来週はまた緑に溶けてゆく
透明な水をかき分け
鮮やかな{ルビ生命=いのち}を奪う
舌鼓を打つたび
一粒だけ涙を流す
望むとか、望まないとか、そんなもの、特別人生において重要な事柄でもないだろう、何の意味も無く道端でいきなり切り刻まれるやつだって居るさ、夢を見続けるやつなんて阿呆だ、だけど諦めを達観のように語るや ....
もう懐かしの七月は遠い、
なんてほざいてるあいだに
六月が来て、六月の夜の都会の空は、
まあ、遠い、物理的に。
うん、ここが都会じゃないのは
しょうがない。
それでも見上げる夜空には
....
雨上がりの明るみ
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い
、
雨上がりの藪の凄み
緑の一層濃く深く
鮮明な輪郭宿し
、
明るみ凄み雨上がりの
夢見る感情と覚醒す ....
雨雲の 垂れる夜にした恋だったから
跳ね上がることもしらなかった
若い胸
月日がたって
ゆれ動いた女の性の激しさは消えた
雨の跡を縫いながら
古い み寺を歩くと
....
眼いっぱい
ふるえる木洩れ日
ちいさな朱い鰭
息の仕方を忘れた朝に
滲む菖蒲
色香の移った骨抱いて
影は濃く
跪拝する
落涙に 蟻のもだえ
狂える記号たち
傷みの価値 ....
水の上に花が咲いている
花の姿が水にゆらめいている
それをながめながら
幾重にも愛を囁きながら
幾重にも別れにふるえているような
このひとときに
いちばん告 ....
○「パワースポット高千穂峰」
登山口の高千穂河原に車から降りると
僕はいつも霊気を感じる
御鉢のガレ場の急坂を登りきると
高千穂峰の気高い山容が
目に飛び込んでくる
不気味な御鉢の火口を横 ....
僕は生まれ変わったというと
いぶかしがる大衆のなかから
君が一歩前に出てきてため息
「、、、ついて、嘘ついてとか
本当のこととかは奥にある、人
生きる上、形而上ではねっ」ト
創 ....
頭がいくつもあるように、想像と解決が繰り返され、
想定していなかった彼が、かつて話したことまで木霊して
意味することを識る
一本で線、
ひとり想いを伝えること
二本で辺、
....
水泡ひとつ
コ|ヒ|カップの上にみる
向かい合う顔の間の空間は
隙間なく埋められている
水蒸気が凝結
水滴が付着したグラスには
水が鎮座する
口に運ばれるのはあまりに容易で
喉越し ....
突然の嵐に襲われ躊躇した
飲んで 飲んで 飲みまくり
今夜は酔いつぶれ
明日は本音を吐くから
信じてください何時までも
夏の制服少女は鞄の中に
教科書と
現代アメリカ最高の自称詩人
エディ・ゴールドシュタインの
詩集「男性自身」の原書を入れ
京急線追浜駅のホームで
品川行きの電車を待つ
「男性自身」に収め ....
この胸の空だ
空の青さは
魂の深さと
永遠性
永遠という果実
・
つきつめると
こころに行きあたる
だからこそ
手を合わせて
ありがとうと言う
・
一喜一憂すれ ....
森の樹木の根元に
下草の密生し
濃い陰影を纏い広がり浮かぶ
この孤独な初夏の午後に
意識は冴え冴えと
緑の樹間を縫って
走っていく
けれど 、
光、光の柱立つ
蒼穹の ....
私の周囲にあったものは、すべて私と同一の素材、惨めな一種の苦しみによってできていた。私の外の世界も、非常に醜かった。テーブルの上のあのきたないコップも、鏡の褐色の汚点も、マドレーヌのエプロンも、マダ ....
愛されて
十七年
妻は頬笑み
別れると
ぼくは涙を流した
恐怖は
人を
不自由にする
悲しみの
根源ですね
・
その対象に
とらわれた
こころを
解放してやることだ
どうでもいいよ、と
・
どうでもよくない
というの ....
若葉の頃を
誰かが緑色の世界だと
言ったのが聞こえた
緑色の世界という名前
悪くはないと思った
癒やしの緑色
安心感があり
過ごしやすさ滲み出る
清々しい気持ちいい世界
....
サービスエリアで一休み
僕は隣に停めてあったオートバイの
車名に釘付けになった
250の前に「I」の文字が付けてある
小柄な女子ライダーが
戻って来たので話しかけると
おじさんが寄って ....
ちょっと、ヨー、
笑っちゃう、リズム、なんて、アトム。
といっても、鉄腕じゃ、ネー。
大嫌いだった《物理》で習った、原子って。
原理はみんな、じぶんが好きさ、
便利な言葉は、ひら ....
雨は詩歌。
雨はメタファー。
雨はわたし。
散文の海へ4
北のはしのトイレは風通しがわるく蚊の住処だった。
蚊にとって海水浴場のトイレほど、衣食住に満ちた住処はな ....
気の毒でどうにもあまい。怖い怖いと足を踏み出し、つんのめる。決められた範囲は間怠っこい現状。落とし穴とでも眼を丸くして不用品の気分になる柄ではない。
けれど茫然として眺め居るがいい。あからさまに ....
○「ほんとうの愛」
僕は昔からほんとうの愛を求めてきた
しかしほんとうの愛は今だにわからないでいる
ここに僕の不安、不満、空しさ、落ち着かなさ、苦悩などの根がある
ほんとうの愛とはなんだろうか ....
かつてお酒の好きな詩人が
青い背広を着て旅に出ようと言った
夏の来るのを待つ短い ひと時
休日の真昼間
私の心はスーツケース持たず旅に出る
海もあった
太平洋の波の音に吹 ....
それは知ってる僕のせい
ひとみな僕から遠ざかる
むろん知ってる君のせい
僕のこころは泣いている
国の初めが天国ならば
僕の初めは君とのくちづけ
世界が突然キラ ....
あの原稿を送った後のことだ。ジュネの『葬儀』を読んでいたら、こんなことが書いてあって、驚かされた。
とつぜん私は孤独におそわれる、なぜなら空は青く、樹々は緑で、街路は静まりかえり、そして ....
『イル ポスティーノ』という映画を見ていたら、パブロ・ネルーダの詩の一節が引用されていた。
俺は人間であることにうんざりしている
俺が洋服屋に寄ったり映画館にはいるのは
始原と灰の海に漂 ....
揺れる楕円がことばを塞ぐ
甘い香りと露出した果皮が目前に迫り、
獰猛な括れと若い膨らみが
荒い呼吸とともに 静寂を犯した
仮面を剥いだ匂いを指がなぞる
然も危険な場所を呼び覚ますように
....
また新しい痛みを探してる?
この前みたいにはいかないと思うよ
力いっぱい何かをやるなんて
想像もできないし、したこともないし
笑顔とポジティブな言葉
拡張された感情
あなたが思って ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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