訴え
長い 経緯(いきさつ)と、大きな 苦しさが
短かくて 僅かな 言葉で へたくそに証言される
なんとか伝えたかと その全身のため息を
白々と狡賢い反証が 簡単に打ち消す
....
あたらしいまちをあるく
わたしはすこしこうふんして
ここで、だれにであうだろう
どんなことがおこるだろう
そんなことをおもいながらあるく
わたしはあたらしいコートをきて
かわをおよ ....
もうすぐが長い
妊婦の多い病院で父が死ぬ夢
自分に愛想笑い
音は雪に食べられてしまい
部屋は
かえって生きものの息づかいでみちている
台所の戸棚のなかで
じゃがいもの芽が伸びてゆく
張りつめた胸の皮膚のしたを
薄くなった血がめぐっている
....
キラっと光るしゃぼん玉
空高く飛んでいく
掴めそうで掴めなくて
触りたいけど触れなくて
透明な七色に光ったしゃぼん玉に
やっと 触れることができたのに
どうして?
パチンって消 ....
風呂に入るために湯を足しました。
昨夜、散々湯船の中で遊んで
ピンク色に汚れた湯なんだけれど、
ボクは構わず入ります。
みんなにソワソワ言われたけれど、
ボクが脳天までどっぷり浸 ....
きいろい生命から千古の若者へ 手をあてて聞いている
鈍くさい生命から瞬く火のこの智慧へ 心をうつして聞いている
ヒトでない人等の前で
ぼくはもう丸裸になる
それは語らない彼らを介して僕が僕 ....
どこにも居場所がないような
そんなどうしようもない気持ちの午前1時
返ってくるはずもない友達からのメールの返信を待ちわびて
何度も何度も送受信ボタンを押してしまう悲しい習性
今日もうまく笑 ....
言葉の針に意図を通すのは難しい
何を繕うでもなく
きれいなシシュウを夢見ては
チクリチクリと傷つける日々
《針子のトラ:2014年2月11日》
乳首自慢の女が
真冬でも乳首周辺だけ
切り取った服を着て
「世の男どもよ
あたいの乳首を吸いたかったら
この鼓を100回鳴らしてみろ」と挑発していた
男の中に
どうしても女の乳首を吸いた ....
心の戸棚に並んだアルバム
私よ、鮮明に見ることができる?
ある1枚の写真を取り出す・・・
コスモス畑と幼き私
青いお空が印象的
私よ、思い出してごらん?
・・・おぼ ....
冷たい雨は たちが悪い
それに風が加わると最悪な夜だった
粗悪なアスファルトはタイヤに雨水を投げさせては
信号を待つ私の股間を濡らす
何だよ
世間は雪と氷の祭典で盛り上がっているのに ....
付き合いでサーフィンを始めた。
付き合いと言ったらゴルフだと思っていた。ゲームで磨いたわたしの腕は祖父と一緒に眠
ったまま。
南の方の生まれだから冷たいのは苦手なんですよ、というわたしの ....
ま
うん
なんと
いうかな
そもそもが
ずれているのに
まともになるように
きまじめとかぶきように
すすもうとしているからさ
ぬけだせないままにずるずる
おと ....
冒険者たちは
いつも渇いていて
雨や
波間に
漂いやすい
けれど
冒険者たちは
それらの雨や波間について
潤いだとは語らない
なかなかに認めない
強情さがある
そ ....
よろめく べくしてよろめいた
つまずく べくしてつまずいた
ころぶ べくしてころんだ
そして
奴は死ぬ べくして死んだ
もうそこに精の本態は消えている ....
ものを買うということは
自らの欠けた部分を見誤るということだ
見誤る隙間とは別の高みにものを置くということだ
本が届くコーヒーが届く椅子が届く
だが人は買うことではものを所有できない
....
空もなく
風もなく
光もなく
雨も降らない
季節がない
そんなところに命があるのだろうか
あるよ。
声がした
家の建つ
ベタ基礎コンクリートで
固められた
土の中から
芽吹 ....
砂粒のような私を
あなたはそっと掬い上げてくれたけど
その優しい指の隙間から
さらさらと音を立てて こぼれてしまった
なぜ?と問う私に どうして?と責める私に
あなたは幾度となく微笑んで ....
嗚呼 うんざりする
何時迄だって 自己主張を
繰り返すんだ
大好きな 香りだって
ここまでキツイと 公害だよ
そう言えずに
少年は 目を瞑る
瞑っている筈の 瞼の ....
頭の ど真ん中に 歌が浮かんできて 仕事にならなかった
♪あそれ サイゴのサイゴに想うのは サンキューピーポーな
心がどっかに飛んでっても また 戻ってくるよ そのうちに
愛 ....
語弊があるような言い回しは避けて
誤解を生むような表現は消して
本当に伝えたいことだけを
傷つけないように
耳を傾けてもらえるように
心を開いてもらえるように
気分を損ねな ....
あなたはそれを
必然だと言う
わたしはそれを
偶然だと思いたい
あなたはそれを
どうしても運命にしたいらしい
わたしはそれが
無数の枝分かれの末端にしか見えない
この世界で ....
良い流れに乗る
流れに逆らっても上手くいかない
それぞれに流れがある
早くなったり遅くなったりして
深く学べるように調節される
川はただ前に前に流れて
何の迷いも持たない
自 ....
ローズ、
薔薇、
と書きつけたそばから
うしなわれるものがある、と
その花のたたずまいに心うたれたり
していた
わたしがわたしの内側で
名まえをもたないことを
わかり合える ....
吹雪はなにも砕かない
非力な命を
かばう言葉が
吹雪をいつも悪者にする
吹雪はなにも奪わない
及ばぬ知恵を
たすける言葉が
吹雪をいつも罪人にする
....
「車がたりない」
バスで降りた坂道を足で昇る
今日は小春日和
がっこのチャイムがキーンって一回ぽっきり長く長く
まだ始まってないみたい
耳なりね
街を覆うちいさなつばめたちのよ ....
真冬の太陽がみえますか
季節外れは何処にでもやってくるもの
移り変わりを気にし過ぎてはいけません
星空は近いですね
朝がくれば部屋は暗く
引きこもりなら誰にも負けない自信
昨日誰かが笑 ....
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