夏の日の
薄い日暮れに
山裾を 退屈な貨物列車がめぐる
段々畑に
くっきりと動いている
働く人の影
歌を忘れたら何が残るだろう
長い貨物列車のリズムを
....
透きとおった言葉を口にして
目をそらした無意識の砂浜へ
甘露は溶けてかんかんの椅子の上
赤らむ空気を肺に吸い
ウミウシのあんぽんたん
原罪を浄化したからって
洗われた皮膚がきれいでも
....
時の流れは無常迅速で
こんなにおそろしいものはない
生きとし生けるものすべて
老いて死ぬ運命にある
しかも人間は現在に集中できない
いつも過去と未来を
行ったり来たりしながら生きている
....
やわらかい、
手でひきながら、
にぎわいへとみちびく、
そのひとみに、
よく跳びはねる、
活発な、
ちいさなウサギ、
が、二ひき棲みついて、
だから、きみはよくまばたきをする、
その ....
黄昏の空に雷鳴が轟いた
光と闇の螺旋が宙を舞いながら昇天してゆく
それは二匹の龍だった
恐ろしく
美しく
渦巻いている
ぼくは背中の翼を開き
龍を追いかけた
銀河を越え ....
豪雪地帯の雪は
人の命を奪う
時もある
白い悪魔だ
キレイな
永遠にありがとうだけど永遠に
変わり続けることに
変わりはないのです。
かなかなの歌を
うつらうつらと聞きたい
開ける山道の俄に湾曲し
朱い鳥居 宙に刻印され
森の深緑もっさもさ
崖下から広がるその先に、
海原の生動 青銅の深みにうねり在り。
月の輝く夜は
星々も遠慮深くため息をつく
彼女はとても気まぐれで
若葉の季節を待つ人々も祈りを捧ぐ
豊穣と子宝を授かるように
屍とダンス。衰退進んだ都市。
しとだんす すいたいすすんだとし
魂亡き人面犬? 面識無いしまだ。
たましいなきじんめんけん めんしきないしまだ
妬み。妄想も見たね。
ねたみ ....
溢れ出る悪意の
果実を丸ごと搾り切り
奥底から表層へ
広がる原野 聳える岩峰
足元は見えずに
痕跡だけ
浮かび上がり
粉々に四散する
声の断片
不機嫌な朝に夕べを夢 ....
ススキノにトルコ風呂が増え
ノーパン喫茶や
端にはのぞき見劇場ができた頃
ライブを終えた帰り道で
しつこい客引きと
トラブルになったことがある
袖を掴み放さないでいる客引きと
強い口 ....
陽 翳り
枯れいろの
シロツメクサも凍てつく風に
負けじと見ゆる
ふくら雀の いとおしさ
失くした封筒は開封しないままに
いったい何処へいったのだろう
鞄の中も
机の引き出しを探っても
書架のページをめくっても
探したけれど見付からないので
誰か心覚えがある人はいませんか
体温が微かに響く
駐車場の隅に捨てられた
古い型の深海に
街灯のあかりが
とっぶりと落ちていく
コロナの夜は
静かに進む
階下から聞こえる
くぐもった洋画の声が
唯一の栞だっ ....
○「なんのために書く」
ボケ防止のために書く
人からほめられたいから書く
でも一番は
書きたいから書くだろうな
○「コンクール」
応募すると
入選するかどうか
とても気になる
心 ....
今は通り過ぎていくだけの公園で
思い出す その中にいた役者だった 昔を
冬の僕はポケットに手を突っ込んだまま通り過ぎるだけだった
僕は 街の何処かを目指して
景色は駅前のコンビニと
....
{引用=
そのことについて
その後のことについて
しゃがんで空を見た
そこには何も無い。
そのことがそのあとにあったのであれば、
その前のことを想像しま ....
晴れた日には
ゆで玉子を咲かそう
カワウソと並ぶ
いきいきと生きた
意匠の意味を
いっそ、もう河原に置いた
木魚を叩く暴徒を
許そう
宇宙人も許す
一切赦す
半熟の黄身が溶け出すく ....
枯れた公園の人は疎らで
みな肩を狭めている
5月には香る薔薇が咲き誇り
恋人たちは手を握り
至福を味わっていた
月の光に照らされて
レタスが芽生える5月
いまは寂しい季節だけど
....
わたしはわたしたちは
感覚直観される此の世界次元で
夢を観て居る、のではないか
とそう私は
時々 想うのです。
純白の頬を手で触れて
氷山の漂う
海原深く
沈んでいく夢を観る
一瞬から醒め
眼見開けば、
孔雀の鮮やかな羽ばたき
一閃する輝きの矢、
夜陰の街並みを
大勢の南国の人々
....
〔前回までのあらすじ〕
ペットショップで。一目惚れした。白い犬。彼=ダンスケ。
を。買い取った。年金詩人の。Kは。その後。彼の。養育
費を稼ぐために。海水浴場で働くことになった。
三月 ....
自分の年齢ほど
自分の気持ちとぴったり来ないものは
ない
「○○歳」
俺はいつ
こんなに年を取ったのだろうと思う
玉手箱をあけた
浦島太郎のような心境だ
今だに各種文書等に
「年齢欄 ....
○「生きる」
夏は暑さとともに生きる
冬は寒さとともに生きる
春は雨とともに生きる
秋は風とともに生きる
四季巡りしながら生きる
○「まちがい」
人のまちがいを
鬼の首を取ったかの ....
たまには屋根の上で
おもいっきり叫びたいときが在る
誰にも解らない言葉で
おもいっきり歌いたい時が在る
らぁ~! らぁ~! と
いくら叫んでも
罪は消えない
空気を吸う
命が在る
水を飲む
命が在る
米を食う
命が在る
シラスを食う
命が在る
肉を食う
命が在る
汚れた体を拭っても
消えない汚れ
矛盾が叫ぶ夜 ....
始発の朝に
腹を割いたら
群青があふれだし
膝をついたまま
脱落を選んだ
履歴書はよく燃えて
約束された未来は焼失した
何者にも名づけられない自分が
裸で社会に投げられ
すりむい ....
あの人は生命力の塊のような言葉を
私に打ち込んでくれた
今日よりは
他人を羨む暇があったら
自身の向上に努めよう
この命尽きるまで
勝利勝利の連続であろう
今日はあちらこちらを彷徨ってみたけれど
やはり此処がいい
恥ずかしくて
恥ずかしくて
此処に舞い戻った
夜毎繰り返す波の騒めき
夜空に降る星たちの囁き
一からやり直せと大 ....
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