恋
恋に恋する人は
桜が好きだ
一瞬にして心を奪われて
波立った気持ちを埋めることなく
貴方は消えてしまう
だけど毎年
こんなに切ないのに
また恋に落ちてしまう
貴方 ....
よく晴れた朝
新しい職場へ向かう
昨日の特訓で疲れているけど
今日も頑張れる
覚えなくてはならないことがありすぎて
頭がぱんぱんになる
あまり眠れなかったけど
ちょうどいい緊張感だ
....
【いとおしい 石】
真新しい制服をきて
さあ これから はじまりますよという玄関で
籠の鳥が けたたましくないていたから 鳥にも
ありがとう 入学してくるねって 声をかけ
ただいま ....
1cmの1兆分の1の1兆分の1の100億分の1の火の玉だった宇宙のちんカス
06秒に1人24時間に1万5千人AIDS感染がメイクされる愛の惑星のちんカス野郎さ
ガマン汁で繋がれた舌と尿道と唾液 ....
町の壁には落書き
薄く消された悲しみから 死んだ目の子供達に言葉を与える
町の壁には落書き
遥か彼方の鉄橋から 殺された目の子供達に言葉を与える
気がついたら私に落書き
瞼を閉じたと ....
パワーウインドウをおろして
ぱたぱたと灰をまいている
花咲かじいさんは
浅黒い腕しかみえない
パワーウインドウをあげて
その場を去っていった
あとをにごしたものを
私はじっとみつめて ....
誰もいない夜明け
失った 言葉を
死ぬのかもなと
本を 電車の中で
光にあてがっていた
今日も 部屋のふとんに入って そして
メトロのキオスクで雑誌を手に
きっと売り子と約束の ....
抱きしめるんで時間止めてください
よくしゃべる星空に相槌を打つ
お年玉付きハガキに残暑お見舞いされている
寝てる間に僕は
バージョンアップされているらしい
知らないうちに新情報がインストールされている
過去と未来の脈絡もなく
誰かと入れ替わったことにも気づかず
昼夜を問わず
意識にのぼる暇もな ....
桜が咲いたねとか
空気が湿っているねとか
そういうことを言って、世界を楽しんだふりをして
あらゆるものを知ったかぶって
ほとんどのものをとり零しながら生きている
「梅よりも桜のほうが ....
君は目が小さいから
パンクロッカーには なれません
残念 (残念) 残念 (残念)
鯖は腐りやすいから
聖火ランナーには なれません
残念 (残念) 残念 (残念)
「郵便屋さんっ ....
短い夢の中で
大声で泣いた
会いたかった
探した
追いかけた
夢の中では
心が息を吹き返す
例えば
一日の疲労にゆらゆら身をまかせ
バス停まで歩く道
夕焼けでもない
うす曇り ....
梅の散る季節にも触れないで
びんの底にひとりよがりを沈める
こうして漬けておけばと月日が過ぎてゆく
手に入らないもどかしさに
焦がれてほんとうは気づき、身勝手に苦しむ
おんなだとかおとこだと ....
死ぬなら一つの未練を残して死にたい
未練なく死んでしまうと
自分がいた世界を忘れてしまうから
楽しかった事や悲しかった事
みんなと一緒にいた
大切な日々を忘れたくない
もし生まれ変 ....
きみが必要とされる理由がある
文句も言わずに黙々と働く
周りの人間にいつも親切である
トイレが詰まっても
餅で年寄りの喉が詰まっても
ささっと器用に処置してくれる
つまり
いろいろと便利 ....
げんこつ出してと
子等に言えば
なんと可愛い手が三つ
両手で六つ
げんこつの大きさに握った
おにぎりを一つずつ
パーを出してと
子等に言えば
なんと可愛い手が三つ
両手で六つ
....
激しい頭痛に酔って
電柱に頭突きして
奥歯がカチって鳴った
目の前には
泥まみれの天使
泥まみれの天使が私を見上げている
泥水溜まりの中から
泥まみれの天使が私を見上げている
泥ま ....
春夏秋冬を糧にして
俺は 生きている
何時でも 一所ばかりを 住処としている
輩は 嫌いだ
春は 花びらの舞う様に 酔いしれ
夏は 潮騒の香りに 鼻を くぐらせ
....
娘の手帳に、平和になりたいと書いてあった
忙しい生活の31日の隣に小さく
彼女はもう
眠ってしまったのかもしれない
冷めたコーヒーと乾いたマフィンが
ずっと手つかずのまま
....
涙を見つけた
雨水と一緒に瓶に詰め
海に流した
ずっとそうしてきた
手紙のように
斜め向かいの窓を
望遠鏡でずっと見ていた
忘れぬように
逃げてしまわぬように
けれど
私が ....
エルニーニョで死んだ
イグアナの尾
きみは追いかける
ぼくは受け容れることができない
魚は
タンパク質と脂肪を
全世界に提供する
電流の仕事は熱するだけではないばずだ
....
うっぽこ、うっぽこ、うっぽ、ぽこ
ヴィクトリアはじょうずに
うっぽ、うっぽこ、うっぽ、ぽこ
すべてのみこんでしまいましたので
うっぽこ、うっぽ、うっぽ、ぽこ
ぼくはなんだ ....
海の近くに本が落ちている
頁をめくると
漁師町の屋根はどこまでも続き
伝えたいことは
すべて終わっている
誰に叱られることもなく
海鳥が飛び方を記憶している
要するに
さむらごうちとか言うおっさんが
耳が不自由だったのを
STAP細胞を注入して治したと発表した後
それが嘘だとばれて
マレーシア航空で高飛びしたところ
クリミア半島で消息を絶ったっ ....
外へ踏み出せば
青い山並
遠い湖岸
しぜんのじねん
自己意識はまた
不確かな
見えないものを
手探りしては
喪失感
億劫な発語
力ある沈黙
言霊を追う ....
言葉の繊維で細い白く光る糸を紡いでゆく
ゆっくりと一日かけて語彙と語感とを撚り合わせて
染色を施して様々な色の糸に仕上げてゆく
それはやがて布地に織り上げられ
誰かの肌を覆い隠してその人自身の ....
まだ夏という季節が
迷いのない子ども
(のよう)だった頃の
残り香だけを頼りにして
つりがね草の
茎の中を歩けば
規則正しい配列の褥で
寝返りをうつ命たち
不完全な器を抱え
危ういバ ....
逢瀬を待つ
隙間には
悲しみを選んだ欠片の屑
触れたら
傷を負うよ
見えない姿で
聞こえない言葉は
左隅の
冷えた空気を
支配する
逢瀬を待つ
時には
母のない子の ....
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