1 また明日
また明日、と言って彼女は顔を伏せた。また明日、明日はいつくるのかと聞いたらまた明日なんだから明日来るに決まってるだろうと笑われたがここは明日が明日来るかわからない土地なのだ。みんな ....
病室の午睡時、
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵の如く残り
自分が此処に居ることが
怖いくらいはっきりと浮き立つ
*
病院の午睡時は誰も居なくなる
ただ人の気 ....
アマゾンの巨大魚
ピラルクを釣ろうと思い
ワイヤー製の頑丈な仕掛けを作った
これでは電車に乗れないので
少しコンパクトな仕掛けを作り
1mの鯉を釣ろうと餌を調合した
ひき肉とサツマイモと数 ....
俺は光を手に入れた
全ての言葉が自分に向けられたナイフのように感じるとき
街燈の口から肛門までは広い路地裏で
背中を刺された水溜まりがうつ伏せになっている
太陽と月が手を繋いで流れる日々
....
罪を
ね、
時間がやさしい風で
洗い流してくれるよ
これは
ほんとうの経験さ
恋愛も
ね、
そんな風に忘れられるなら
憎しみも
悲しみも
ね、
透明になるま ....
いまとなっては
すこし悲しいくらいの
干からびた笑い話だが
僕は
じつは
二十歳になるまでに
死にたかったから
世界をバカにするのも当然だと
信じていた
どんなあたた ....
37℃を超えたあたりから ちょっと虚な意識の中で
なんとなく ようやく
スマホの写真を消し始めた
一緒に行った旅行 あなたの写真だけ消していくと
あの時間から あなただけが消え ....
苦しみのひとつひとつに名前が付いていて
悲しみのひとつひとつにも名前が付いている
そのうちのひとつは
アイ・ショット・ザ・シェリフ
....
凪の日に書いた手紙を燃やすのは
祈りにも似てる
といっても差支えないんじゃないだろうかと
ふと思う
カタツムリと紫陽花が見たい
ともおもう
ねる
....
カサヲサセバ
素直になれるだろうか
オチテシマエバ
寂しさは治るだろうか
アメガフレバ
消えてなくなるだろうか
ヨルニナレバ
子どもに戻れるだろうか
....
神なるものに孕まれ
神なるものの内に在る
私なるものは
神の内に詩想し生きて
今やすべて私の自由意志に任され
この荒涼として混沌の人間界 、
私自らが加担し造り出したのなら
....
生きたい。生き残りたい。この宇宙のいのちの星に
一つのいのちとして生まれたからには、生まれ持っ
たこの本能を、せいいっぱい開放して謳歌したい。
だから俺は、自らをごまかさない。自分の欲求を恥
....
食べたもので人の身体は出来ています。
そんなことはいちいち考えずに
その日の風まかせで
献立を決めてきた
心は何で出来ているんだろう
手元が狂うのは永遠の一瞬
包丁の刃で切り落とし ....
○「時だけは」
ストーブをしまおうか
扇風機を出そうか
決めかねている間に
時だけは確実に過ぎ去っていく
○「ミヤマキリシマ」
今年も山の斜面に
きれいな花が咲いている
植物は
....
私たちから離れた世界中の多くの人々が
私たちのことを祝福していると思うのは
確かなこと
毎日を生きてきたという
何もないのは
純粋な証拠なのだから
善と悪が交じり合った ....
夕暮れになると虫を求めて燕が飛び回る
蝙蝠の飛翔よりずっと気分がいい
燕はハレの礼服になれたけど
蝙蝠は傘にしかなれなかった
自分の大学がイスラエルの企業から恩恵を受けている
そ ....
紺碧の空のもと
緑の{ルビ渓=たに}に分け入り
髪より細い糸を頼りに
ときめく胸を押さえ
銀鱗が舞い踊る
「個人はなにものかに達するためには、
自己を諦めなければならないということを、だれも理解しない」
(ボアスレーへ、ゲーテより 一八ニ七年九月二十五日)
「一ふき風の木の葉しづまる」 ....
とある休日
ひとり
グランドを走りつづけた少女は
急に立ち止まると
雲ひとつない青空をみあげました
そこには空しかみえなかったけれど
しあわせのすべてがみえた気がしたの ....
諦念と憧憬の
深く深く
郷愁の場を探しゆく
我、何者ぞ
ただ堆積した記憶、
死して突き抜ける
自己諦念の深みに
憧憬の高み郷愁の次元、
注ぎ込まれ普く拡がり
....
静かさ
満ちる
闇の
沈黙に
解ける悲しみ
・
静かさ
満ちる
光の
ほほ笑みに
解ける喜び
・
静かさ
満ちる
空の
青さに
解けるいつくしみ
五行歌という
一つの
生き方を
生きている私は
幸せ者です
・
えっへへ
五行歌と
共にある私が
嬉しくて
繰出し鉛筆を持つ
・
五行歌と
出会えて
こうし ....
○「ほんとうのこと」
すべては過ぎ去るということ
○「心と体」
心が受け付けないものは
体も受け付けない
体が受け付けないものは
心が受け付けない
心と体はつながっている
○「 ....
いいんだよ
金の力で女を抱くというのはね
ぐぇへへ
おまえが好きな女をおでは抱いてるんだぁ
おでの勝ちだぁ
というような政治家がいたかもしれない
僕がいいねをするのも
考えも ....
・
朧げな 赤い花を摘んだ/剥いた
溢れる果汁が人の皮の下と同じで
ぷっくりとした繊維が 空気を熱く昂らせていた
私の熱を奪い取って からからの空を膨張させていく
地球の血液
....
怒りのあまり
何も見えなくなる日
皮が千切れるくらい
笑いころげた日
風のない日
肺の底から
流れだす煙を
何かに
どうにか重ねあわせる日
手足のふるえを
抱えこむ日
....
青み増す
アジサイのうた聴く
遊歩道、
誰か知ろうか
この哀しみを歓びを
この人生はこの人生
終われば終わったで微笑み返し
自らの行いの結果が自らに返り
....
そりゃあ僕も人間だから
心が折れそうになることもある
躓いたり
転んだり
生きるとは
そういうことなんだ
日々起こってくる課題や問題
人生をかけて乗り越える病気
生きていく
生き ....
やはらかな
からだをしならせ
しずめては
はじめてたましい
あらわれでて
しこうしかんじょうしいししながら
ひっそりひそむれいせいに
むかうわれなるうちなるたしゃ
*
....
{引用=𝘺𝘦𝘭𝘭𝘰𝘸 𝘣𝘪𝘳𝘥} 造花のくきの折れる{引用=(𝘣𝘭𝘢𝘯𝘬)} いつの日か、眠れる
錆びていた工具箱 {引用=「𝘣𝘪𝘳𝘥 𝘤𝘢𝘨𝘦} 揺れる 籠に
御伽話{引 ....
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