誰かに泣き付きたいと思っても
重荷になってしまう罪悪感が勝ってしまう
何かに八つ当たりしたいと思っても
矢張り壊してしまう罪悪感が勝ってしまう
何がしたいのか良くわからなくなってくる
ど ....
秘密の恋が鏡越しに見つめ合っている
また出汁巻けず卵
104の女口説けず117の女口説こうとしている
照りつける日射しも
大きな入道雲も
うだるぐらいの湿気た空気も
乾いて日焼けた黒い肌も
額を流れていく汗も
ときどき吹き抜ける風のさわりも
湿った草の匂いも
....
君に照らされたいと
咲いた花は
雨風さらされ
踏まれながらも
その目に留まれと
桃色の手をかかげる
鈴なりのコチョウラン
大輪のボタン
道端のケイトウも華と
とうの昔に知って ....
レモンの青い葉の
そよそよささやくななめしたにある木陰が
独りの影に重なりつらなり
古い灰色の木製の椅子に座り
宙を見つめている無限に
くりかえされる喪失は
だれにも知られることはなく
....
女が買ってきた猫は
目を覚ますことがない
エサも食べず水も呑まず
常に丸まって眠っている
置物ではないかと
怪しんで触れてみると
確かに呼吸をしている
手触りも生き物のそれである
何し ....
から騒ぎのヘッドフォン
耳から外した途端
空虚がなだれ込んだ
世界は静止してしまった
私の体はがくんと落ち
その場で手にした石を
池に投げ入れても
波紋さえも描かない
生気を奪 ....
.
くにざかひ{ルビ嶮=さ}しき小径を伝ひ
{ルビ菩提樹=しなのき}の厚き葉叢の陰に
古びてあるか二もとの{ルビ碑=いしぶみ}
旅人は振り返り又振り返り歩き過ぎてむ
.
石のおもは ....
絶望、希望、平和祈祷
不満、不安、自分の唯一性
純潔、セックス、愛する人へ
それがお前の表現したいことか
それがお前の表現したいことか
それがお前を駆り立てるのか
それがお前を駆り ....
ケータイ開いて
メール来てたら、ちょっと嬉しい
ケータイ開いても
メールが無かったら、ちょっと悲しい
メール来ないかな、と思って
ケータイ開いた瞬間に
君からメールが来た時 ....
いつだって私には、なにもなかった
くだらない事ばかり言って
悪態ついて
早起きもできない
素直じゃない
怒りはいつも自分宛て
どうせみんな燃えちまうんだって
そんな事ばかり考えて ....
お花
彼岸花の女の子
触ると消える
夏だけの女の子
アスファルトが太陽を照り返す
暑さ二割増しの今日だって
森深くのあの場所に行けば
きっとあの子に会える
夏になると悪 ....
今、ワールドカップに目を注いでいる
地球人の何パーセントが肯うだろうか
なるほど彼は年相応だと
四年前は四十二、三というところ
何と二十六だった
あり得んロッベン
ファン・ペルシーと同 ....
あなたが私を
見つけたのは、偶然じゃない
私が暗い闇からあなたを呼びつづけていたから
繁華街の出口から
あなたの待つ家にむかう
次第に濃くなる暗闇と引き換えに
私の即興詩を差し出す
....
ししとうはすいかに意地悪をしたい
だから襟口をまっすぐ指さしながら
お米が付いているよと言い添えてやる
すいかは自動的に俯いて
始めの釦と二つ目の釦のあたりを
つまみつつ見つめているのだが
....
栽培キットに水をやる
夏がまた巡る
一昨年は朝顔
去年はミニトマト
今年はホウセンカ
今日三つ花をつけた
鳳仙花
紅い花
今年もそろそろ花が咲くと娘を呼ぶ
鳳仙花 ....
僕の隣で眠る彼女が
真夜中突然跳ね起きて
大きく一度息を吸う
呼吸を覚えたての人魚のように
そうして怖い夢をみたという
彼女はおそらく陸にまだ
うまく慣れることができていない
昔の約束を ....
その絵画は、
曰く付きだった
とある画家の
最後の傑作であった
まず、その絵のジャンルが分からない
人物画なのか肖像画なのか
風景画なのか何なのか
ただ、正確に言うと ....
ここに来てSTAP細胞は
在るような気がしています
ただ、作る途中で
他人には言えないような
とても恥ずかしい何かを
混ぜなければならないのではないか?
だからオレンジジュース程度の酸など ....
君らしく
例えばいつだっけ ずっと守っていくんだって
強く繋いでいた 想いですら途切れてしまって
ここから一体 何を信じればいいんだろうって
それでも続いていく未来は 君にとって残酷だった ....
ありがとう ごめんなさい
あいしてる だいきらい
色んな感情を 代弁する 顔文字は
とても 便利
動き回る 絵文字や
遣ったことのない スタンプだって
魅力的だけれども
....
飛んでいる矢は静止していることに
時熟できる者は決してゼノンのパラドックスが
あながち間違いではないことに気づく者であり
現在は常に過去であることを知る者であり
おのれを時間化することにい ....
きみらが見ているものは仮想現実だ
ただ厄介なのはその仮想現実が
きみらの現実とぴたりと
寸分たがわず重なってしまうことだ
つまり仮想現実を何らかの方法で削除できるとして
すでに現実との密 ....
雨を尊敬する 飛びたくても飛べない鴉
貝殻が渦を巻いている 時計が時計を罵っている
だからという言葉とそしてという言葉がセックスして
どうしてという言葉が生まれた それを貴方が口付けした
....
がたぴし翁が住んでいるという
ここまで来たのだから挨拶をしていこうと
靴を脱いで上がっていったら
ちゃんと列に並んでくれと怒られてしまい
肩の間でしゅんとしている
それで長いこと待って
き ....
青い本、カーテン、壁。
ゆで卵、液晶、ローラーコースター
交互にする指輪、遠い者同士の接吻
からだを折ると、すこし生きやすい。
思いだすのは、ちいさなこと
泣いたら泣いたぶんだけ体が ....
一羽の鳥が
世界の果てを見に行った
そして
泣きながら帰ってきた
飼い主は訳を尋ねたが
何も言わなかった
いや
言えなかったのだ
そのかわり
鳥の羽毛は青く変わっていた
日 ....
空耳
原型がわからない
こんな音
だらけ
ずっと
これからも
1864 1865 1866 1867 1868 1869 1870 1871 1872 1873 1874 1875 1876 1877 1878 1879 1880 1881 1882 1883 1884 1885 1886 1887 1888 1889 1890 1891 1892 1893 1894 1895 1896 1897 1898 1899 1900 1901 1902 1903 1904
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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