捻れているのは
心じゃないわ
あんたの言いたいことは
分かってる
だってあたいが
生まれたままの姿になったとき
先ず目が行くのは
そこだもの
あんたは
それを心の表れと言った ....
僕は嘘つき
君は嘘つき
でもさ
お互いに
よかったと思えるように
生きて行こうね
「きのう
お会いしましたね」
と
見知らぬかげが
暗がりを指さす
「覚えていられないので
さきにいいました」
暮れ方の街
屋根は正しく空を切り取り
はがれた青は道 ....
自らにも問いかけてしまいそうな、
でも 永遠に答えなんて出ないような
不思議な心情のまま 紡いだ言葉を
目玉焼きの中に 閉じこめて
黄味と ふたり ゆら・ゆらら
記憶の海に 沈めたら ....
人間や
運命という言葉でしか
癒せない傷がある
最近の首相は
愛国心とかぬけぬけと口にしているらしいが
簡単に傷を癒せると思って
その言葉を使うなよ
「愛国」とは何だ!!
「愛 ....
セピア色の銀板写真に
固定されたあなた
肋骨の浮き出た体で
西瓜を喰っている姿に
戦場の匂いはないとしても
あの夜
炎にあぶられた身体は
反り返り 跳ね返り
決意は ぱちぱち爆 ....
断らずに済むのなら
だれも傷めず済むだろう
自分だけが傷めば済むだろう
弱音を吐かずに貫けば
士気は下がらず貫けるだろう
自分だけが背負う重みを貫けるだろう
....
想う心のベクトルは
方向音痴で 寄り道が大好き
想う心のベクトルは
目的の横を 気づかず通過する
想う心のベクトルは
見知らぬベクトルが 行きかうなかで 的を見失う
....
俺は帰宅の途中(フラリ)
とびどぐ買い求め懐に(ガサリ)
笑う悪魔のように(ニヤリ)
ふきげんだけどじょうきげん(ユラリ)
中古車はたやすく(ブラリ)
最高時速を記録する(ブロリ)
家族と ....
隠喩の練習
をしようと思って
とにかくなんか書いて
みようとしたら
「きみのおへそのしたの
かわいらしい縦割れえくぼ
うっすらおヒゲまでそえて」
という語句が
まっさきに浮 ....
自分で敷いた道がある
凸凹道で思うように進めない
曲がりくねった迷路の道で
迷ってばかりいる
ぬかるんだ道に
足を取られて転んだこともある
途中で立ち止まり
天を仰いで溜息を吐いた
....
ビデオレンタル店の前で
男と女の高校生が立ち話をしていてね
お互いに意識してるんだろう
話すたびに笑顔がぎこちないのさ
背の高い男の子は自転車に寄りかかり
女の子は
カバンかなにかを持 ....
一羽の鳥が飛んでいた、高く飛んで行くにつれて
数羽の鳥達が一羽の鳥の元へ群がり飛んでいた
その姿はまるで家族のようだった
やがて一羽の鳥を残し、数羽の鳥達は高く高く
どこまでも遠くへ飛んでいっ ....
もう動かない足が歩こうとする
誕生日を機にアヒル口をやめたのか
君のいなくなった部屋から溢れた涙が赤い
と伝えたくて書く
ありがとう
今日は
あなたに宛てて書きたかったから
術が無いわけではないのだけれど
半分届かないだろうと思いながら
ここに置く
ありがとう。心から
いえいえ心 ....
お金払って天使が降りてくるとき
お金払って魔法が効いてくるとき
お金でそんなもの買えないと言うけれど
あるのだからしょうがない
お金で売り買いされてはいないけれど
手元に残るその感覚 ....
手渡され
キャベツを剥いている
一つが終わるとまた一つ
終日キャベツを剥いている
来る日も来る日も剥いている
甘ったるい青臭さ
葉をもぐ音は眠気を誘う
額に縦皺や青筋を浮かべ
倦み ....
この歳になって、何もやらないというのは何かを表明しなくてはいけない。
もっと昔なら何もしなくてもそれが普通だった。
この歳になると、何かを理由としなければいけない。
社会人としての責 ....
暮れなずむ
誰かの小さな紅葉は
夕焼けに包まれて
橙の肌に
色差す風に
運ばれながら
恋の水面を揺らして
紅葉がはらりと
夜空に舞いながら
寂寞の湖を
くれないに染め
恋は彩 ....
ドラマチックに声をあげながら 静止していくのは
流れるはずの血液 聞こえるはずの心音
足早にそこから立ち去っていきたいのに
抱えた季節を手放せないから 動けない
与えられた名前 ....
イチョウが裸になるころだった。
あなたは、白く横たわっていた。
せまい台所のカーペットのうえに。
口にガス管が咥えられていた。
明け方だったとしか記憶にない。
おれは
そのころ
....
秋の向こうに{ルビ欹=そばだ}てながら静かに燃える木の葉ほど
老いの門口 艶やかに {ルビ靡=なび}くことができようか
ひとによりけり だが
誰も自分が想うほど 美しくも醜くもなく
ま ....
きんいろの
キミをみつけた
みどりのなかで
神々しいほどの
ほほえみ みえた
少し
恥ずかしそうに
そして
誇らしそうに
太陽の 光を
目一杯 受けて
....
俺の御嶽山が
噴火するどころか
マグマも冷え固まった
ままなことに
イラつく妻だが
火山性微動を
加えるぐらいの
工夫をするべきではないかと
声なき声を発する
あなたにあえないのと
もういないのとはちがう
そんな簡単なことに
今さらきづく
叔母の悲報をきいて
しぬってそういうことなんだね
うわのそらで君のこえをきいた
ふいにふれたくなっ ....
ざっくり言えば、海
へ行くつもりはなく
飛び込み
嵐の中で
自己完結する
ざっくり言えば、ビル
から飛び降り海
へ沈む夕日
終わらない創作料理
100人前のデザート
食い散らす ....
遠鳴き
ヒーーイィヨーーォ
森で喉を見せている鹿
口笛は慎もう
喜びは透明のまま
下草を踏み 落ち葉を踏み 砂浜を踏み 街路を踏み
怒りをまき散らす
目の前の夾竹桃の葉のふくらみに
髪切虫がとまっている
向こうの山は青空に輪郭ばかり突き出ている
歩けばそこで光は割れて ....
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