよ
何もないくせにポケットだけがふくらんでいる
....
今日死んだものをひきずって
前に倣う 泥の轍の
なさけない背中が
夢や理屈を運んでくる
ここで落ち合うつもりだ。
一方で雑草も揺らがない礎
リフレインする夕餉のかおりに
正常に ....
この掃除機なんでも吸い込んじゃうわよぉ
過去の嫌なこと 嫌な人 嫌なもの
なんだって 吸い込んじゃうわよぉ
じゃあ
あの人の奥さん吸い込んじゃってください
子供も一緒に
....
(あなたは、)
ひとりきりの部屋で目覚め、あなただけが開くことの出来るパソコンの日付に、奇数をかくにんする。
あなたは窓をゆっくりと持ち上げ、首をねじ曲げて、今日の三人称を、水で満たしていく、 ....
僕のオリーブ色の世界は
涼しい部屋、僕の部屋へ南端を張り付けて
外はいつでも火葬場と、冷たい果物の皮、
神経の通った舶来の氷、醒めた屋根、裏庭の水
(コミュニケーションと、くらい泡((
....
いつ なんどきでも私自身を愛しますと
そう 誓ったのに
自分自身さえ 大事に出来ないの
こんなんじゃ 他人になんてますます愛を捧げられるわけなくて
困っている
わたしは 持病 ....
「腕時計は狂うのに
砂時計は狂わない」
先輩の一言が離れない
「腕時計は直せるけど
砂時計は直らない」
友達の一言が離れない
「腕時計は停められる
砂時計は停まらない」
....
いま生きながら埋葬されている
あなた
血の滲んだ手で墓掘りのスコップを握ってる
それもあなた
あなたのお葬式は
だれも知らないうちに行われる
正しい名が呼ばれることもなく
墓標もない ....
チンコの先から
膿が出てきたので
鵠沼海岸で泳いでいたら
ライフセーバーが
物凄い速さで
近づいてきて
僕を仰向けにして
砂浜まで運んでから
人工呼吸を始めた
僕としては
チンコ呼 ....
時に漂い佇み
名の言葉の
剥離した
何かを
観て
吹く風の霊 纏わり付く概念、融解し
なにか寄り添いなにか抱擁されて吹く
ひたすらに、
脈打つ肉体の悲鳴上げ
魂の激痛 ....
私を眼差す深い森の眼、
漆黒の光輝に充ちた眼、
荒れ狂う閑かさの
森の眼の宿す
青銅の銀の黄金の
力と光と智と
門出を祝し刻まれる、
いやらしく孤独で冷酷な
深い森の眼のさらに ....
目が覚めたら強襲フツカヨイ
周回軌道を弾かれる予感
夜の裡から ハザマまであった
更の加速は無謀的です
だろうが進め
見えるか あれが帰還限界点
戻れなくなるのは
私はレミングだから ....
ベルトコンベアにのって
運ばれてくるお父さんの遺体は
全て作り物ですから安心してくださいと
係員の人が私に説明したそばから
お父さんの遺体が次から次へと
ベルトコンベアに乗って運ばれてきて
....
ふんわりあかるい 丘をもちあげ
かげにかくりと 谷をおる
ひらひら帰りみち
みどりのうらで こえをきく
蜘蛛のこわさや あしたの雨の
ひろがりについて
夕陽がおちる
....
街角のパスタ専門店で
茸と、
ベーコンと、
キャベツの入った
スープスパゲッティを注文した
運ばれたのは、
日本人向けの謎のパスタ
喫茶店の定番メニュー、
ナポリタンと同じく
ス ....
親友のk君が急に亡くなった
と同級生にメールしたら
あたしー今は考えないことにしています
と返信があった
受け止められない悲しみは
受け止められる時が来るまで
考えないでそーっとし ....
にぎわう大通りのバス停
心無しか暮方の鼓動
増したような
とり巻く人影に
女の脚がふとためらう
(昨夜、踵にオリーブ油をぬらなかったけど……。)
コンサートホー ....
雪のように白くても白は色で尻にはなれない
どれほど尻にしかれようと色は椅子ではない
白の住まう城が尻であっても尻の穴はくろい
とはいえ尻の家が白かといえばいいえだろう
白は色であり家にしろとは ....
わたしさあ
芸能人好きになれないんだよね
だってさあ
ある程度 実際に会って
話こまないと
人ってわかんないでしょ
そして一度や二度じゃない
何度も会って
その人の人と ....
どうあがいたって
死ぬときゃ死ぬんだからさあ
ヘイ!カモン!死神の野郎!!
とでも思いながら
生きていたいよね
好きなもん食って
好きなもん着て
好きな男連れて歩いて
....
アイツはさ ただモテたいだけなんだ
僕は 僕はね
いいの 女子受けも男子受けも狙ってないから・・・
学校のマドンナの夕子ちゃんはキレイだ べっぴんさんだ
そりゃ 僕だって 夕子ちゃんが ....
水槽のところで約束をした
真昼のすん、とした感じ
色違いの飲み物を二人で飲み
明日も天気はあるのだと
なんとなく思えた
歩く速度で歩くように
わたしたちは笑う速度で笑う
許したこ ....
LUNA SEA
月よ、母よ、死が近づくにつれあなたがしだいに大きくみえてくる
あなたは海を誘い 海を呼び戻し
月の木陰でわたしを見送る
小さな震え
LUNA AND ....
金玉と金玉の間に
誰もが知らない暗闇があって
ぼくは時々その中にとじこもって
三十分くらい泣いていることもある
誰もが誰かを愛しているなら
はじめとおわりの愛をつなげて
でっかい金玉を模し ....
グレーのスーツが似合う彼女は普通のお嬢さんで
普通の家庭に育ち普通に教育を受けてきた
彼氏の部屋は引っ越しをしたばかりで
壁はまだ白いまま放置されて無口のままだ。
まだ片づけてないけど、 ....
ひっそり
雨、
ふりしきる
自ら自らを殺した際に
果て無き力動の核、感じ
ひっそり
雨、
ふりしきる
うねる大海原に、
戦慄の太陽昇り
麻痺した記憶
引き裂き ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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