(呼び名は市道というのだが)
わが家に接した舗装路は
歩道と車道の区分なく
往きかうかげは
乏しく淡く
そのうえ しばしば
三毛猫さえも巡 ....
昭和24年3月
kusataroこと
林一臭は生まれた
一臭は
子供の頃から
読み書きが不得意で
国語の成績は
ずっと丙だった
特に古文漢文は大の苦手で
赤点ばかり取った結果
....
自由というのは
主義主張が通ることではない
周りを気にせずに
グズグズできることでしょう
焦げたソースの薫る
烏賊の入った焼きそばがうまい、
湯気の立つソースに塗れた太麺には
紅生姜もたっぷりのっていて
そっと隠れて
刻んだキャベツや
玉葱だの
もやしも入ってる
青 ....
覚めない感覚が
私を苦しめる
何が欲しいのか
興奮と葛藤の中
諦めきれないものがある
価値のないものに懸命になり
本当の宝をないがしろにしている
後ろめたさに ....
サルビアの陽射しへ
うつむいた頸がいろどる
あなたが放つすみれ柄の微熱
この愛しさと出会うために
幾度自らを{ルビ擲=なげう}ってもいい
振りむいた睫毛に弾む ....
(なんのことはない)
傘寿のリビングに鎮座し続ける
ねこぜのトルソは
冷たい時空におどされて
いまや
吸う息を灰色に ....
食卓にウンコがあった
チョコボールのようだった
拾って臭いを嗅いでみた
完全にウンコ臭だった
「何故、此処にウンコボールが?」
ペットもいない
赤ん坊もいない
それなのにウンコボ ....
ふと 夢から醒めたかのように
素足に石畳がしみる
独り雪吹きすさぶ外から暖かな窓を覗き込んでいる事に
気が付いて切なくなる
自分が立っている場所は外なのだと
思い知らされる
さっきまで ....
こともあろうにアオサギが 公園の池の鯉を狙っています
全く困りもののアオサギです 追い払うわけにもいかず
そのまま見ていると とうとう大きな鯉をとっちゃいました
ところが大きすぎて丸のみ ....
雨に閉ざされる
時がくる
カエルは喜び
人は憂鬱になる
夏はまだかと愚痴り
夏が来れば
汗をかいて
また愚痴る
お前は五月が好きだと言い
俺は十一月が好きだという
....
ここから始まる
ここが始点
ここはどこだ
ここはここでしかない
ここに居たいのか
ここから逃げ出したいのか
それでもここに居なければならないのか
今、私はここにいて私ができることをしてい ....
永遠を旅する人は
時計という余計な物は持ち合わせていなかった
通り過ぎてゆく
傍らの花や青葉や
水や石を瞳に映し
旅を続ける
旅人の血液は
青く透明で
鼓動も無く
さらさらと ....
どっかいーところがあればな
花とかみて満足してられるんだ
人と違うとこなんて無かったよな
みんなみてーに笑っててもいいはずだろう
君にあって僕にないもの
僕にあって君にないもの
誰かが ....
もっと先まで見せてあげる、と
君が伸ばす手を
掴む勇気が足りなくて
でも離れたくはないから
迷子になりたくないの、と
嘘をついて
どこまでも
その声に導かれて
君のぜんぶを抱きしめ ....
犬がイカれちまった
じつにぼくは二千四百円の損害だ
ぼくは二千八百円の損害だ
狸穴から鍵穴峠を抜けて
....
IT怪獣は眠ることのない夜の暴力だ
昼間は仕事をしている
夜間も仕事をしている
いつ眠ってるんだ怪獣リファラ
そうだ眠る必要はないんだ
あとでたくさん与えられるから
リファラは ....
役立たず役立たず
聞こえる言葉
役立たずは役をやめたんだ
意味には縁がなくて
笑顔には手が届かない
頭の中ででっかいスピーカーが鳴って
信じられないくらい寂しい気持ちが泣いて
なにか ....
それしかないものを撃ちたい
なにを撃ったらいいかわからないと言いながら、いつまで経っても撃つことができない
撃つだけの弾はあるのに、撃つものがない
もしかすると弾もない
弾がなくてもどうで ....
ある日夢を見た
大統領専用機をハイジャックして
銀翼のブーメランは肥えた豚の脇腹をえぐる
全ての核が夜明けのように地球を照らし
先史時代の遺跡に月が冷たく口付ける
砂場で遊ぶこどもの和毛が音 ....
土曜の午後
甘ったるいコーヒーを飲みながら
考えている
風は南風
明日は梅雨入りの様だ
蛙の鳴き声がうるさい季節に
少し戸惑って
答えを急いでいる私
薬指に指輪がない君は ....
酔って候
梅雨に濡れけり
薄肌の
紅の香り艶っぽく
ふらり ふらりと 漂えば
美しき君の襟足映る戸惑いに
狂おしく泣きぬれ 乱れ髪
白き指先すり抜ける
....
迷彩柄の夕焼け空です。
グレーと朱色と紫の。
迷彩柄の夕焼け空と
焼け焦げた炭の様な街並みとに
挟まれそうになりながら
居並ぶ街灯に導かれるまま
男は駆 ....
世界は何も変わらないけれど
身ひとつ傷つけていよう
そこにしかもう立てないから
開き直る生き物たちを
そのまま受け入れる
それはつらいことだ
我慢ならないことだ ....
小指がしびれる
心臓がとくんという
動悸がきこえる
死ぬのが怖くなる発作がおこる
急に死ぬことが怖いのか
ただ死ぬということが怖いのか
死は凄絶なる生の中途に訪 ....
見えつつ
あるものの内壁へ
つたう光へ、冷えた天使をみつめていた
腫れ房を成す、{ルビ硝子景=ガラスけい}の、あなたがたの
優しさから眼をそむけた
見えつつ ....
アイシテルの声も
サヨナラの声も
優しいメロディの流れに乗せて
溢れんばかりの想いが走る
あなたの声には唄が良く似合う
言葉だけでは届かない距離を
音楽はすぐに飛び越えるから
感 ....
瓢湖に夏が近づき ハスの葉が大きくなる頃
どこからか渡ってくる 面白い鳥がいます
知る人ぞ知る 忍者 ヨシゴイです
人間やタカなどが近づくと 首を伸ばしヨシの葉そっくりになる
“葉隠れ ....
羽生の天才について
いろいろ語って来たが
自分にはそんな
「神の舞い降りる瞬間」はないのか
と考えると
それが意外と頻繁にあったりする
一昨日もジャマイカ人とのハーフで
日本人初の9秒台 ....
雨が降り続く日々
紫陽花が咲き誇る
薄暗い雨の一日
何をして過ごそうか
憂鬱な気持ち
紫陽花の様々な色が
街に溶け込む
街が潤う
紫陽花が咲く季節は肌寒い
雨音が耳に ....
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