舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる
モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている
母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で
白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
離れの掘りごたつの中に母がいる
離れの掘りごたつの中にいる母は少女の姿で
絣の着物を着た古い時代の母である
古い時代の少女の姿の母は掘りごたつの中にいる
猫のように離れの掘りごたつの中にいる
....
余りにも
アッサリし過ぎた
涼しい顔立ちのため
リンクを凍り付かせているのは
実はコイツではないかと
疑ってしまうのは致し方ないと思う
夜な夜な夜な夜ーな
氷にのせて
ヨナヨナ ....
暗闇の吐き出した
冷たい鼓動を感じながら
傷だらけのテーブルを前に
一人
手酌で赤ワインを
どれくらい口にしたのか
床に転がる
空き瓶を数えてみても
はっきりとはわからない
飲んだか ....
だいすきなひとが 体調を崩したので
差し入れだけこっそり 置いてきました
受け取ってくれるとは 思ってたけど
メール来るまで どきどきしたよ
ついでに言うと
あなたの ....
カレーを作ったが旨くない
入れるものは入れている
ジャガイモ
人参
玉ねぎ
にんにく
鶏のもも肉
そして
いつものインスタントのルー
毎度のことなのでいいかと思ったが
ち ....
最後に会えたのは
もう3週間も前
電話もメールも
全然してくれないから
あたしはこの日を
指おり数えて待ってったっていうのに
あなたはなんだか
へっちゃらな顔
することがお ....
母親がきらいです
大きな声でいってはいけないと
おもうから文字にしています
かくれて
あの日それを母にみつかった
母のさめた目が忘れられません
母親が
母親であるからきらいだと
....
心が折れたら
折っちゃいましょう、
もう一本
角度のちがいで
見方がかわれば
あらたな味方の参上!かもよ
ま、そうはならなくても
挫折やら壁やらが増えたらさ
い ....
ミスターメリット
おまえにあるのは
在り方じゃなくてやり方
ミスターメリット
おまえにあるのは
在り方じゃなくてやり方
雪の河
ハイドロスリップ
死 ....
死が救済なら この繊細な肌 の下に潜む心を
いますぐに いますぐに
死が制裁なら その精彩を欠いた瞳の奥の闇を
いますぐに いますぐに
意味もなく生を与えられた
飾りつけの観葉植物も ....
写真がコトバをしゃべり始める
きこえるかな?
人が物が石ころが
だまっているのに
君に会話を始めてくるよ
静かになるときこえてくる
胸のあたりに
ひたいの上に
耳を傾けるとやってくる
....
■そんな人だとは■
あなたがそんな人だとは思わなかった
ずっと疑っていたのに
とっくに信じてもよかったのだなんて。
■冗談■
今にして思えば、冗談のような愛情だった。
....
そろそろ携帯ぐらい出さないと
異次元感がK点を遥かに越えているぞ
(かさいノリすけ 談)
それはともかく
息子も娘も孫さえも
ブリキの太鼓状態なのに
てめえだけその歳で
声変わり ....
私の母親の悲しみは(凍える滝に沈み、また溶け出す)
芽の中に生きる木と歌‥‥‥‥その回転の中で生きている‥‥万物の輪を拡張すること、[曲げる]こと‥‥母の影帽子は‥‥リリースされ‥‥始められる
....
芸能人に
熱を上げている私は
素敵障害者
まがさすペガサス泣いてやる
はしゃげないレーザービームふにゃり
飲み過ぎて真っ赤なフューチャー
胸の奥に花を浮かべた人たちの
お行儀のよい笑顔を覗く
消えてゆくのか指 一本ずつ
肌を塗るもう一度塗る
審判を隠すパウダーの色
どこにいてどこにもおらず
冬空に雲 覆い尽くして
....
弾丸がもし
目に見えたら
君はどうするだろう
貫くだけ貫いて
戻らない弾丸を
無数に浮かんで
いつでも狙っている弾丸を
銃口なんてないから
どこから来たのか解らない
弾丸を
....
釘で刺した脚から虹があふれた
洗面器一杯に溜まった掬うと光って弾けた
中指と薬指の間から糸
塗りつけたら痘痕になった
無駄のない速さで跳ぶ
二本脚では届かなかった
海に削ら ....
舗装された道のうえでぼんやりと月を見あげた瞬間、
すべてが間違いのようになってしまった気がした
ムリに泣こうとしても何もでてこなかった
きっとひどい顔をしていた
夜なんだから照らさないでくれれ ....
猿山で
猿がせんずりをしている
誰に教わったのか…
死ぬまでするであろう
隣のお山では
詩人のおばさんが
七転八倒して詩をひり出している
死ぬまでするであろう
おじさんの詩人は ....
僕らのはじめの質問は「僕はだれ?」だよね
もう自分に尋いた人も まだの人も
答えられる人も そうでない人も
ここが 始り
僕らの中には かなしみも愛も分別もある
「しなくちゃいけないこ ....
とりとめもないものは
落葉に埋れたもう書けなくなった詩人の詩
ズタズタになった絵描きの指
潰れた歌うたいの肺
断裂した走者の腱
バルコニーに
数日前に行方知れず ....
溶けたカラメルが
ゆっくりと べったりと
頬に 絡みつく
気持ち悪いから
手を払いたいのだけれど
腹が痛いと 繰り返すので
邪険にも 出来ない
ジャンケンで決めよう ....
きみは前日の失敗をかかえ、氷上に立った
その日のきみは前日とちがっていた
蹉跌はきみのなかでいくどもいくども燃やされ、灰燼に帰していた
きみはシンボルのジャンプをきめ
きみのフィギュア人生のす ....
その果実には色がある
制約のもと
つかのま限りの色がある
その果実には形がある
どの角度でも
どの経過でも
思いのほかに柔軟な形がある
その果実には香 ....
自分に催眠術をかけようとして
5円玉に糸を通してぶら下げて
目の前で振り子運動をさせて見ていたら
気がついた
振り子の重りがどんなに軽くても重くても
振り子運動の往復時間は同じ
....
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