そのわらべうたは
作者不明だという
畑に添って
作られた石垣
その隙間から
シダやペンペン草が顔を出し
しっぽがふたつに別れた小さな虫が
忙しそうに出たり入ったり
雨が降れば
水 ....
レイアウトを女性誌からトレースしたような
ヘブンズ・ドアの使い手のような君と
街道を散策
古書店
雑貨店
ランチは
イタリアンにして
君は大学病院で言われた診断を元に
チキンとドライト ....
迎えにきた おまえを
切っ先を腹に埋めこんでいるさむらいを
かつて桃太郎と呼ばれたおまえ
殿様の不興を買ったおまえ
梨の木の下で死を待つおまえ
おお おれは鬼の屍
といっても はじめか ....
こんなこと
それも朝のこと
登校している途中
このままずっと歩いて行きたいという気持ちになる
こんなさわやかなうららかな始まりの朝が
金属+プラスチックの硬い椅子に座る一日に繋がっていてほし ....
頭のなかで音楽は鳴ってる
体の中で心が考えてる
咲く花は枯れる花
萎びる花 スピナビルを聞く夜
振り返りながら街の空に気づく
カセットテープを聴くときはパナソニック
ヘッドフォンを ....
親子三代
ホームレスって言うんだから
ある意味凄いと思うわけ
家業ってことでしょう?
嫁さんもいたってことだし
尊敬に値するよな、ほんと
親子三代サラリーマンなんて
別に有り難くも何とも ....
しあわせな瞬間を
こっそり切りとって
あわいブルーのアルバムに
貼りつけてほっとする
あとから眺めるわけでもないのに
夢中でレイアウトを考えたりして
だれに見せるわけでもないのに
....
季節が過ぎると 野山の色が変わる
忘れたり後悔したり
想ったり傷付いたりもする
言葉を選んでいる間は 世間話もできない
好きになれなければ 何を撮っても平面だ
どこかで小さな声が
どこかで ....
セバスチャン、これが先割れスプーンよ
僕の記憶はこの言葉を最後に消えている。
豆腐ハンバーグを食べていたのは確かだ。
肉と大豆のコラボに心踊ったのも確かだ。
そして先割れスプーンを手にした ....
西島大介が好きだよって
君に話したけど
そんなことリアルでは
1回も言ったことなかった
平山夢明が好きなことも
言ったことなかった
でも
君には言えたんだ
君になら
どんなことでも言 ....
2009は
僕にとって
特別な意味を持つ数字だ
2009年
僕は
活動を始めた
産まれたての子牛のように
膜を破りながら
2009年
君もそこにいた
君もそこにいたのに
僕には見 ....
街路樹を支える組み木が
窮屈になりつつある様子
いつか外されて炎に消えるのだろう
スッキリとした詩文をと思い
言葉を組み換え組み上げ
いつまでも決まらず
そうしている間 ....
明日の裏切りに耳を澄ましている
仏壇に供えるようなラブレター
拍手のタイミングがわからない
ピンクのコップみたいなチューリップの
花びらはらり
想いが重すぎたんだね
期待ばかりしないで
そんな声がした
少女の後ろ姿に似た花ばかりの庭に
母の日は赤いカーネーション
赤い売り場に呆然とする
感謝の気持ちはいくらですか
すきなものってなんだっけ
二週まわってみおくった
母の顔がちらちら浮かんで
春は少しけだるい
左手首の動脈を
右手の指先でさぐり当てる
脈に触れれば
自然とそれを数えてしまう
まるで
生きていることを
確認するように
えいえんに似たそのリズムを
日が暮れて
血の匂いがする ....
トランプを引き
21に近づけるゲーム
もう一枚引きますか?
ストップorワンモア?
理屈抜きの
身体の声はちいさくて
理屈込みの
心の声はおおきい
身体は快不快 ....
立ち止まっても
振り返っても
…一歩も前に
進めなくても
風が
わたしの背中を押してくれる
冬の海
風にのって
たこは
突き進む
よく澄んだ青空を
たこは
海を見下ろし
静かにないだ波が冬の柔らかい光で照らされた
淡い世界をみつめる
子どもたち 大人たち
犬 ....
オボカタさんの話題ばかりが優勢で
なんだか全然注目されないので
もう一度会見でも開いて
わたしもササイ教授にセクハラされたんです
とか涙ながらに告発するのを
虎視眈々と狙っているさむらごうち ....
{引用=
外は雨。
窓のガラスに幾粒もの涙が
透明な線を斜めに描いていく。
ベッドの上からその景色を見上げていると
左手がやさしい感触に包 ....
今夜ぬかるみそうですね
まだちょっと震えていて
瞳は亀裂して手招くのです
梢に掛ったビニール袋の
違和としての惨めさの中へ
眠りは逃げた僕から逆行した
福寿草のように笑う
気の早い毒 ....
ヒサカキは塩ラーメンの粉末スープの匂い
ウグイスのさえずり
鋭く 、
ハルリンドウみたいな
森ガール、山ガール
シャンプーの香り?
数羽のカワウは巣材をくわえて池を越えてく ....
空洞/
廊下で屋上で階段で
血がでるまで殴り続ける放課後
さっきまで童貞だった少年が
トイレで公園で部室で
制服を精液で征服した気になって
ばかなんじゃないの、
校庭の花壇が
雨の次の ....
誰もスペリオル湖の悲哀を知らない。
誰もミシガン湖の慈愛を評価しない。
誰もヒューロン湖の出生に言及せず
誰もエリー湖の瑞々しさに気づかず
誰もオンタリオ湖の覚悟を知らない。
知らないで ....
地上に引き出された私の網膜に
無数の矢が
容赦なく突き刺さる
モグラになって初めて知った
過剰な光は
漆黒の闇よりもさらに凶暴で
瞳を凝らす事を禁じ
見る事を私に許さない
視神 ....
退屈について考える退屈
静止画は美人
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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