君は目が小さいから
パンクロッカーには なれません
残念 (残念) 残念 (残念)
鯖は腐りやすいから
聖火ランナーには なれません
残念 (残念) 残念 (残念)
「郵便屋さんっ ....
短い夢の中で
大声で泣いた
会いたかった
探した
追いかけた
夢の中では
心が息を吹き返す
例えば
一日の疲労にゆらゆら身をまかせ
バス停まで歩く道
夕焼けでもない
うす曇り ....
梅の散る季節にも触れないで
びんの底にひとりよがりを沈める
こうして漬けておけばと月日が過ぎてゆく
手に入らないもどかしさに
焦がれてほんとうは気づき、身勝手に苦しむ
おんなだとかおとこだと ....
死ぬなら一つの未練を残して死にたい
未練なく死んでしまうと
自分がいた世界を忘れてしまうから
楽しかった事や悲しかった事
みんなと一緒にいた
大切な日々を忘れたくない
もし生まれ変 ....
きみが必要とされる理由がある
文句も言わずに黙々と働く
周りの人間にいつも親切である
トイレが詰まっても
餅で年寄りの喉が詰まっても
ささっと器用に処置してくれる
つまり
いろいろと便利 ....
げんこつ出してと
子等に言えば
なんと可愛い手が三つ
両手で六つ
げんこつの大きさに握った
おにぎりを一つずつ
パーを出してと
子等に言えば
なんと可愛い手が三つ
両手で六つ
....
激しい頭痛に酔って
電柱に頭突きして
奥歯がカチって鳴った
目の前には
泥まみれの天使
泥まみれの天使が私を見上げている
泥水溜まりの中から
泥まみれの天使が私を見上げている
泥ま ....
春夏秋冬を糧にして
俺は 生きている
何時でも 一所ばかりを 住処としている
輩は 嫌いだ
春は 花びらの舞う様に 酔いしれ
夏は 潮騒の香りに 鼻を くぐらせ
....
娘の手帳に、平和になりたいと書いてあった
忙しい生活の31日の隣に小さく
彼女はもう
眠ってしまったのかもしれない
冷めたコーヒーと乾いたマフィンが
ずっと手つかずのまま
....
涙を見つけた
雨水と一緒に瓶に詰め
海に流した
ずっとそうしてきた
手紙のように
斜め向かいの窓を
望遠鏡でずっと見ていた
忘れぬように
逃げてしまわぬように
けれど
私が ....
エルニーニョで死んだ
イグアナの尾
きみは追いかける
ぼくは受け容れることができない
魚は
タンパク質と脂肪を
全世界に提供する
電流の仕事は熱するだけではないばずだ
....
うっぽこ、うっぽこ、うっぽ、ぽこ
ヴィクトリアはじょうずに
うっぽ、うっぽこ、うっぽ、ぽこ
すべてのみこんでしまいましたので
うっぽこ、うっぽ、うっぽ、ぽこ
ぼくはなんだ ....
海の近くに本が落ちている
頁をめくると
漁師町の屋根はどこまでも続き
伝えたいことは
すべて終わっている
誰に叱られることもなく
海鳥が飛び方を記憶している
要するに
さむらごうちとか言うおっさんが
耳が不自由だったのを
STAP細胞を注入して治したと発表した後
それが嘘だとばれて
マレーシア航空で高飛びしたところ
クリミア半島で消息を絶ったっ ....
外へ踏み出せば
青い山並
遠い湖岸
しぜんのじねん
自己意識はまた
不確かな
見えないものを
手探りしては
喪失感
億劫な発語
力ある沈黙
言霊を追う ....
言葉の繊維で細い白く光る糸を紡いでゆく
ゆっくりと一日かけて語彙と語感とを撚り合わせて
染色を施して様々な色の糸に仕上げてゆく
それはやがて布地に織り上げられ
誰かの肌を覆い隠してその人自身の ....
まだ夏という季節が
迷いのない子ども
(のよう)だった頃の
残り香だけを頼りにして
つりがね草の
茎の中を歩けば
規則正しい配列の褥で
寝返りをうつ命たち
不完全な器を抱え
危ういバ ....
逢瀬を待つ
隙間には
悲しみを選んだ欠片の屑
触れたら
傷を負うよ
見えない姿で
聞こえない言葉は
左隅の
冷えた空気を
支配する
逢瀬を待つ
時には
母のない子の ....
人の波を組織していく厳密な力学
かつて敵として対峙していた大きな炎
俺はあんたの姿を瞳の中に閉じ込めることができず
あんたは人との軋轢や制度との不適合を介して
俺の冴え渡った体に凍 ....
右にはスミレが咲いており
左にもスミレが咲いている
何もないのは中道だけだが
そこには黄色い蝶が飛んでいた
左右に弾かれながら
けれど前に
たまねぎの
ちゃいろの
うすかわを剥く
のり、で
はったわけでもないのに
なかみのかたちに
ぴたりとはりついて
かわいてしまった
うすかわは
もう
うすかわ以外の
何者でもない
....
初めておばさんと呼ばれたのは
娘を保育園に預けて働き始めた頃だった
仕事が終わって迎えにいくと
小さな子どもたちが
今度は自分の親の番かと
わくわくしながら遊んでいる
時間外保育の部屋 ....
夕闇の部屋 風がカーテンをそよいだ時
その影から 一人の白い女が突然あらわれると
英詩の邦訳は興を削ぐから嫌いなの
そう語りかけて まるで意味あり気に 背中を見せて振り向きざま 消え ....
今日は日曜日だから
病院の屋上で
ふんわりかすんだ景色と
ゆったり過ぎていく一日を
眺めていよう
近くを流れる川岸で
竿振る人がいて
逆さになった山の
頂上をめがけて振り降ろし ....
表通りはこんなにも穏やかなのに
私の心は悲しみの連鎖に怯えている。
残された時の歩みの中で、
一体何が出来ると言うのだろう。
愛する木々のさざめき、予感の連続。
ひと月。永遠のひと月 ....
倒木と流木が
花に持ち上げられ
何処かへと運び去られてゆく
音の泡が
幾つか土に残される
午後の弔い
水に沈む花
土の上の金
踏みしめる 踏みしめる音
....
誰もいない海に立ちつくしている時
去年の思い出を思い出している僕は
誰のためだろうということを思い描いていて
何のためなのかと腕を組んで考えていた
昔ここには来たことがあるとテトラを横 ....
盗聴器に子守唄聴かせている
消えない過去重たくまた一歩
G線上にブレーキ痕
1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
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