陽がさして思い出に帰る
言葉はいつも
心の思い出だった
流れだしていく言葉が
思いをもみ消していく幻で
そうではないことを認識する人は
霞んでいく山を見ている気がするんだ
何故だろうと思う世界で 目にする外の ....
ゼロ地点に立ち
深々とわたしはおじぎをする
あいにくとわたしには声がない
だから
この両手をたかだかと掲げ
にぎりしめる
空気の重さを実感しよう
ああ、なんて
甘い色をしたこのせか ....
春を背に首から下だけで散歩
もう海はないから
自分が海になるしかない
君は言葉を持ちすぎて
詩人をやめた
紙の自転車では
見える所までしか行けない
全部で20本もある指
ひとつひと ....
ああ少女が
紅い靴を脱ぎ捨てていく
美しい泉に入る為に
ああ朝日が
靴を照らしていく
今を過去に 風化させる為に
少女は知らないから そんなことを
いいえ 知らないから 知ってい ....
始らなかったので終らせてみた
紅い薔薇を黒く染めるように
けしてそれは汚くはなく
光るような色でした
苦しかった息も平穏を取り戻し
花を摘み始める
綺麗でしょう?と渡された心は ....
鍵をかけた心にも
どうやら隙間が出来るようで
いちにのさん で
入り込む人の手
罠をかけた唇にも
どうやら幼さが残るようで
いちにのさん で
滑り込む君の声
語りかけた ....
レジにやっと
バイトのおにいちゃんが来て
二番目でお待ちのお客様こちらに
と言ったのに
五番目でお待ちの馬鹿そうな若い男が
三番目でお待ちの俺をさしおいて
割り込んできたもんだから
てめ ....
夜のせいだ
むねが疼くのは
浚われたいとねがうのは
あばきたいと思う私の、まいごになって泣きそうな顔を
あなたはそうやって嘲笑うのだ
荒涼とした大地の上に
荒涼とした時空が
広がる
その
片隅を
写し取りたい些細な詞は
荒涼とした
影をなす
荒涼とした影の懐に
荒涼とした金属の
痕跡がある
....
口笛を吹き 時間を過ごす
慣れない音楽を流し 口笛を吹く
そう 曇り空との融合のように 時間を過ごす
無駄を嫌わない のんびり伸ばす音楽
はもる口笛 ボーカルの異国語の伝言
そう 虹 ....
都市気候に密閉された
お洒落な箱にいます
外はとても過ごしにくいのだけれど
箱に入れば何もかも揃っていて安心
そこは好かれる気配が大切
優れていても劣っていてもだめ
....
西洋ではエイプリルフールだって言うんだろう
その日は嘘を吐いても良い日だ
だから、私が死んでも誰も本気にしないだろう
きっと、
「いくらエイプリルフールだからって
そんな嘘はいけな ....
尊敬ってナンジャラホイ
畏怖ってハテサテナ
respect?
awe?
fear?
どうやらそれらのごった煮だよ
多くの人が言う尊敬って
だから
....
ぽつりと零れて転がっていく
水たまりを踏み荒らして跳ね上がる今日
裾を翻しいつも泥まみれ
裸足のままで空を揺らして
波紋の向こうに明日を見た
澄んだ目をして手を差し伸べる
きみの足も泥 ....
生きる希望もなければ
死ぬ絶望もない
絶望と希望を剥奪された男は
一体、どんな言葉を綴るのか
気になるなら、君は窓の外を見たまえ
そこに歩いているごく平凡そうな暗い顔の男 ....
時が雨として降りしきる
そして時から隔離された部屋の中で僕はぼんやりと外を眺めている
細やかな粒として
時は風に吹かれて舞う
時計は動かない
時は全て雨になってしまったか ....
貴方の青は、空の青。
すべてを包んでくれる、
....
言葉も出ない
口
僕にはいつも
心が
そんなに見たいのか
若いコのスカートの中
欲情対象として現物を数々見知り
地位と枯淡と長小便の中高年になってまで
ケータイにカメラが付いて以来
機能に浮かれただけの興味も潰え
ガキの今 ....
縁側に置かれた
座布団にひなたと
猫のにおいが残っている
どこかで水が流れているのに
影も形も消えてしまったみたいだ
風に運ばれ
気まぐれな ....
山は愛ですか
海は愛ですか
空は愛ですか
ここは愛ですか
これは愛ですか
愛は愛ですか
ぼくは変ですか
ぼくは愛ですか
山は愛ですか
海は ....
山吹色の満月だ
ウルトラマンの目の色だ
幸福色の悲しみだ
あんな明かりの嬉しい日
あなたは生まれ
その100回目の誕生日
あなたはぼくと
同時に寿命で死ぬ ....
握った手が
暖かかった
抱き締めた腕が
強かった
かけた言葉が
優しかった
ただそれだけじゃない
まだ泣くの?
雲がちぎれて流れる
風はある気配をはらんでいる
君の瞳の中にある感情
配置とバランスが変わってゆく
静かなダイナミズムをもってものごとが動いてゆく
遠くで闇が切り裂か ....
造られたのだ
望んだ訳でもなく
花の像に似せられて
花の代わりに飾られて
その美しさに比べられ
蔑まれては
やがて飽きられ捨てられる
色褪せても尚
枯れることも許されず
土に還る ....
月、ズレている
できごころが抜けなくなっている
ベルトもなしにジェットコースター乗せられている
後ろ姿で
美しいかどうかが
わかった
髪の匂いで
優しいかどうかが
わかった
睫毛の揺れで
嘘かどうかが
わかった
裸足の踵で
疲れているかどうかが
わかった
....
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