当然、げどくそぶがやってくる。
私は すっかり
げどくそぶに 取り囲まれる。
そんな げどくそぶから逃れようと
そっと 立ち去ろうとするが
げどくそぶに 気づかれて
げどくそぶ ....
水族館の水槽のうえには空がない。
魚たちは 時折
水面に顔を出して 見上げてみるが
コンクリートの暗い天井が見えるだけだ。
ここは魚たちが生まれた海ではない。
水族館生まれの ....
人は なぜか
ふと
思いつくことがある
仕事の帰り道 疲れた躰を 運びながら
ふと
夕暮れの空を 見上げて
金曜日の夜 スナックで ふざけながら
酔いつぶれた その 陽気な ....
ドアが開く
た~だい~ま~
アナタの声が響く
遠いところから聞こえてくる
た~だい~ま~
出かけた時よりも幸せそうだ
よかったぁ
と
....
浜辺を歩いた
ここでは きっと どんなことでも
許されるのかもしれない そう思いながら
私は 浜辺を歩いた
ウミウシ そして 砂底にいる
カレイの姿を見た 確かに
海の中にいた ....
彼女が話している
クロッキー帳に合図のことば
けものごころに純情を
せつないことが多いか
生きているとは
かなしいことが多いか
彼女が話している
クロ ....
本当に助けてほしい時に
手を差し伸べてくれるその手が
その人にとっての最悪であるとき
世界は善意に満ちて
輝いている
裸足になれよと言うような
大小さまざまな丸石ばかり
いつのまにか
川の水に足をひたしている子供たち
見知らぬ彼らを
私の子供にしてもみる
十二月の川辺にはススキが生い茂っています
こ ....
つまらなくてもステキな映画みたいに
美味しくなくても食べるのが楽しい料理みたいに
きみのオナラが世界にきみを響かせた
長靴はいて、
弱く繋がる
目を合わさずに目にしみる虫 ....
ぐにゃり曲がったスコップで
地球をほじくりかえしていると
金平糖が掘り当てられる
赤色 水色 白色 黄色
安っぽい星のレプリカ
掘り出されるなり
宙に舞い上がり
瞬くうちに瞬き始める
....
海はすべてを包んでくれる
身体も命さえも
そしてそのまま離さない
なんにもない
なんにもないこの界は
ただ白く白く輝いて
音を響かせ和んでいる
響く音はそのうちに
透き通った奥行き旋律
形造ってくっきりと
光の輪となりループする
あふれるあふ ....
誰からも愛されなかったと嘆くニートが一人
生まれてくるんじゃなかった、と言い残し
ある日首をくくってしまった
それからしばらくして
彼の家に無数の恋文のようなものが届く
郵便局には
....
母さんと夕食を食べている
母さんは
ポテトサラダの味付けはどう? と聞く
僕は
葛藤の群青が冷却される三辺のFM波が機体
を下降気流へと誘惑してステンレスがベニヤ
板へとバク宙する ....
太平洋戦争を終わらすため
日本への原爆投下は「しょうがない」
二〇〇七年六月三十日に
日本政府の防衛大臣はそう言った
原爆投下は、日本を降伏させて
ソ連の参戦を食い止めるために
あり得 ....
アルデバランばらんばらん
惚けてしまう惚けてしまう
タブレット端末に賭ける人生に
世の末を見るのは早い
感動出来る言葉など何も残す必要は無い
感動では何一つ人生の糧など得られね
むしろ思い ....
盆休み。昼下がり。ソファでゴロゴロゴロゴロ、
まさに「カウチポテト」な青年がリモコン片手に
つまんねー、とツイートしたとき
2階から仙人が降りてきて言った。
「おいおいおいおい。
お前さ ....
どっか行こ?
自由だなって
思えるどっか
ケータイもパソコンも
鳴らないどっか
眠れる夜のどっか
なんだろ
文字を書くのが好きだ
なぜだろ
考えるのが好きだ
でも
どうしてだろ
酒や薬に溺れて
それらを消し去るのも好きだ
僕の話を「つまらない」って
みんなが言うんだ
普通じゃないことが求められ
つぎはぎだらけの作られた変態が
ニッチ市場で跋扈する
普通だってことは、悪だ。
普通じゃないってことは、週刊誌 ....
「あなたの夢はなんですか」
と聞かれたとき、
子供だったぼくらは
口々に答えた。
きれいすぎる瞳に
現実が棲むことは出来ず
あきらめることを覚え
妥協や言い訳がうまくなり
濁っ ....
あなたは手紙
生まれたときから
たったひとりの誰かに
宛てられた手紙
行く宛は今は
雨にでも降られたか
少し滲んでて見えない
けど確かに書いてあった
届けば大切に
読んで ....
朝
君が
遠浅で
わたしを
呼んでいる
幸せなゆめを
見ていたいなあ
水がつめたく
感じる様な
繊細かつ
美しい
君の
夢
昼
私は
海の先
蜃気楼を
じ ....
たかが小銭、されど小銭
そんな風に言える生活レベルでは有りませんで
必死こいて 高価な硬貨を選出した効果が
有ったか 無かったか 私は 知らない
ただ 吸い込まれるATMの 無機質 ....
安売りをしていたので
星をひとつ買った
命名権付きということで
相応しい名前を小一時間考え
以前飼っていた犬の名前をつけた
部屋の電気を消すと星は仄かに瞬いて
偽物みたいに綺麗だ ....
何となく波打ち際の香りを求めて
川沿いを下り海に出る
想像とは違う本物の音を聴く
現実そのままの懐かしい潮の匂い
だけど本当は
目的も無く歩く事だけが
僕の目的だったから
ゴミだ ....
どうにでもなれと自棄になったり
冬の心配をしたり
毎日が不安で
苦悩が尽きないのに
誰にも打ち明けることもできず
私はさっていく
此処から
何処かの死へ
僕は
途方に暮れている
届けたいものがあるけど
今日は誕生日でも
記念日でもないから
膝をつき
項垂れていると
頭上に月が
満月が出ていれば
何かを贈る理由にはなる
せめて
きれ ....
スパイスと宝石の匙で
耳を穿られる
《誰の膝が欲しい?――
頭の中から始まる旋回舞踏
透明な花びら 光彩のミスト
すぐに船内の浴槽が揺れるよう
隠れた海が押し寄せて捲れだし
突 ....
自由詩の微粒子を
髪に吹きつけた女
き、ら、き、ら
1587 1588 1589 1590 1591 1592 1593 1594 1595 1596 1597 1598 1599 1600 1601 1602 1603 1604 1605 1606 1607 1608 1609 1610 1611 1612 1613 1614 1615 1616 1617 1618 1619 1620 1621 1622 1623 1624 1625 1626 1627
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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