何時もあんたは遠くを見てた
あたいなんか
目に入らなかったんだよね
どうしてもあんただけは
振り向いてくれない
そんな事に気付かない
あたいがバカだったよ
どうしてあんたなんか
....
ごめんね、ありがとう。
どうしてかな、わたし。
やさしくできなくて。
きまずいときも、
なまえをよんでくれたこと
うれしかった。
ごめんね、ありがとう。
わかっていたのに ....
ぬるま湯を飲む時はお湯に水を混ぜる子でした。
横縞のモノクロを縦縞にして着たがる子でした。
今よりもっと冷夏の目で見つめていた昆虫の祈りは、
今ではもっと寒冷の手で乾いた死骸を潰します。
....
医師はどこにも病気が
見あたらないというのだがー
汚れた世界をばかりを見続けていた
とも思えないが 硝子体に埃が溜まって
見つめる視野の中心が霞み
左目で見る妻に ....
目に焼きつけた
景色をかみしめながら
違うシーンを泳ぐ
かなしかったり
うれしかったりは
別の次元で同時進行
おなじにんげんなのに
おなじにんげんだから
蔑んだり
尊敬し ....
部屋には誰もいない
探していた 僕は 詩を
この言葉はどういう意味なのだろう
何が書かせているというのだろう 詩を
書いてみたけれどわからなかった
でもきっと 詩を 書いていた
ペンを ....
愛しています
ずっとまえから決めてある名前のこども
おんなのこだったら、
季節の季
千代紙の代
きよ といいます
おとこのこ だったら
澄んでいる のか
清らか なのか
はた ....
彼からの着信音以外は出ない
生きるために多趣味
アベノミクスなんでおつきあいしてください
窓ガラス
伝いおりる
雨粒ひとつを
ゆびで追う
祈りとは
この雨のような
....
今、僕は、旅先の尾張名古屋名鉄ビル9階の
「矢場とん」で味噌カツ定食を待っている。
景気づけに、豚の横綱がポーズをとっている
絵柄のグラスビールをくいと、飲む。
思えばあれは9年前…独り旅 ....
緩やかな曲線を
描くように
聴く音楽は
love song
まるで水彩画を
描くように
創る詩は
love Poetry
画面を見つめ
素直に描く
伝える言葉は
I lo ....
横たわる死者の耳は、空いている。
薄ら目を、開いている。
顎を天に上げつつ
何か、ものを云おうとしている。
力強い耳朶から
渦巻いてゆく鼓膜へ
吸いこまれそうに視る、僕は
鼓膜の ....
去年は勤労感謝の日だった
今年は勤労感謝の日を土曜に控えた週の
日曜日だったので
特に勤労を意識はしなかったが
去年は競技場に行くまでに迷ったから
今年は入口まで迷わず行けてよかった
....
フランクルの「夜と霧」の頁を閉じた後
卓上のプラスティックのケースにぎっしり入った
何本もの砂糖達の、頭部に
強制収容所につれ去られる人々の
血の失せた顔が一瞬、浮かんで見えた――
両親 ....
みんな昔はサルだったと
自分で自分を慰めて
路地裏を抜けたところにある
月のよく見える広場から
積木でできたビル街を
にらみつけた
雲のはやい夜
笑わない神さまが作り上げた
ウ ....
あんがいね
すっきりしているんだ
ずっとわだかまりだった
何がいけなかったのか
手繰っても
たたみなおしても
「もう一度」と
組み合ってもらえなかった
正解のないわたし ....
おばあちゃんの メガネ
くるくる 飛んだ
せんたっきの なかで
くるくる まわる
手離した 気持ちは
楽しいのか
哀しいのか
手放した 記憶は
寂しいのか
苦しいのか ....
そのとき、
とおくがみたいと
そうおもった
朝と夜のはざまで
そのひとは背中を向けていた
けむ ....
逗子市の非公認ゆるキャラだが
慎太郎カットの
おっちゃんが
頭に三崎のマグロを載せて
コンベアで
グルグル回転しながら
気持ち悪くなって
ゲロを吐くという
ゆるいどころか
どちらかと ....
昨日
えびを袋詰めにして帰った
今日
生きているのはわたしだけ
そんな
圧倒的なわたしの
優勢がくりひろげられている日々
さびしい土地で同居しかけたえびをも
殲滅させるくら ....
いつもカメラにフィルムを入れずに
写真を撮るのは
大切な一瞬の
記録を拒絶しているから
それでもシャッターを切るのは
シャッター音とともに
大切な一瞬を自分の記憶に深く刻むため
....
渇いた水平線を望むとき、心は無風であった。出港を告げる汽笛が
鳴る朝、母は死んだ。小刻みに震える手を抑え、器から水は溢れて
袖を汚した。
街の商船の出港に沸く騒ぎに片耳を塞いで、昨日の残り物 ....
冬の子どもたちが
落ち葉のマントを纏って
手をつなぎ
かごめかごめをしている
誰かが
あっちだ
と言って走り出すと
手をつないだままで
一斉に駆け出していく
遅れた子を 心配 ....
青空は生物の息ではないかしら
すてきというまえのうっとりとした
それから
ミルクの入ったガラスのコップをおとして
わってしまった時の悲しみのしみる
それからまた
ごちそうさまという ....
妖しく燃え立つ大地の
白く輝ける夜更けに
残忍な、
神々の祝祭が終わると、
廃墟に零れた
紅い 涙の滴りを吸って
一輪の、
ことばの花が咲いた
その名は、わたしたち
生け ....
軽薄さはサヴァンナへ駆けだした
あっけにとられて僕たちは
雪の結晶を見失う
とか
頑張っているなあ、と久しぶりに
自分の教え子の近況に触れて
自分も頑張っているよと
伝えたいけれど無 ....
ゆっくりと冷えていく
原子炉の中で
何が起こっているか
誰か知らないか
原子炉建屋の中で
作業する人達の
悲劇を誰か知らないか
家に帰れない人達の
悲劇を誰か知らないか
....
灰色の水晶の夜。空から降り雪ぎ始める蒼い光線。中空で金色の風を纏って、低空の海へ今、
音もなく落ち続ける。完全に凍りついた街で、見渡すことの出来る全ての白が、燃え上がっ
て、高みから、月の波の光が ....
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